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とりあえず休めればいい、とは言っても・・・

山小屋についての心配が沢山寄せられたので、このテーマでまとめようと思い、このページを作り始めました。が、山小屋は、他の有名観光地の宿の悪い面、どうせ1回しか来ないからサービスなんかしないでなるべく稼いでやろう、というやらずぶったくりが通用しやすいものです。富士山は特に評判の悪いところでした。色々な体験談を集めて、評価し、山小屋には反省材料として欲しいと思っていましたが、山小屋も近年努力をし始めています。どんな宿でも同じですが、変わらないところはその経営者の方針、人間性で、どうやっても変わらないものです。そんなところに反省を求めても無駄です。そこで、ここでは多くの人の協力を得て良いところだけ紹介することにしました。

 現状では、模範的プランページで、個人や小グループで泊まって安心な山小屋を紹介しておきました。良い山小屋での経験があればご一報ください。ここはひどいと言うところもこっそり教えてください。山小屋で大切なのは施設ではなく、疲れてたどり着いた人に対する対応の善し悪しだと思います。一言で気持ちも楽になりゆっくり休めると言うものです。

 一方、山小屋の対応の悪さの原因の1つに(最悪のところは別の理由でしょうが)登山客のモラルがあまりに低いと言うこともあります。このことは又、別に取り上げなくてはいけないかもしれませんが、遭難事故に対処している山梨県警察も、事故に備えて装備するより、携帯電話でタクシーでも呼ぶようなつもりの登山者の存在に怒っています。山小屋の人たちも、登山者の意識の低さ、サンダル履きで平気で登ってくるような人に、富士山に登る資格がないと怒っています。

 それはさておき 山小屋というところに泊まった事のない人のために

基本的な事

予約の事・・・山小屋はもともと避難所的性格をもっていますから、予約なしでも泊まれます。ただし、連休、お盆期間、繁忙期の週末などは予約をしないと泊まれないと思って下さい。予約は直接山小屋に電話します。(キャンセルの場合はきちんと連絡する事、他の必死で宿を求めている方の迷惑になります)

トイレ・・・2005年以降簡易水洗トイレが増えてきました。でも数も沢山はありません。手を洗う水もありません。濡れティッシュやアルコールティッシュなど持って行きましょう。(このゴミはビニール袋に入れて持ち帰って下さい) ティッシュ、生理用品、その他水に溶けないものは捨ててはいけません。大概のトイレには備え付けのロールティッシュがあります。一応トイペの芯を抜いたものを必要な量だけ持参しましょう。大概のトイレには小さな明かりがありますがそれでも暗いので懐中電灯を(このときはヘッドランプが便利)用意して行きましょう。

 大概、使用料200円。宿泊の人は利用無料です。

寝る場所・・・男女区別なし、蚕棚のような低い天井の2段ベッドの雑魚寝です。着替える場所もないのが普通。布団は混むときは2人で1枚というような状態です。もっとひどいときは、頭と足を交互に寄せあって寝るという悲惨な状態。シーズン後半になれば布団は湿っぽく砂まじりかも 覚悟しておいた方がよいです。横になって体を休めるだけと考えておいた方が良いかも。一般の宿の事を考えたら堪え難いかも。

食事・・・2食付きで予約していると(大体6500〜9000円)、夕食は大概カレーライスです。それとお茶(おかわり自由の所とそうでないところがあります、運が良ければそれに味噌汁。朝食は、お弁当の場合、おにぎり2個またはレトルト牛丼?のようなもの。食事なしでも泊まれます。持参の弁当などを食べる事も可です。また、素泊まりで予約しておいて、食事を好きなもの(うどんとかおでんとか定食など)を注文する事も可能です。

その他・・・水はありません。ペットボトルの飲料などは売っています。500ccのが400円くらい。カメラ、簡易雨具、フィルム、お菓子等々大概のものは売っています。

注意事項・・・沢山の人がごちゃごちゃと泊まるので、自分の靴や杖等々間違われないように(みんな似たようなものですから)はっきりした目印をつけておきましょう。置き場所などもしっかり確認して。夜中暗い状態でも分かるように。杖などは盗まれたりする事もあるようです。
 雨で濡れた衣類を着替える時、更衣室のある山小屋もありますが、古いところでは無いので、特に女性は困るかも知れません。すっぽりかぶれるような着替え用のグッズ?も持参したほうが良いかも。

山小屋の事情

山小屋で働いている人の事情や山小屋の生活、事情なども少しは知っておくと、お互い人間同士、余計なトラブルは防げるかも知れません。空気の薄い、娯楽の乏しい、ほとんど不眠不休のような生活を2ヶ月近くもしていたら信じられないストレスがあるはずです。町のレストランやホテルを想定してはいけません。

貴重なレポートが、「あっぱれ富士登山」という素晴らしいサイトに載っています。

  山小屋の接客について

  山小屋勤労体験記

富士山頂の山小屋でアルバイトしながら「WEB3776」というサイトを運営している方もいます。

 (2001.7.10撮影)

 左がWebmasterの「こみゅ」さん、真ん中が私、右が山頂の山小屋「山口屋」のご主人、

人間の善意による解決が困難な場合:法的な問題

 山小屋はある意味独占企業のようなものですから、一般の宿、サービス業のような常識やモラルが通用しない部分もあります。これに関しては、各県の観光課や観光協会、その他に様々な苦情が持ち込まれているようですが、これらの機関には法的権限があるわけでなければ、ただ善意に任せるしかなく、それで解決するならとっくに解決している・・というわけで、手の施しようがない部分があるようです。 
 で、モラルに訴えることが無理なら法的拘束力に頼るしかなく、では、どうなっているかというと、厚生労働省による「旅館業法」そしてさらに「自然公園法」の二重の縛りがあるわけで、後者を管轄する環境省は直接的に山小屋の許認可権を握っています。つまり、生ゴミを投棄したり、ゴミをドラム缶で焼却したり、大きな音で音楽を流したり・・自然公園法に反する行為があれば、行き着くところ、営業許可の取り消しをすることができます。富士山は世の常識やモラルを欠いた一部のものの私物ではありません。富士山の景観や、麗しい風俗、畏敬の念をもって接することに障害となるような行為など、これは、おかしい、ひどいと思ったら、環境省に報告してみましょう。

 直接管轄するのは、箱根にある環境省南関東地区自然保護事務所  (代) 0460-4-8727


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