実録・富士登山タイトル 
Part 9合目から下山まで

Part 1 「準備から8合まで」へ



登山記-3- いよいよ山頂に

 8合目(正確には8.5合目「御来光館」)を過ぎると、周りが明るくなり、ほっとする気もするが、目は一生懸命下山道を探している。

 上を見ると白い鳥居が2つ見える。その先に石垣がある。なんだかわからない。噂では、9合目から先がものすごく大変だというのだ。今でももう限界なのに、あの石垣が9合目なんだろう。その又先が大変だというのではこりゃもう駄目だ。この辺で降りよう、と上の方にいるあみさんに「ここで下山するぅ!」と伝える。「冨士山ホテルで待ってて!」と返事がある。頂上まではいけなかったが十分に満足だ、と気持ちの整理を始めたら、石垣の上で手を振ってる人がいる。「ここが山頂!」と叫んでいる。気持ちの整理をやめて、(行くぞ、後2時間かかっても何でも良いから行くぞ)と決める。30歩歩んでは15秒休みみたいなペースだ。しかし下がる訳じゃないからいつかは必ず着く、なんて思ってるうちに段々楽になってきた。気持ちの問題だ。

8合目から9合目へ

真下に8合目の山小屋がかたまって見える

9合目の鳥居

9合目(9.5合目?)の鳥居だ。励ます妻、形のはっきりしない夫。

絶対に登るぞと思ったら、もう上を見ない。ずっと下を向いたままゆっくりと進む。  

山頂へ
山頂を目指す
はっきり山頂をとらえる
夫婦そろって?山頂を目指す


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登山記-4-・・・喜びの頂上から

ついに山頂へ

山頂の鳥居
 これが山頂の鳥居 ついに到着!
午前6:10 山頂に到着。5合目を前夜10時に出発したから、約8時間。なんだかんだ言っても山頂に着いたら、途端に気分は爽快、るんるん気分。何が高山病だ。又来たいと思った。(どういう性格してるんだ)
 実際、あまり疲れを感じない。これも天気が良かったせいだろう。雨とか霧とかだったら、こうはいかない。
山頂の神社

山頂の神社

山中湖

朝日に映える山中湖だ

火口にて

おかぁさんありがとう

火口にて2

あみさんありがとう

 
山頂の小屋

山頂の山室・ここでワールドカップブラジルがオランダに勝ったのを知る。

もろきゅうをたべる

山頂の無料休憩所でもろきゅうを

    

土産屋

おみやげ屋でキーホルダーに日付を打ってもらう

  雲海の彼方

帰りは長いが景色を楽しみながらゆっくりと下る。

 山頂から下りはずっとつづら折りの3人で手をつないでも大丈夫なくらい広い道だ。しかし、その勾配の急なこと、上の写真を見てもわかるとおり分度器を当てたいくらいだ。振り返るとぐっと圧倒的な量感の富士山、すごい、やっぱり富士山はすごいと感動する。まわりの山々が小さく富士山を遠巻きにしている感じ。並ぶべきものもない独立峰・富士山を実感する。

下山道

ブルドーザーの道を下る。

 下りは単調で長いので気を付けないと膝を痛める。杖は必需品。又、登りと違い山小屋もなく7合目のトイレまで用が足せないので気を付けよう。

 1つ気を付けないといけないことがある。下りのルートをぼーっと道なりに行くと、8合目で須走下山道に行ってしまう。山小屋「江戸屋」の前を左に行くのが元のスバルライン5合目に行く道だ。

 6合目くらいまで降りると、やれやれだが、そこからが長い、5合目の駐車場までもういい加減にしてというくらい長い。富士山頂は見えないが、仰ぎ見ると、「夜だからよく分かんなくて登れたけど昼間なら絶対登る気にならないね」と話しながら、「いやぁ、よく行ってきたなぁ」と満足のだめ押しを何度もする。
 それにしてもなんで最後に登るんだ。出発の時るんるん気分でさわやかに下った最初の道が憎たらしい。

 11:30 無事に5合目に戻る。観光客がぞろぞろいる。又世俗の世界に戻ってきた感じ。ねむい。

最後に

 恥ずかしながら、私の最初の富士登山の記録です。来年は富士宮口新5合目から登頂を試みたいと思います。お楽しみに。

 大事だと思うことをまとめておきましょう。

1)天気の良い日に登る。余裕を持った計画にする。
2)
体調を整えておく。足ばかりでなく、心臓やおなかの調子も大事です。
3)
ゆっくりとマイペースで登れば必ず頂上まで行けます。(私でさえ行ったんだから(^_^;))
 さらに付け加えれば、8合目まで無事にたどり着いたら下山するのも大変なことなので苦しくても時間をかけて頑張って山頂に行きましょう。山頂には酸素があります。元気になる心の酸素があります。苦しいのは誰でも同じ、初めての場合は特にそうらしいです、自信喪失にならず、最後のがんばり、頂上を目指しましょう。とはいえ、天気も良くなければ無理することはありません。「今日は軽く下見だ」と思って勇気あるリタイアを!
4)靴や服装など
装備は万全を期しましょう。
  これについては、「富士登山のノウハウ」ページで記します。
5)
家族や仲間の助け合いもとても有効です。倦怠期のご夫婦にはお勧めです。


ご感想を聞かせていただければ嬉しいです。今見るとあまり綺麗な映像ではありませんが、この当時は35万画素の富士DS-10という小さくて安い普及型のデジカメをやっと買ったばかりでした。
富士登山の体験記などお送りいただければ掲載していきたいと思います。短くても結構です。また、富士登山のページを作っておられる方、相互リンクしましょう。




山頂でしか売っていないステッカー。今も我が家の玄関に貼ってある。

お断り

 ここに書いてあることは、たった1度の私の経験によるものです。絶対正しいということではありませんし、人それぞれの部分が多いと思います。どうかこの情報をうのみにしないでください。おかしいと思ったら、人に尋ねてください。そして、この情報に間違いがあればどうぞ教えてください。

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