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高山病の症状:血圧が高くなり、体がだるく、頭痛がしたり、吐き気を催すこともある(特に中高年より中高生等若い人は注意) 対策:根本治療は下山すること。応急措置としては酸素補給で8割が症状が改善する。又、山小屋についてすぐ横になるより、荷物を下ろしたら30分ほど近くを深呼吸しながら散歩するなど軽い運動をした方がよい。体が急に休むと心臓も休息体制になりその結果酸欠になるので、酸素を供給しながら徐々に休む体制を取ることが肝要。 なお、須走口7合目大陽館で行われている高山病治療「風船治療」についてもよろしければご覧下さい。 高山病について興味深いページを読者より教えて頂きました。
予防策:何より日頃のトレーニング。早足歩行、自転車、水泳等、心肺機能を向上させ、体内に酸素を取り入れてエネルギーに変える体の働きを強化します。いきなり高い山に登らず、低い山に何度も登りからだを慣らしておくのも良い。ストレスや疲労があると高山病になりやすいので前日には出来るだけ睡眠をよくとり、体調を整えておくこと。 ●おまけ 頭痛について:山で見られる頭痛については、高山病だけでなく、荷物を背負うことから来る筋肉性(肩こり)の頭痛もあります。多くは背負うザックに問題があります。これは、10時間以上も歩くことになる富士登山の場合、馬鹿になりません。これについては下の「必要な装備」のザックの項を参考にしてください。1人で出来る肩こりに効く体操は、ラジオ体操に出てくる、手をぶらっと下げて体の前後に回転させるぶらぶら体操が一番有効だとNHKの「試してガッテン」でやっていました。休憩の度にこれをやっていればかなり良いようです。 ★救護所が、河口湖口7合目と8合目(太子館内)、富士宮口7合目にもうけられています。お医者さんが常駐していますので、何かあったら相談しましょう。
富士山に登るのに特別頑健な体力とかはいらないでしょう。体力よりも高山病対策が必要のようです。 肝心なことは自分の能力レベルを知ることです。そのレベルにあわせたペース配分を守れば怖くありません。競争をしているのではありませんから、4時間で登ろうと、8時間で登ろうとマイペースでいいのです。 ●● amiさんによる富士登山(下山)に役立つ簡単なエクササイズが、紹介されています。
歩き方にはやはりこつがあります。「ゆっくり歩けばいいんだ」と頭でわかっていても、どういう歩き方が「ゆっくり」なのか経験で知るしかありません。間違っているかもしれませんが私の経験からそのこつを書いてみます。
ちゃらちゃら歩くのではなく、一歩一歩体重をかけて、ゆっくりと、さも疲労困憊、杖に寄りすがってやっと足を動かすという風情が実は良いようです。このペースでなるべく休まず、少し辛いようなら歩幅をさらに狭く、傾斜地はS字でゆっくり登る、そんな工夫をしてください。
3)このようにして何とかうまく8合目9合目まできても、それから最後の1時間が苦しいことでしょう。5歩進んで15秒休みみたいなペースになるかもしれません。でも、これまで無事に登ってこれたなら大丈夫。この後はじっくり忍耐、心臓に負担の無いようにちょっと進んでは深呼吸しながら焦らず我慢していけばやがて頂上です。上を見ないでしっかり地道に登りましょう。(ただし、夜間の場合は周りを見ないとコースを外れる危険があります) 4)呼吸法・・・沢山吸うためには沢山吐くのがこつです。口笛を吹くように口をとがらせて、ひゅーっと吐くとよいようです。「わ〜っしょい!」と言いながら思いきり吐き出し、足を一歩動かすと言うのも良いと聞きました。吐いて吐いて吸ってと3拍子でしょうか。 お子様連れの場合の注意:子供といっても小学生以上なら大人より富士登山には向いているようです。ただし、子供には距離感がつかめません。10時間も歩くペースというものが分かりません。そこで、親を置き去りにしてさっさと登り、上の方で早くぅ〜〜などと叫ぶというペースになり、これでは絶対山頂には行けません。登り始めしっかりゆっくりとしたペースをはみ出さないように注意して下さい。同じ事は体力に自信のあるスポーツマン(大量の酸素を必要とする体とも言える)を自称する若い人にも当てはまります。
ノウハウと言うほどではありませんが、3776mの三角点のある剣が峰をねらうには、登山口頂上からまだ歩かなくてはなりません。「お鉢巡り」と言いますが、体調が悪い場合は、あまり楽しいものではないでしょう。河口湖口から登った場合は、時計と反対周りに行きます。表富士から登った場合は、左手すぐに見えますが、その道は急です。山頂は風も強く、決して無理をしないで下さい。 写真で確認してください。 また、南側(表富士)から登った場合、ご来光を見るためには頂上から東に移動します。 山の天気は変わりやすく、夏は雷の心配もありますから天気予報にも注意して、いつまでもぐずぐずしていないでさっさと下山しましょう。
■ 雷に遭遇したら・・・ ■ 仲間とはぐれたら・・・ ■ 他 ▲▲ トップへ
これから述べる装備は、全てがどうしても必要というわけでもありません。それが何のために必要かを考えてご自身で代用品など工夫してください。人により不要のものもあります。チェックリストも別に用意しました。 靴・・・これは非常に重要です。ウォーキングシューズとかテニスシューズでは駄目です。ズック靴で登る人がいますが、雨が降ったり、下山途中で破れたりしたら悲惨です。万が一に備えるのが大人の知恵と言うもの。
懐中電灯(夜登りの必需品)・・・軽いものなら何でも良いですが、ヘッドランプや腰に付けるものなど色々あります。ヘッドランプは良さそうですが、ただ、頭がうっとおしいとか、頭に汗をかくとかで嫌う人もいます。10時間は持つようです。私は、転んで壊すことも考えてヘッドランプと別に小型の懐中電灯も用意して腰にぶら下げていました。(使いませんでしたが)
帽子・・・夜登るときは毛糸の帽子が欲しくなります。途中冷たい風の強いところもあって、そんなとき、毛糸の帽子をかぶっていれば精神的にストレスが減ります。日中、下山するときはつば付きの帽子は、日除けのために必要です。紫外線はかなり強いです。女性は日焼け止めクリームも(鼻の頭、耳、手の甲,首周りにもお忘れなく)。 服装・・・動きやすい事が第1。明け方登るなら、真夏でも、長袖シャツ、フリース又はセーター、ウインドブレーカーなど真冬なみの装備が必要。頂上の気温は4度くらい、風が吹けばもっと寒いです。スキーに行くと思えばいいでしょう。マフラー、新聞紙、オーバーズボンなど寒がりの人はこれでもかというくらい必要かも。 ■重要■ 富士山の雨は上からきちんと降ってくれません。下から横から、四方八方からシャワーのように吹き付けるのです。カバーのしていないザックは、中がびしょぬれ、ザックの中に水がたまるでしょう。完全装備でなければあらゆる隙間から雨が体を濡らすのです。その上、気温が低く、風に吹かれ、酸素も少ない・・・くれぐれも富士山を甘く見ないように・・・。 ですから、雨などの場合に備え、Tシャツ、タオル、予備の靴下など、着替えもビニール袋に入れて携行しましょう。天候に恵まれ、必要がないと判断したら、これらの防寒具や着替えその他重い荷物はたとえば8合目の山小屋に預けて頂上を目指し、帰りに受け取っていけばよいのです。 くどいようですが、山に登る人は、靴と雨具にはお金をかけるのです。命がかかっていると思ってください。命に関わらないとしても、何かあったら、この2つが貧弱だと非常に辛いのです。(生き残る為には、あと水が必要) ザック・・・ザックのストラップは、細いひものような簡単な町歩きようのものでは駄目です。10時間以上背負うのですから、ちゃんとした広めでクッションの入ったものを使いましょう。実際に背負ってみて体にフィットするものを選びましょう。 つえ・・・下山の時は膝を痛めないためにも必需品。しかし、登りの岩場などではじゃまだったりします。私は、以前に骨折したときに(^_^;)購入した、オーストリー製の伸縮型のものを使いました(写真左側のものです)。これは便利です。登るときは短くしてリュックの中に刺し、岩場を過ぎれば伸ばして使いました。立ったまま休憩するときも杖として役立ちます。伸縮自在といってもいざという時急に短くなってしまったりするものがありますので、街歩き用ではなく山登り用の丈夫な作りのものを。 酸素ボンベ・・・140gと軽いので、持っていても良い。2秒間吸入で50回分(というが、最初のうちに酸素ができってしまうようだ。)高山病の応急処置に。町で¥800。山頂で¥1500。しかし、具合が悪くなってからではこれでは量が足りない。(一説によると登山の初期にこれを使用して、早めに空気の薄いのになれる=順応性を高める、という使い方の方がよいとも言う。)一応、気休め、おまじない。こんなものに頼らず「有圧呼吸法」など高山病対策のノウハウを覚えておいてください。 エアーサロンパス・・・打撲や捻挫、膝の痛みなどに、冷やすのが一番。無駄だと思っても持っていれば便利。膝を痛める人が結構います。富士山の予想以上に長い長い下り道、用意に越したことはありません。 耳栓・・・山小屋に泊まる人は、これがないと周りの音で休めないと多くの人が言っています。 食べもの・飲み物・・・長い時間歩くので気分転換もかねて食べ物も用意しておいた方がよいでしょう。誰もが嬉しいのはバナナ。酢昆布がおいしいとか、もろキュウがいけるとか人それぞれ、チョコレートが意外と良かった。でもどうせ持って行くならビターとかじゃなくてミルクチョコが良い。高山病になると気持ち悪くて食べる元気はありません。山小屋でチョコとかキャラメルとかも下界の2〜3倍の値段で売っています。決して高いとは思わないから不思議。少しでも重いものは担いでいきたくないから。飲み物も小屋で売っていますが、登り用にミニボトル位は1本、持っていきましょう。ちなみに私は「C1000」党です。それ以上は重くなるので高くても山小屋で買うほうが良いです。下山も長いので、下山時500cc1本は確保しておきましょう。また、c1000とかのゼリー飲料も好評です。私は冷凍したものを持っていきましたが、夜間登山の場合はこれが下山時にちょうどよい冷たさ。朝食用のおにぎりも2、3個あるとよいでしょう。
その他・・・布のガムテープを30cmばかり丸めて持っていると靴の穴あきやその他応急処置に便利だという人もいます。それなら、テーピング用のテープを持っていく方がねんざ、肉離れなど応用範囲が広いですね。また、ティッシュペーパーは持ち帰るならいいですが、水に溶けないため、ロールのトイレットペーパーをたたんで持っていくのも忘れずに。どこで体調を崩すか分かりません。 「こんなにたくさんの装備がいるのか」といわないでください。これを1つの考え方の参考に自分で工夫してください。きっとどれかが役に立つでしょうし、役に立たなかったならそれはラッキーだったとお考えください。 しつこいようですが、山に行ったら,自分の命は自分でしか守れないのです。誰かになんとかしてもらおう,何とかなるだろうではなく、怪我をしないように十分な装備を研究して下さい。山の装備には基本的に1つとして無駄なものはありません。命がかかっているからです。その辺を良く考えて,取捨選択して下さい。ヘイキヘイキ!とろくでもないアドバイスをする経験者もいますが、そんな無責任な人の言うことを聞いてはいけません。富士山をなめては後悔します。 当然のことですが、富士山は世界に誇る日本の名山です。ゴミは必ず持ち帰りましょう。第一、ゴミになるものは持ち込まないようにしましょう。 ▲▲ トップへ |