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皆様より寄せらせた 栄光の体験記。役にたつお話。・・・
 
2002年版(1)

     


■1 富士山近況です (7/9 須走口より)たかしまさん 

 7月8−9日に須走口−頂上を往復しました。
 「後悔しない富士登山」のHP、特に「模範プラン」は昨年2回登った反省と一致し、今回の参考にさせていただきました。ありがとうございました。

富士登山 近況

 ・7月20日までは登り口までのバスの本数が極端に少ない。行きも帰りも要チェック。
 ・山頂郵便局は7月11日から開局
 ・雨不足で砂礫が乾いており、風に舞ってふりかかる。強風の時は、這ってしか進めないとか。
  明日(7月10日)の台風で砂礫がしめってくれると、落石の心配も軽くなるのだけれど・・・。
    >須走口5合目の売店の方のお話。
  確かに、須走下山道の最後の樹海では、木々が水を求めて、道の真ん中の方へ、両側からうーーんと根をのばしていました。つまずかないように注意。
 ・5合目から8合目あたりまで、
なぜか小さな虫・ハエが多かったです。バンダナをほおかむりしてしのぎましたが、首の後ろを刺されました。

ご参考までに

わたしの便利もの

  バンダナ:首の日焼け防止、ハエよけ(ほおかむり)、砂走り時のマスクに。
  ガムテープ:砂走り時、靴とズボンをぐるぐるに張り付け、砂対策完了。ただし、登山用の伸縮性のあるズボンでないとたいへんかもしれない。ペットボトルに巻いて持っていく。
  ピーナッツ系おつまみ:疲れた身体に心地良い塩味。食欲がなくてもぽりぽり。お茶もすすむ。
  ウーロン茶:水より味があって口によそよそしくなく、気分がさっぱりする。水:茶=2:1の割合で持っていく。
  カメラ:写るんです「望遠」(1400円位)使い捨てにすると、行程は随分らくちん。出発直前まで葛藤する。
  下着:陸上部時代のユニフォームのズボン。速乾でおすすめです。
  ジェル状冷却シート:下山後、帰り道におでこと首の後ろに張り、暑さによる頭痛の防止。
 

美味もの

うどん:須走口5合目、登山道に近い方の売店
  きのこうどん、小(500円)で下界の普通盛り。圧巻。いろんなきのこがおしげもない。
お土産:和菓子 (有)梅月 御殿場市新橋2001 はまなし羊羹(800円)
  御殿場駅から徒歩2分。バス停留所前の横断歩道を渡り、そのまま商店街をまっすぐ進み、T字路を右に曲がり、すぐ右側にある。
  はまなし=こけももだそう。5合目あたりで取れる、実は小梅大。店のおじさんがいい。羊羹はお土産なので食べてないが、麩饅頭(130円)は絶品。 

 以上です。

 今年最初の投稿です。吉田口の5合目辺りでもアブに悩まされた方が昨年随分いました(馬のせいかとも思いますが)。バンダナとかほおかむりするものは必需品かも知れませんね。

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■2 初めての富士登山(須走口)(東京都 AR)

 7月8、9日で初めての富士登山して来ました。その際、こちらのHPに大いに助けて頂いたので、感謝の意を込めて書き込ませて頂きます。

 日頃全く運動していない男3人で、8日の21時から登りはじめました。そして、見事に山頂でのご来光。その後、お鉢廻りをして剣が峰に行き、下山。天気に恵まれたせいもあって、(富士登山の為に用意した、12000円のレインコートをお披露目する機会が無い程)意外と容易に登れました。あちらこちらで言われている高山病にも、縁遠き登山でした。

 容易に登れた理由を私なりに分析してみました。
  ・5合目で仮眠も含めて、4、5時間、身体を高地に慣れさせた。
  ・「食べる酸素」を登る1時間前に摂取。(5包入りで1500円程度のもので、アウトドアショップにて購入)
  ・マラソンランナーがよく鼻につけている、ブリーズ・ライトを装着。
  ・勿論、天候が最高に良かったため。
 このような感じだと思います。特に、ブリーズ・ライトは抜群に効果があると思います。と言うのも、8合目辺りで外した1人は、その後、呼吸が辛そうで、何度も立ち止まっていました。常に腹式呼吸を心掛けた上で、鼻からの空気摂取も充分に行えれば、高山病にもなりにくいのでは?と思いました。

 とにもかくにも、初めての富士登山で、あらゆる事を経験出来たのですから、運が良かったとしか言い様がありません。とは言っても、全てが運任せかと言うわけでは、決してありません。装備品は、こちらのHPに書いてあるものを全て用意して行きました。(一緒に登った1人は、靴、リュック、レインコートとあらゆるものを買い揃えて、6万円以上使っていました)

 長々と書いてしまいましたが、兎に角、楽しかったです。ほんの少し登るだけで、全然目線が違うので、これほど早く、そして簡単明瞭に、自分のやっている行為に結果がついてくる事なんて、人生においてそうそうありませんから、登るのが嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。

 本当に素晴らしい体験を、後ろから支えて頂いたこのHPに、そして管理者の方と、富士登山の先輩方に感謝しています。誠に有り難う御座いました。

 ブリーズライトですか、新兵器ですね。酸素の沢山入った水とかも売ってますね。ともかく、富士登山体験は日常生活とはかけ離れた色々な体験ができて貴重なものですね。

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■3 富士登山残念記(吉田口よりツアー利用 おぎはらさん)

昔高校生の頃(35年ほど前)山岳部に所属し京都近郊の山へは良く行きましたが1000m前後の山ばかりで、アルプスなどへは行った事がありませんでした。結婚して子供もでき、趣味も登山からファミリーキャンプなど、家族中心にしていましたが子供も成長しましたので昨年より登山に復帰しています。やはり日本で一番高い山に登っておこうと富士登山を思い立ち、費用の面でツアーが安いと思い、7月13日(土)にツアー参加で富士山に行ってきました。その報告です。

さてツアーに申し込んだものの山行データが不足しているのでインターネットで検索したところ「後悔しない富士登山」を見つけました。色々体験記を読むうちにヒントが沢山みつかり、ノウハウや精神的な事も含め、随分役に立ちました。1ヶ月に2度位近郊の山へ登っているので大丈夫と思っていましたが少し心配になり、2週間前に車通勤から徒歩+JR通勤に変えました。万歩計で約9千歩です。それ以外のトレーニングは何もしませんでした。

7月13日(土)天候は雨のち曇り
08:30 名神高速にて京都出発、観光バス3台のうちの3号車に乗る。(1台48名、約140名参加)途中から大雨、台風6号が通過してやれやれと思っていたが台風8号の動きが気になり、大丈夫かなぁと心配になる。

15:40 5合目着、指定の土産物屋さんで着替えと夕食をするが、「団体でにぎやか」と言うか、せわしない。
何とか雨は止んだが、とりあえずカッパのズボンを身に着ける。

16:55 歩き開始、記事の通り下る。馬糞と匂いが気になった→1712吉田口・登山道入り口→1745:6合目、黙々と歩くが団体なのでペースが遅く私のペースに合わない(これが後で分かったが、それで良かったのだ!!)

途中でにわか雨などが有ってカッパを着たが 

20:15 8合目(と言うか、7合目の終わりの感覚)東洋館到着。ここで本日は仮眠となるのだが他のツアー客や一般客も混じり大混雑、予想はしていたがこんなに混むとは、トイレへ行く間も無い、おまけにカツパを脱いだばかりなので体も衣服も湿っている・・・それで、点呼の後寝床へ行くのだが、うわさ通りで、何と枕が隙間無く連なって並べてある、それも前後に。夫婦でもこれだけ近ずくのは××の時以外無いのでは無いか・・・!?
 男女関係なく、並んだ順番に押し込まれるから並び方も考えて並んだ方がいい。私の右横は若い娘だったのでルンルンだったが、その間には向こう側の「おっさんの足」、その娘さんは嫌だったと思う(おっさんの足と私の顔と)。寝ずに足を投げ出して板壁にザックを斜めに寝かせそれにもたれていた。
 仮眠と言うより体を休めると言う感じ。途中で辛抱できずトイレに立ったが何と小屋の玄関に人が並んでいる、スリッパ待ちである。自前の靴を出そうと思ったが、これは止めた方がいい。トイレの前で並んで待っている所へ皆が自分の靴で行ったら混雑が増すだけである。外で待つのはかなり寒い。帰って寝床へ何とかもぐり込んだが足が触って落ち着かない。体が湿っているので蒸れる。寝るときはズボンや靴下は脱いだ方が良いと思う。
 向かいの「おっさん」がイビキをかき始めたので益々寝られなくなって、起床1時間前に寝床を抜け出し玄関前の広間でしばしまどろむ。


0010東洋館出発、雨に備えてカッパを着る。風は強いが黙々と歩く。今回認識を新たにしたが、
ヘッドランプはLED、発光ダイオードのものが圧倒的に良い。明るいし何と言っても電池が長持ちする。やがて電球や蛍光灯など照明器具はLEDに取って変わられると思うほどである。

さて、団体なので点呼が大変で、何事も遅い。じっと待つ事が多いのだがこれが高山病対策に最適と分かった。(冒頭にも書いた様にゆっくりするのが体がなじんで良い)。すでに記事を読んで知識は有るのだが実際の場所に行かなければ分からない。私も記事通り2回吐いて1回吸うと言う事を実践していたが、つい、普通のような呼吸でしばらく歩いたら、「吐き気」が襲ってきて「うぇー」と声を上げる始末。その都度
最後まで息を吐き出し吸うと言う事を繰り返した。3号車の参加者のうち既に2名が気分悪くなり東洋館でリタイヤしている。

連なって黙々と歩くのだが、風がとてもキツイ、吹き飛ばされそうな具合である。
→0045:8合目、太子館・3100m地点、休憩、
0051現地出発。0107蓬莱館、風がきつい、時折雨がぱらつく。皆ゾロゾロと山頂目指して歩くのだが風が強く突風が絶え間なく我々を襲う感じ・・・
0130:3200m地点(と思われる)先行の「越後交通のツアー客」が引き返して来る。・・・・いやな予感が、ここまで来たのだから何とか頂上まで・・・・・

ここで、我々のガイドの強力さんが、「登頂は中止、ここで引き返します」と宣言(私に取ってはくやしい宣告・・・皆がそう思った)。「風が強く吹き飛ばされるから皆さんの安全を考えての事です」とのコメント。事実、砂どころか”石”が飛んで来る。富士山のローム層と言うか、軽石みたいな石が沢山有り・・・軽石と言っても石に細かい穴が開いている・・・でも石です、とても堅い、当たると痛い。その石が最大5mm位だが突風の度に飛んでくるのです。皆さん5mmと言ったら大岩でっせ!!

「ああ、やはり日本一の山なんだ、風も中途半端じゃないんだ」と再認識しました。ガイドさんは携帯で9合目の小屋と連絡を取っていて、それによると「9合目では外に居たら吹き飛ばされる」との事、何とか9合目迄と思いましたが、これでは諦めざるを得ません。ここから引き返すのですが風が益々強く、突風が来た時は皆一斉にしゃがみます。

下りは登りよりもっと遅く、吹き飛ばされないよう、こけないよう、慎重に下りました。なんせ今日の登山者、一般も含め約500名位が降りるのだから時間がかかる
→0330:東洋館着、もう、玄関と言わず、そこら中満員、何とか相棒の(!?)廣野君と一緒の場所に座る。やたら腹が減り、持参のウィスキーをなめながら夕方に支給された朝食のおにぎり弁当を食べる。

焼肉缶詰を持って行ったが旨くない。何気なく持って行った「フリカケ」が一番旨かった、「シンプルisベスト」なんだね。ちなみに弁当は、焼き鮭(マス?)とミニ昆布巻き、めっちゃ少しの漬物。で、悪くは無かったがオニギリに塩けが無く少し食べづらい、ごま塩フリカケ等の持参を勧めます。

ご来光は0430位らしくて外に出て待つ人が沢山いるが、頂上で見ようと思っていた私にはどうでも良くて、座ったままザックを抱いた格好で寄りかかり、ウトウトしていました。

05:20:山小屋出発、ただただ、黙々と下る、途中で見上げた風景を写真に取りました。

ジグザグ砂利道の登山道

 だんだん暑くなって来たのでカッパは脱ぎました。雨も大丈夫です。下るに連れて今日登頂するグループとすれ違います、皆うれしそう。でも強力さんの話では本日は皆7合目で引き返すそうです。昨晩より風がきつく8合目無理との事でした。「個人でいく場合と違って無理は出来ない、安全第一です」とは強力さんの素直な意見でした。時間の制限の有るツアーでは当然かと思います。

07:10 5合目到着、山頂で出すべく持参したハガキ、山頂で投函すべきでしたが果たせず、持ち帰るのも悔しいし捨てるのももったいないし。「7月14日富士山登頂」の文面のまま投函してしまいました。このメールをそのまま転送したら皆んな理解してくれるわな・・・と思っています。

08:37現地出発、途中でツアー宣伝の風呂に立ち寄りしばしリラックスする。御菓子館に寄り、ついお土産を買う・・・まあいぃかぁ^^−

17:40:京都・竹田駅着、ここで皆とお別れ、自宅着は18:50でした。

 一番困ったこと・・・おならが・・・出来なかった。皆連なって歩くのでさすがに「ぶ^〜〜」とは出来ない。それで我慢して・・・特に仮眠場所では絶対タブーー。その結果ガスが腹に充満して腹痛が起こって調子が悪い。(本当にグルグル痛い)気圧の変化でガスが出るから大いに出すべし。しかし連なって歩いているときはつらい、100円払ってでも便所で「おなら」すべし、聞こえても、皆知らんふりするのがエチケットと心得る、貴方も許してあげて下さい。

もう再チャレンジに向けて計画を練っています。登頂のアカツキには、又レポートしますので宜しくお願いします。

 天候に恵まれず残念でした。

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■4 雨の中の富士登山(島根県 あび丸さん)

昨年ここのHPのおかげで安心した初登山を達成できましたが今年も登って参りました、初登頂の昨年は、無風快晴と言う最高の条件で難なく登れてしまいましたが、今年は天気予報の好天気と裏腹に嵐となってしまいました

7月12日金曜日、東京出張を終えて島根に帰らず小金井市に住む友達の家にそこから友人の車で富士宮口へ直行、途中車からみた吉田登山道に御来光登山組の天国へ続く光の帯が幻想的で綺麗でした

日帰り登山の私の装備25Lサイズのリュック 登山ステッキ レインコート タオル 帽子 トレッキングシューズジャージのパンツ 長袖のシャツ トレーナー  アンダーシャツX2 軍手デジカメ LEDライト 現金15000円水1リットル むすびX2個 ゴミ袋 トイレットペーパー 頭痛薬  7月13日土曜日0:30分富士宮口5合目到着駐車場は8割方埋まっています、売店下のエリアに駐車、車内で3時半に起きるべく寝るが寝過ごしてしまい5時に起床(汗)

5:40 登山開始天候は曇り、風はかなり強いが、雨は無い、山頂も見えている、予報によれば降水確率は終日で約20%とのことで良好であろうとの判断、日帰り登山の出発ピークか?かなり沢山の登山者と一緒に出発です

6:20 旧6合山室跡雨が降り出した、すぐ止むだろうと安易な考えから、レインコートを装着するのが遅れずいぶん濡れた後から着るハメに・・・(皆さん早めに着ましょう)

7:00 新7合目寒い!気温も下がって強風に、ずぶぬれの軍手が凍りつく、トレーナーを取り出してみると、濡れている!ザックカバーがないことに気付いたがあとの祭り、寒さに変えられないので濡れたトレーナーを着る、この後軽いリュックが雨を含み次第に重くなる、雨雲突入で視界は前後50メートル以下 岩陰に非難している方や立ち止まったまま進まない方々もいらっしゃます御来光組の下山者から「山頂はみぞれが降っている」との情報を受け、この寒さを変に納得

8:00 8合目雨風がかなり激しくなって来た、まるで台風中継並みです、雨粒が強風に乗り、顔が痛くて前を向けず足元しか見れません、強風でよろける事もしばしば、気が付くと辺りは暗くなって雲も厚いようですデジカメで撮影してみると夜でもないのにストロボが光り、雨しか写りませんおまけに沢山居た登山者も8割方消えています、同伴の友曰く「真冬の台風」

9:40 9合目山室前にも誰も居ない、雨風は暴風に レインコートの上からでも雨粒が痛く感じられる巨大な雪渓が突然目前に現われ、恐怖を始めて感じるがそれ以上 もう何も考えられない、ただひたすら寒さと痛さに耐えながら歩くだけである

10:30 9合5勺靴の中までぐしょぐしょで、足先が冷たく感覚が麻痺している事に今更気が付く雲が信じれないスピードで私の周りを飛んでゆく視界は殆ど無いが、昨年の記憶から山頂までの距離感は解る、おかげでくじけずに登頂出来そうだそれにしても出発時の沢山の登山者は何処に行ってしまったのだろうか?

11:20 山頂浅間神社奥宮到着突然目前に鳥居が現われ登頂!土曜日の山頂なのに先に到着した友しか居ない、山頂浅間神社奥宮も郵便局も富士館も強風を避ける為か扉は閉じられている(中で営業はしていました)友の沸かしたお湯で温かいカップスープを作る、うまい!そう言えば登山中は、あまりの寒さで水は50ccも飲んでいない1Lの水袋はパンパンのままであるしばらくするとやっと数人登って来られました、ここで大発見!神社前の長いす下になんと「ねずみ」が元気に歩き回っていました登山者の食べ残しを餌にしているのでしょうが、富士の山頂でよく越冬出来るもんです、驚きました

13:23 山頂剣ヶ峰到着馬の背ではこの日一番の強風を受け、お釜に飛ばされそうで何度も伏せながら、
死をも覚悟しながらの3776m剣ヶ峰登頂でありました、決してオーバーに書いたつもりはありません只でさえ飛ばされそうな強風にもし予測不可能な突風が来たら?と思うと恐怖以外考えられませんでした友と2人きりの山頂独占はちょっと嬉しく、ドームが撤去された前で記念撮影後さっさと下山開始

17:15 5合目(駐車場)着一年ぶりの登山が影響してか、下りは足腰に堪え4時間近く掛かってしまいました。

今回この様な条件でも登頂に成功した理由の一つは「透湿性の良いレインコート」にあったと思います(ゴアテックス)濡れたシャツやトレーナーの上から着ても、しばらく歩けば蒸れる事も無くなり、快適な状態を11時間に渡り維持してくれたからです、(但し顔、両手、靴の中は地獄でした)皆様も雨具は透湿性良いものを選んで下さい、登山中簡単な雨具を装備された方を大勢目にしましたが結局山頂まで登られた皆さんは、本格的な雨対策をされた方々だけでした。 

 天候の悪い時のお鉢巡りはやめましょう(^^) 毎年死者が出る山なのです。甘く考えないように・・・

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■5 感動の富士登山(和歌山県 西本さん)

富士山に登ろうと決めたのは、昨年(平成13年)の夏。その時から、一年かけて準備して、やっと今年の7月12日〜13日で富士山登頂に成功しました。これも、すべてこちらのホームページ”後悔しない富士登山”のおかげです。お礼にここに、私達夫婦の(主人58才・私51才)体験談を投稿させていただきました。

昨年から装備する物を少しずつ揃え、今年の5月頃に、出発日を7月12,13日と決めました。そして、今年の春頃から、近くの山へ、荷物を背負ってでトレーニングに行き、その荷物の重みを感じとりながら、自分に慣れさせました。

7月11日夜の7時過ぎ、和歌山を乗用車にて出発しました。12日の朝3時頃、河口湖5合目に到着して、仮眠をとりました。が、やはり、緊張のためかほとんど眠ることができずに、11時30分頃から、5合目を出発しました。

登りはほとんど汗でびしょぬれになるということを聞いていましたので、私達は二人とも、厚着はせずに、8合目までずっと半そでで通しました。半そでで丁度、気持ちよくさわやかでした。途中で一度、寒さを感じたので、長袖を着たのですけど、歩いているとやはり暑くなってくるので、汗でびっしょりになるのがこわくて、すぐに脱いで、又、半そでで8合目、富士山ホテルまで行きました。

途中の山小屋で、店員さんに宿泊の、呼び込みのお誘いが何度かありました。私達は泊まる所は決めずに、実際どこまで登れるのかわからなかったので、予約はしていませんでした。目標は、富士山ホテルか8合目トモエ館でしたが、そこまで行けるかどうか、自信がなかったのと、山開きしたばかりなので、まだ、何処でも予約なしで泊まれると云う事がわかっていたので、とにかく行ける所まで行こうという事で登っていました。

7合目、8合目で呼び込みのお誘いの誘惑に負けそうになりながらも、二人ともかなり、辛抱してとにかく少しでも、上の方上の方と思いながら、必死で登りました。7合目の花小屋に1時30分に到着し、そこで持ってきたおにぎりとしんこ巻きを食べました。なぜだか、おにぎりもいいけど、シンコ巻きもお勧めですね。おかずがいらない。

7合目で20分の休憩をとり、再び登り始めましたが、そのあと、
休憩しない方がよかったかな?と思いました。休憩をとるまでは、順調に登っていたけど、そのあとから”しんどいな・”という感じがしました。

7合目の花小屋あたりから太子館あたりまで、岩山をつかんで登って行くので、てぶくろが必要です。手袋は、裏にゴムの付いた軍手が良かったです。これも、教えてもらったとおりでした。この時は、つえは折りたたみのつえだとじゃまにならずに登りやすかったです。

7合目、8合目からの光景は、本当にすばらしく、雲を一つ一つ追い越して行くように登って行くので、頂上での光景が本当に楽しみでした。、なんとしても、頂上に行きお鉢巡りまでしたかったので、第一日目で少しでも上の方へと思いながらヘロヘロになりながらも、その小屋をめざしました。すぐそこに、その小屋はあるのに、何故だか、とても遠かった。8合目からが本当の富士山の登山だという事が、何度もホームページにでていたので、その事をしっかり、覚えてかみしめていましたので、呼び込みの誘惑に負けずに、富士山ホテルへ夕方6時に無事到着することが出来ました。5合目からだと6時間半かかった事になります。

富士山ホテルに着いて、分かってはいたのですが、びっくりしたことがあります。ふとんで寝る時に、”頭、頭、頭、”?で寝るのです。他の山小屋は”頭、足、頭ですよ”と云われました。しかも、一枚のふとんに2〜3人の人が頭、頭、頭・又は頭、足、頭なのです。そうそう、
耳せんは絶対に必要です。その上から、毛糸の帽子をかぶると音はほとんど聞こえません。この意味は、すでにこのホームページを読んでいる人や、そこへ行った人には分かる筈です。

そこでの夕食はカレーでした。主人はビールとお酒の熱燗を注文して飲んでいました。そのアルコールが、思いもかけず、主人を苦しませることになりました。地上で飲むのとは、やはり、わけが違うようで、此処は高度3400メーターの山の上・・・。その夜主人はもがき?苦しみ?、結局一睡も出来ずに、4時30分に富士ホテルにてご来光を迎えました。・・・・・
アルコールを飲まれる方は下山するまで辛抱する方がいいと思います。私も軽い高山病にかかり、携帯の酸素ボンベを吸ったのですが、いいのか、悪いのか、あまりよく分かりませんでした。

重い荷物を預けて、持って着たナップサックに必要なものだけ入れて、朝5時40分に、頂上へ向けて出発しました。その時は・・・とってもよい天気でした。そう、天気は良かったんです。軽い高山病にかかっていたので、休憩すると気分が悪く、しかたなく歩くのですけど、又休憩すると気分が悪くなるので、そのままノロノロと歩くしかありませんでした。主人は昨日のアルコールがとれたのか、気分はそれほど悪くはなかったようです。

”恐るべし富士山、あなどるなかれ!”・・・このことばのとおり、9合目に入ってから、急に雨、あられ、嵐、強風になってきました。弱風の時は、私は、この雨と風が、気分の悪いこの体に心地よかったです。ホームページにあるように、9合目からは確かに、本当に最後の登りがあり、固い決意がないと、負けてしましそうになります。あと少し、ほんのあと少しで頂上に着くとわかっていても、そこから、下山する人がいました。登るのも、下山するのも、本当に勇気のいることだと思います。

無事7時30分に富士山頂に到着しました。頂上に着いた瞬間は涙をボロボロ流しておりました。ここまで、この体がよく登ってくれたものだと、只ただ感謝でした。携帯電話で関西にいる子供達に、電話をして”お母さん、がんばったよ!”と泣きながら電話しました。(ちなみに携帯は”AU”はつながらず、”ドコモ”は通じました。)この時、お世話になっているすべての人達に”ありがとう!!!”と云いたい程でした。自分自身との戦いでもあり、主人は少々体重がありますので、本当に大変だったろうと思います。雨、嵐、カミナリで何も見えませんでしたけど、富士山頂に到着したというだけで、とても感動的でした。富士山頂にまで来た者にしかわからないこの感動を、頂上にいる人達と分かちあいました。大いなる達成感を味わいました。そして、もう一度、頂上を全部見るために挑戦しようと思っています。

9時頃に頂上より下山を開始し、荷物を預けてある富士ホテルに10時に着き、荷物を受け取り挨拶をして、10時30分に再び下山開始しました。途中、思いもかけず、8合目で江戸屋の前で吉田口下山道へ通り抜けなければならないのに、間違って、須走口下山道へと下りてしまいました。ホームページで何度も読んで確認していた筈なのに、うっかり、間違ってしまいました。そして、あの有名な砂走りを経験しました。かなり、足がくたびれます。須走口5合目には午後1時に着きました。そこからタクシーで車の置いてある河口湖五合目へと行きました。(※タクシーに乗る時には、必ず金額の確認を先にして乗った方がいいです。紹介して下さった店の人と運転手さんとの金額の差はあまりにもありすぎる可能性があります。必ず、乗る前に確認を!!!)

 富士山の達成感は他では得られないほどすばらしいものですね。苦労した人ほど大きな感動が待っているので、楽に登ったら案外つまらないかも知れません。おめでとうございます!

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■6 富士山登山について PUMOさん

2002年の7月21日に富士山登山を成功させました。その際HPをいろいろと参考にさせていただきました。

私の登山はちょっと強行軍であったため、他の初心者の方の参考にはならないでしょうが、もしかしたらということも考え、感謝の意を込めて筆を執らせていただきました。

まずはいろいろと情報をいただいた、ウェブマスターにありがとうございますと言わせてください。m(_ _)m

私は21〜23日に仕事が休みでした。21日には日曜で混んでるかも、22日の月曜に登ろうかとも思ったんですが、 月曜は天気が悪くなりそうだったので日曜日に登ることにしました。

私は毎日30分ほどマラソンをしていて普段から柔道と空手をやっており体力には自信がありましたが登山は初めてでした。実家近くの六甲山(931m)や中学の時の旅行で大山(1709m)にしか登ったことがありません。だから準備にはHPの情報をかなり参考にさせていただきました。

持っていった物は雨具(ドンキホーテで買った上下分離式雨具)着替えのTシャツタオル3枚長袖のスポーツタイプの服(通気性がよく汗の乾きが良い)ジャンパー(ユニクロで買ったウィンドブレイカーっぽいジャンパー)食料(水1000mlと500ml、スポーツドリンク500ml×2本、チョコレート、あめ、レーズンパン、VAAMゼリー2パック)マスク、医療用具(テーピング、絆創膏など)写るんです(望遠)、ビニール袋×4枚出発時の服装は上はTシャツ、ジーパン(ただしかなり馴染んでいて上段蹴りを出すのも不自由ないくらい柔らかく、普通のより軽く、しかし丈夫なのでこれでもいいと考えました。)靴(スニーカーではあるけどそこがかなり厚く、中敷きにはスポーツ式の衝撃吸収性)靴下(厚手の物を2枚履き)帽子(ただしひも付きでなかったので途中で飛ばされてしまいました。(T_T))でした。もともと日帰りを考えていたのでできるだけ軽装備で。リュックは普通のタウン式のリュックでした。

土曜は早く寝て、日曜日の朝の4時半に立川駅にむけて出発。 5時27分発の始発列車に乗って大月へ出発!

大月で富士急行に乗り換えて河口湖駅へ。 河口湖駅で1時間ほど直通バスに乗って 富士山の5合目まで行きました。

着いてもすぐに登ると後々高山病になる恐れがあると書いてあったので 40分ほどうろうろ。 レストランでカレーを食べたり ソフトクリームを食べたり 下の雲海をみたりして時間を潰しました。

それからいよいよ富士山登山へ! 8時45分出発。 登山道に入っていったんですが 全然同道者がおらず 帰って来る人ばかりで 道を間違えたかと不安になりましたよ。 9時くらいにはご来光(頂上での初日の出)を 見た人が降りてくるんですね。

それからあと不思議だったのが 登るはずなんですが 6合目まではほとんど下りだったのにはビックリしました。(@_@) ほんとに道は合ってるのかと。(笑)

6合目からはいよいよ本格登山。 といっても7合目までは普通の山歩きと それほど変わらないですね。 ほんとに苦しくなってくるのは7合目〜頂上まで。 道もほとんどちょっとした崖みたいですよね。 そこを子供も登っていくんでちょっと驚きでした。

3000mを越える8合目からが高山病の恐れが出てくるので また改めて休憩。 それまではほとんど休憩してなかったので 持ってきたパンを食べて スポーツドリンクを飲んで。 15分くらい休んでから再び登山。

ひたすら崖が続きますよね。 それでもただただ登るりました。 だって子供ですら頑張ってますしね。 逆に酸欠でダウンしてた大人の方もいましたけど。(笑)

9合目ははっきりした標識はなかったんですが そのへんからとうとう僕にも高山病が!(@_@) はじめは頭が少し痛い位やったんですが まあそのくらいやったら 寝不足のせいかなって思ってたんですが、(緊張のせいであまり眠れませんでした) 痛いのに加えて 意識がボーってしてきて。(>_<) 頂上がみえてるから頑張れたのですが、 これが8合目くらいだったら ダメだったかも。

とにかく気力で登ってたら 気付いたら頂上へ。 だいたい13時20分くらいでした。 まだ時間も4時間半くらいで、てっきり中継地点やと思ってたので 驚きとうれしさが渾然一体。(^-^) だた今考えるとオーバーペース気味だったかも。

そして剣が峰に行ったり火口跡をみたり、 みんなに登頂メール(ドコモ)を送ったりしました。(笑) 電話はあまりの強風で早く降りたかったので辞めました。

15時をまわるくらいに一時雨が降る って天気予報で言ってたので 13時45分くらいに下山開始。 下りはある意味辛いって聞いてたけど こんなにひどいとは思いませんでしたよ!

道はなだらかではあるものの 地面が石や砂利で 全然ブレーキがきかないんですよ。(T_T) だからすべるすべる。 確かにスピードになると早いけど ややもすると滑って転びそう。 下りには杖があった方がいいですね。 ちなみに僕は手ぶらで上り下りしました。

あとまいったのが15時をまわったくらいの雲。 いってしまえば雲ですが 霧だからもうもはや五里霧中。 やはり天気のいい日に登山をしてもこれなのでほんとに気をつけなくてはいけませんね。

それでも何とか5合目まで到達。 ほんとに疲れました。下山がだいたい15時半くらいだから2時間弱くらいでした。これはまあそんなに早くはないですよね。ついてとにかくもうくたくたで自販機でペットボトルのポカリを飲みました。

ただ不満だったのが現地で買った物ですら店員さんに持ち帰るようにいわれたのにはちょっと憤りを感じましたよ。なら紙コップで売れよと。まあそんなことはいいとして、ほうとうも食べました。うどん食いの僕としてはまあ味は・・・。(笑)でも疲れた体には暖かい食事がしみわたりましたよ。

帰りのバスや電車は寝倒しましたよ。 日帰りもそんな無理ではないですね。時間的にも全然余裕ありましたし。

反省としては・帽子がひも付きでないといけない・下りでは杖がいる ・水はほとんどやめてほとんどスポーツドリンクにしておけば良かった。(日帰りの人は水はほとんど必要ないかも。)あと持っていった量の水分ではちょっと足りなかった。現地で買うのが嫌なら4リットルくらいは持っていけば良かった(ただし自分はすごく水を飲む人です。(笑))・下りで思ったのがつま先がすごく痛かった。(>_<)靴下もうちょっと履くか、さらに厚手の靴下でつま先を保護すれば良かった。といったところですね。

以上です。

 飲み物は「水」が最高です。飲むだけとは限らず、顔を拭いたり、目を洗ったり、何かと重宝します。スポーツドリンクやジュース類だけでなく、ただの水も持っていると良いと思います。何かあった時の備えを忘れずに・・・

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■7 富士登山 嵐の中(高知市 田中さん 64才)

今年7月15日〜17日まで台風7号の通過の合間をぬって幸いな富士登山ができました。その報告をします。高知県高知市の田中夫婦(64歳と62歳)です。

 高知空港を0745出発東京空港経由御殿場車庫まで高速バス、路線バスにて須走口、5号目の旅館菊屋夕方着、ここで台風との戦いが始まった。明日上れるかどうか、天気予報を見ながら台風7号の進行方向とスピ−ド明日の出発時点で台風はどこにいるのか。16日は7号目の見晴館で泊まり、17日に早朝3時に7号目の見晴館を出発する時点で台風の位置は。菊屋さんと見晴館さんとも相談しながら、16日の夜10時の時点で大丈夫台風は通過していると判断して床につきました。しかし雨と風でほとんど眠れませんでした。朝7時になっても雨風はやまず、午前11時頃になってやっと小雨になり風がおさまったので5合目を出発することにしました。途中だんだんと霧が晴れ富士山の頂上を見ながらの登山は6合目までの距離の長さも吹っ飛びました。6合目からは雨風激しく疲れ果てて7合目の見晴館に4時間半かかって3時半に到着しました。山小屋にはさすがに私たち夫婦のほかはだれも居ませんでした。夕方5時6時頃になると雨の中を下山してくる人、昇ってくる人が2,3人あるぐらいです。見晴館のご主人と相談して明日朝は登山決行します。おにぎりを4時頃お願いします。と頼んでとこにつきました。雨風は夜中中吹きあれてあまり眠れないまま17日の朝3時起床、雨はやんでいましたが一面の暗闇です。4時半過ぎに霧がはれて太陽がかおを出しました。さあ元気いっぱい出発です。8合目まではだれにもあわずに私たち二人だけの登山です。8合目を過ぎる頃から雨風ともに激しくなりだんだんと山の傾斜もきつくなり出し、下山してくる人の中には昨日河口湖から夜中に登山して頂上で夜を明かし日の出も見ずにあきらめて帰る組に出会いました。雨も激しくなり9合目あたりから急に頭は痛くなり胸は苦しくなり岩場はきつくなり足が上がらなくなってきました。もうあきらめて引き返そうかと思ったとき霧がはれだしぼんやりと鳥居が見えてきました。やれやれきたぞ初めての富士登山に成功だ。と思うと急に元気が出てきて一気に休まずに登りました。さすがに頂上にはたくさんの人たちでした。でも雨と風は相変わらずです。途中でおにぎりをたべましたが、ここでなんだかきゅうに腹が減ってきました。売店に入りうどんを食べて休憩していると外が急にあかるくなってきました。雨もやんで風こそありますが霧が晴れているではありませんか。みんな写真撮影に大忙しです。おはち周りはどっちまわりがいいとか大はしゃぎです。火口湖もゆっくりみることができました。パンと飲み物で腹ごしらえをして下山です。須走り(砂走り)目指して、20分もしないうちに霧が立ちこめ今まで見えていた景色は一変して雨と風に変わりました。山の変化の早さは経験していますが、今回富士登山は初めてですが、嵐の中の登山。そして、7合目からのご来光が見えたこと。頂上ですばらしい富士山に出会えたことは台風一過の天候をねらったとはいえ、冷静に台風の進路を判断しながら登った結果がだたと思います。ささやかな経験ですが一報お送りします。又登りたいです。

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■8 7月22日初登頂成功!(CHIさん)

ツアー参加をご計画の方、同年代の方(特に女性)の少しでもご参考になれば・・・と思います。

自己紹介・メンバー ; 私(24歳、女)、Wちゃん(25歳、女)、Yちゃん(27歳、女)の3人と、
特別参加のS添乗員(25歳、女) 職業が添乗員で、昨年も仕事で富士登頂していて、今回、友人の私たちがツアーに
参加するということで、仕事での参加。(無理矢理着いて来させた、とも言う(^_^;))

登山道 ; 往復とも河口湖口(吉田道)

日程・行程 ; 平成14年7月20日〜22日 バスツアー参加

7月20日(土)

20:00  岡山県岡山市街地の駐車場に集合。バスに乗り込む。いよいよ富士山へ向け出発だ!市街を出発後2ヶ所を中継し、今回のツアー参加者が全員バスに乗り込む。参加者数19人。年齢は71歳の老夫婦から小学生までさまざま。19人のツアーにもかかわらず、夜行ということもあり45人乗りの大型バスが来てくれて、車内は広々使えてラッキー(1人で2席使えた)。★車内で登山靴を履いていると疲れるので、サンダルを持っていくと便利です。

7月21日(日)

6:30頃  河口湖畔のレストハウスに到着。ここで朝ごはんを頂く。バス車内が広かったせいか、結構寝られたので気分は爽快。天気は少し曇っている様な感じだけど、雨の心配は無さそうなので一安心。朝ごはんを食べた後、少し休憩をして、いざ富士山5合目へ向け出発。車窓から富士山が見え(頂上までくっきり見えた)気分が高まる。が、あまりはしゃぐと緊張のあまり高山病になってしまうかもしれないので、平静を装う(^_^;)

9:00頃  いよいよ5合目に到着。が、日曜ということもあり、バスが多く駐車場に入るまでに少し時間がかかりそう。バスから降りて少し散歩をしたり深呼吸をしたりして、5合目の薄い空気に慣れる様に気をつける。天気は快晴!すでに眼下に雲海が広がっていて、感動(早すぎるって・・・)

9:30頃  再びバスに乗り込みS添乗員の説明を受ける。登山者が多そうなので、11時登山開始の予定を早め、10時半から登山を開始するとの事だ。早速、バスの中で登山用の靴下(といってもスキー用のソックス)に履き替え、登山靴を履き、不要な荷物(帰りの着替えなど)はバスの中に残し、リュックを担いでバスから降りる。★この様に、急な予定変更があり、着替える時間がない事も考えられます。家を出発する時から登山が出来る格好の方がいいと思います。靴下を履き替える程度がベスト。帰りの着替え用などバスに残すカバンと登山用リュックと2つに分けておくと便利です。

10:00  五合園レストハウスに入り、早めの昼食を頂く。って、さっき朝ごはん食べたばっかり・・・。あんまり食べられない。とりあえず炭水化物だ!と思いゴハンだけガンバって食べる。トイレに行って、レストハウスを出る。

10:30  レストハウス前に集合し、山岳ガイドさんと合流。「ガンバロー」と気合を入れて、ついに登山開始。

5合目〜6合目  噂どおり、これから富士山に登るというのに、いきなり下り坂・・・。すれ違う人達はみんな苦しそう。明日は自分が・・・と思うとちょっと滅入る(-_-;)“吐いて吐いて吸って”の2回吐いて1回吸う呼吸法で、ペースを掴もうと悪戦苦闘している間に6合目に到着。6合目で早速水分補給とウィダーインゼリーを一口飲む。高山病がコワイ。★砂ぼこりがスゴイので、コンタクトの人は絶対にメガネで!私は事前にこのサイトで知っていたのでメガネにしましたが、これは正解でした。

6合目〜7合目  6合目を少し登った所で、ペースに着いて来られなくなった小学生がリタイア。お父さんとお母さんと一緒に下山していく。ちょっとブルーな気持ちになるが、常に2回吐いて1回吸う呼吸法を守りつつ、サクサクと登っていく。山岳ガイドさん曰く「子供、お年寄りがおられるので、いつもの1.5倍のゆっくりペースで登っています」 え?!これ以上早かったら、私も着いていけないよ・・・(-_-;) そうこうしている間に7合目到着。まだ元気。時々雲が通り過ぎて気持ちいい。水分とウィダーインゼリーもマメに取る。

7合目〜8合目  休憩を取りながら、ゆっくりのペースで登っていくが、段々としんどくなってくる。エネルギー不足か?と思い、飴やらチョコやら食べる。岩場が続き、呼吸が乱れるので、より一層呼吸法に気をつける。7合目を半分行った辺りで、S添乗員の足がつり、岩場で動けなくなっている!ツアーの一行は少し上の山小屋でS添乗員が来るのを待つ。そのうち、S添乗員がやって来る。添乗員さんって、すごい仕事だ・・・!

15:00  今夜の仮眠小屋の太子館さんに到着。5合目から4時間半。結構ゆっくりペース。おかげでなんとか遅れずについて来られた。Wちゃん、Yちゃん、S添乗員も元気。ここまで天気も良く、Tシャツで登る。早速、寝床へ案内され、小屋内の説明を受ける。噂どおりギュウギュウ詰め。頭・足・頭では無かったが、枕が数珠繋ぎと言った感じ。寝袋だったので、個人のスペースは確保されるので、少しは楽かな?
★女性の方へ。化粧はしてない方がいいですよ。スッピンならウェットティッシュで顔が拭けるのでスッキリします。

15:30〜 夕食はカレーライス。しかも少量。にも関わらず、気分が悪く半分も残してしまう。ま、まさか・・・高山病?!早速水分をたっぷり補給。頭が少し痛いので頭痛薬を飲んで寝る。(高山病には効かないらしいが、一応気休め)寝ると言っても、寝られる訳もないので目を閉じて横になっているだけ。その間も常に呼吸法を維持。気持ち悪くなる度に、外へ出て気分転換。外へ出ると少しは楽になる。キレイな夕焼けを見ていると精神的にも落ちついてくる。

20:00頃  また気分が悪くなる。Wちゃん、Yちゃんも寝られないというので、3人でトイレへ行って気分転換。眼下に広がる雲がカミナリ雲らしく、稲妻を上から見下ろす。スゴイきれい!上はたくさんの星!不思議な光景。段々と気分も良くなってくる。私はまだ吐き気は無いけれど、山小屋のお兄さん達が洗面器を持って走り回っているので、やはり嘔吐している人がいるようだ。寝袋へ戻り、最後の仮眠を取るが、結局一睡もできないまま出発時間を迎えてしまう・・・。

23:30  やはり少し気分が悪い。71歳の老夫婦のおじいさんが8合目まででちょっと遅れ気味だったが、頑張って頂上を目指す、ということなので、私も頑張ろう!と気合を入れて、8合目を出発。

8合目〜9合目  8合目を出発して少し登ると、小学生の男の子が突然激しく嘔吐。山岳ガイドさんから、これ以上登るのは無理との指示を受け、その子のお母さん、お兄さん(中学生。この子も吐き気があったらしい)と3人が太子館へ引き返す。この時点で19人のツアーから6人リタイア。またまたブルーな気分になる。眼下の雲海に月明かりに照らされた影富士が!これは滅多に見られないらしい!ラッキーだ!空には無数の星と天の川!こういう光景を見ると頑張ろうという気持ちになる。そしてやはり呼吸法もキープ。呼吸も安定して、気分の悪さもなくなる。寒くなって着たのでフリースを着る。8合目を出発して、9合目手前までTシャツに長袖でOKだったのはやはり下界が暑かったからか?(この日は猛暑だったらしい)

7月22日(月)

9合目〜頂上  ここまで来て最後に岩場。勘弁してくれ・・・(T_T)足が痛いので、岩場を登るのがツライ。呼吸法も乱れる。胸突き八丁とはよく言ったものだ。段々と気分も悪くなる。これは高山病というよりお腹が空きすぎて気持ち悪い。カレー半分しか食べていないし。とりあえず水を飲んでみるが、冷たすぎて飲めない(T_T)泣きそうになりながら少しずつ登る。ここまで来ると登るしかない。山岳ガイドが「あそこに見えるのが頂上です!もう休憩しなくても登れる距離ですよ!」と言う。思わず「マジっすか?!」と言ってしまう(^_^;)最後の力を振り絞り登る。そして・・・

3:00頃  頂上到着!!!思わず涙(ToT)感無量の一言。8合目から3時間半。途中リタイアした6人以外はツアー参加者無事登頂。71歳の老夫婦も。良かった良かった。しかし、寒い。寒すぎる。早く山小屋へ入りたい。気温は10°らしいが、風が強いので体感温度はもっと寒いと思う。山小屋へ入ってお茶を注文する。お茶が来る間に、自分宛に手紙を書く。山岳ガイドさんが郵便局まで持って言ってくれるというのだ。なんと親切な。手紙を書き終わると、また気分が悪くなる。ここまで来てなんで?!お茶が来ても半分も飲めない。WちゃんとYちゃんが神社へお守りを買いに行くというので、私のもお願いして、山小屋のイスに横になる。酸素を吸っても効かない。やはりこれは気休めか・・・。ってゆーか、私のは高山病じゃないのか・・・お腹が空きすぎて気持ち悪いだけだし(^_^;)

4:30前  そろそろ日の出というので、フリースの上に合羽を着て外にでる。雲海が赤く染まっていて、すごい光景だ!寒すぎて気分が悪いのを忘れる。(結局、そんなものね・・・)無事ご来光も拝め、またまた涙(ToT)

頂上〜5合目  登りは辛かったのに、下りは楽チン。呼吸法も気にしなくてもサクサク下れるのはナゼ?下りの景色も最高。空は青く、雲海が白い。あっという間に頂上が遥かかなた。“吉田道の下りはキツイ”と聞いていたが、私はそれほどではなかった。むしろジャリ道が面白かった。途中2回くらいは滑って転んだけど(^_^;) でも最後の最後で登り、ここはしんどいです!はっきり言って、9合目から頂上よりもキツかったです・・・。河口湖口からの富士登山の一番の難所ではないでしょうか?!

山岳ガイドさんとお別れをして、レストハウスでお土産を物色し、バスに戻り、朝食を食べた河口湖畔のレストハウスに移動。ここで、入浴と昼食を済ませ、さっぱりとした気分でバスに乗り込み、一路岡山を目指し、帰りました。バスの中では爆睡でした(-_-)zzz

“後悔しない富士登山”と最高の天気に恵まれたおかげで、無事初登頂に成功しました。

「もう一度登りたい・・・」とすでに思っているのが富士山のスゴイところですね!

“富士登山のノウハウ”に書かれてあった「このページを読んだ人はそうでない人よりずっと楽に富士登山が出来るはずです」のとおり、私は軽い高山病にかかりながらも意外と楽に登山できたと思います。

 富士登山のコツは、「呼吸が乱れないように登る」 乱れてきたら、ペースを考え小休止。岩場では段差のため一定のペースを保ちにくいけれど、ペースとは歩くスピードではなく呼吸が基準。呼吸がすべて。

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■ マイペースで登ってきました(河口湖口)FFF

2年前に挑戦したのですが、その時は惜しくも山頂まであとちょっとという所でご来光を見る羽目になりました。

今度こそ山頂でご来光を!。と言うわけで、7月21日、22日に登ってきました・・・・・一人で(^^;)。一緒に登るはずだった友人の休みの都合が付かなくて、一人で行ってきたんです。ツアー使う手も考えたんですけど、2回目だし一人で気楽に登る方がいいかなあと。と言うわけで前回の経験を生かしてマイペースで登ってきました。ちなみにトレーニングはステッパーを踏んで鍛えてました。

まずは前日。東北の片田舎在住なので、予め直通バスが出る新宿で1泊しないとなりません。これで1日余計にかかってしまいますが、予めたっぷりと睡眠を取れるという利点があります。こんなに寝たのは凄く久しぶりと言えるくらい寝貯めをしておきました。(余談・直通バスは電話やネットでも予約できます。地方在住でも安心^^)

で、当日です。でもまず一日の基本は朝御飯から。1日登るんですからしっかりと取っておくべきだと考えて、牛丼屋の朝定食(納豆&生卵定食ご飯大盛り)を食べました。どこぞのTV番組で言っていたのですが、持久力ならやはりご飯食がいいそうです。日本人ならご飯!(^o^)。

そしてバスに乗り込みいよいよ出発。途中渋滞もなく、順調に5合目に到着・・・と思いきや、5合目直前で大渋滞に巻き込まれました。20日〜21日の週末は梅雨明け直後ということも有って山は大混雑だったらしく、当然駐車場も満杯。その人達が降りてきて帰ってくれないことには、次ぎ登る人達は停めるところが無い訳です(^^;)路線バスは優先されるとか聞いたことがありますがそういったことはないようで、1時間近くも足止めを食らいました。当然乗客達からはここで降りれないのかと文句が出ましたが、ここで降ろしたらまた渋滞の原因を作ることになるので降ろしてくれません(^^;)。高地順応の手間が省けたと考えて我慢我慢。山は逃げません。

なんか前振りが長くなりましたが、やっと5合目出発です。 梅雨明けしたので凄くいい天気でした。あっという間に6合目到着。6合目の売店は営業してませんでした。山小屋もまだまだ再建中で、鉄骨のみでした。ここでコンビニで買ってきたおにぎりでお昼。具の塩シャケや、かかっていたごま塩がとっても美味しかったです。

6合目から本格的な登りです。一人登山なんですからとにかくマイペースで行きました。少し登ってちょっと苦しくなってきたなあと思ったら、すかさず止まって杖にもたれて大きく深呼吸。 景色を眺めたり写真を撮ったりして呼吸を整え、また少し登って・・・・という感じです。当然どんどん抜かされていきますが(^^;)、焦ってペースを上げて息切れする方がずっと遅くなるし辛くなってつまらなくなるので、マイペースマイペース。富士山は逃げません。また、長く休むとその後またペースを取り戻すのに苦労するので、山小屋でもベンチに座り込むといったことは殆どせず、焼き印を押して貰う間だけ小休止するという形で登っていきました。

ちなみに私の呼吸法は定番の「吐いて、吐いて、吸う」の3リズムです。でもこれだけだといつの間にか乱れていたりすることがあるので、3拍子の歌を鼻歌で歌ってリズムを取りました。使った曲は外国のロックグループの曲で「ロ○ク・ユー」。タイトルだけ聞いても判らない人が多いと思いますが、聞けば「ああこれか」と判る曲です。サッカー等スポーツ関係でよく使われている曲です。

それはさておき、鼻歌を歌いながら7合目〜8合目を進みます。呼吸法のおかげか、自分でも驚くくらい順調に進み、前回泊まった太子館に到着。でも今回は辛い夜間登山を出来るだけ短くしたかったので、もっと上の山小屋を目指します。この辺りの岩場ともう少し上の砂礫道は前回の時は夜間に登って無茶苦茶きつかった所なのですが、さすがに昼間だと先も見えて気分的にずっと楽に登れました。

日暮れ前に予約していた元祖室に到着。元祖室のHPを見るとここまで5時間くらいと書いてあったので、以外と普通のペース通りかも?。夕御飯は定番のカレーライス。前回の時はヘロヘロで半分も食べられなかったのですが、今回は体調もばっちりで全部食べることが出来ました(^^)。と言うか、全然足りなくて何か持ってこなかったことを後悔しました(^^;)

耳栓をして(多くの方が語ってますが、耳栓無いとまず寝れませんね)早めに就寝。ラッキーなことにあまり混んでいなかった為一人1枚の布団でした。夜トイレに起きる為に目が覚めたとき少し気分が悪くなってましたが、思いっきり深呼吸をするとあっさり回復。やはり呼吸は重要ですね。そして夜1時に出発。山小屋の人の話によるとここから山頂まで2時間ぐらいだそうですからまだ早いんですけど、何しろマイペースで遅いですから(^^;)。でも結果としてこれが大正解。山頂付近の渋滞等のせいで結局着いたのはご来光の15分前でした。やはり2回目でもご来光の感動は格別です。天気も良く、ばっちり綺麗なご来光を拝めました。ご来光後、山頂郵便局で出す葉書だけを持って急いでお鉢巡りに出発。お鉢巡りが出来るのもツアー登山じゃないからですが、帰りの新宿行きが11時出発なので、前回下山に4時間かかったことを考えると、お土産などを買う時間を考慮して6時までには戻ってきて下山を開始しなければなりません。残り1時間10分位。が、こーいう時に限って道を間違えたりして余計な時間を食うもの(^^;)。単純な1本道のお鉢巡り道と思いきや、実は行き止まりや殆ど一方通行みたいな所が有るんです。それでもなんとか郵便局に到着。ここでしか買えないひのきメールや登山証明書、用意していたかもめーる等を出していよいよ真の最高地点、測候所跡に挑戦です。

時計回りに巡ってきたので一番きつい馬の背を登ることになります。下から見ると確かにきつそうな坂ですが、マイペースでじっくりゆっくり登れば大丈夫だろうとチャレンジ。黙々と少しずつ登っていきました。ところが、あと少しと言うところで登れなくなってしまいました。丁度そこはブルドーザーが通ったところらしく、坂が滑り台のように真っ直ぐに削れていたんです。登ろうと足を載っけてみると、ずるりと滑って登れません。登れる人もいるので多分バランスの取り方次第なのかも知れませんが、こんな所まで登ってきて何ですが実は私は高所恐怖症気味だったりします(笑)。滑り落ちたらどうしようという恐怖が先に立ってしまい、どうしても進めませんでした(^^;)。悔しい・・・次ぎ来るときは(もう決めてる^^;)反時計回りで回ります。

で、結局来た道を戻って下山を開始できたのは6時半、急いで朝食代わりのヴィーダインゼリーを流し込んで(山小屋で何か暖かい物を食べたかった・・・・)、下山を開始。意外なことにすいすいと下山でき、あっという間に須走口江戸屋まで到着しました。

が、ここで調子に乗っていた私は一つ大きなミスをしてしまいました。6合目の売店が営業していないと言うことを忘れて、江戸屋を通り過ぎてしまったのです。つまり、8合目江戸屋から5合目まで水を確保することが出来ないんです。しかも私は汗っかき(^^;)。手持ちは500oのお茶が3分の2に非常用の300oパック入りスポーツ飲料のみ。おまけに今日もいい天気〜(笑)。結局獅子岩辺りで全部のみ干してしまい、あとは5合目にはヘロヘロになってたどり着きました(^^;)。5合目名物こけももソフトが無茶苦茶美味かったです。

ちなみに下山のタイムは2時間半と前回より大幅に短くなり、もちろんバスにも間に合いましたが、その代わり凄いまめが出来ました(^^;)。

以上です。またやり残したことが出来てしまったので、また登りたいですね。次こそは最高地点へ!。

《おまけ》金剛杖じゃなくてステッキを使っている人は焼き印を集められないのがちょっと残念だと思います。私も絵馬みたいなのに押してくれないのかな〜とも思っていたのですが、なんでそういうのが駄目なのか理由が判りました。山頂ではたがねを使って朱印を押して貰えるんですが、板だとたがねで叩いたときに割れてしまう恐れがあるからなんだそうです(宮司さんが板を持ってきた人にそう説明して断ってました)。せっかく焼き印を集めた絵馬がばっくり割れたら・・・・・(^^;)もっともこれは山頂での事なので、普通の焼き印は押して貰えるかも知れません。

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■ 御殿場口を登って(7/20〜21 千葉県船橋市 ken-kei)

 妻と二人で富士山に登ってきました。お互いそれぞれ小学生の頃、親と一緒に河口湖口から登っていたので、別の登山口を考えていました。最近、深田百名山にはまっている私にとって、富士山を登ったと言えるようなルートは無いかと本屋で立読みしてたら、ありました。御殿場口。登りは7時間半、下りは3時間。圧倒的に下りに使う人が多く、登りは年間500人位しかいない(これホント?)との紹介に惹かれました(ちなみに河口湖口は年間10万人ぐらい…かな?)。初心者は止めた方がいい、とか書いてありましたが、何よりも観光地化した人・ゴミだらけのメインルートは避けよう、ということで1泊2日の御殿場口登山に決定しました。

 家を4:00に出て電車を乗り継ぎ約3時間、御殿場駅に着き、8:10発の御殿場口行きバスに乗りました。乗客は私達を含め5〜6人。ガラガラでした(隣の須走口行きは20人位並んでた)。富士山麓の自衛隊演習場を横目に、30分位で御殿場口に到着。やっぱり人は余りおらず、駐車場もガラガラ、自衛隊の砲撃演習の轟音だけが響いていました。9:00、登山開始。天気は快晴。暑い。大石茶屋を過ぎて目に飛び込んできたのは、遮るものの何も無い、宝永山を左に携えた富士山の全容でした。この時期は8月月初に行われる「富士登山駅伝」に向けて、出場選手が練習に励んでいました。しかしまあ、この富士山を走って登る様というのは、信じられない光景だなあ、と思いつつ、てくてくと登っていきました。下山道の大砂走りと交差して、ジグザグの登山道に差し掛かって暫く登り続けていましたが、一週間の疲れ、前日の寝不足、暑さで直ぐに苦しくなってしまい、情けない話ですが妻に遅れること十数回、殆ど平地を歩くお年寄りと化してしまいました。幾度となくジグザグ登山道の折り返しで休みながら、ヘベレケになりつつも何とか六合目小屋跡に辿り着きました。ここで昼飯にしました。その後、休み休み、ちびちびと妻に呆れ顔をされながら登りましたが、兎に角、この登山道は廃墟の山小屋・避難小屋ばかり。しかしその廃墟でさえも、ありがたい休憩場所となるような不思議な世界です。ホントに何も無く、視界に入る建物・廃墟は近づいてこない。修行の世界です。上を見ると苦しくなる(目標物が中々近づいてこない)ので、うつむきながら砂礫の斜面をトボトボと登っていると、ようやく今日の宿、七合目過ぎの砂走館に到着しました。時間は15:00ちょっと前でした。受付をすませてとりあえず乾杯、ということで外のベンチでビールを飲みつつ、山小屋のおじさんと話をしました。この時期は登山駅伝の選手が練習の為泊まっていて、今年からは何と女性も出るとの事。テレビ局の人もその取材で泊まっていました。山小屋のおじさんもかつて選手だったとの事で色々話を聞けて楽しかったです。雲海に富士山の影が映る所謂「影富士」も見れました。結構寒くなってきたので、小屋の中でくつろいでいると女性3人が入ってきました。何と一人は今年米寿(88歳!)のお婆さん。娘さん・お孫さんと富士宮口から登り途中でトラバースして、七合九勺にある赤岩八合館に向かったところ、一杯だったのでブルドーザーで降ろしてもらったとのこと。たまげました。
 当初翌朝は明るくなってから頂上を目指す予定でした(ヘッドライトが一つしかなかったので)が、山小屋のおじさんに聞くと3:00位から明るくなるので大丈夫、とのことで、一応3:00に出発し、頂上に行って戻ってきてから朝飯を山小屋で食べるというスケジュールに変更することにしました。その後夕食のカレーライス(食べ放題!)を食べ、布団一枚に一人という素晴らしい環境の中で20:00頃眠りに着きました。翌朝2:30頃目覚めてトイレに行こうと外に出ると、空は一面星だらけ。暫く眺めていようかと思いましたが、かなり寒かったので用を足して小屋に戻り、準備を始めました。相当寒かったのでフリースの上に700円位で買ったビニールのカッパを着て、3:30、いざ頂上へ出発。まだ暗かったのですが、注意深く登り始めました。それにしてもここから赤岩八合館まで、強烈な寒風で、むき出しにしていた耳がおかしくなりかけました。耳当てあるいは毛糸の帽子が欲しいと心底思いました。ご来光は八合目の見晴館跡で見ました。雲の中から太陽がもっこりと出てくる感じがよかったです。その後頂上まで急登すること約一時間。5:30頃に御殿場口頂上の鳥居に到着しました。頂上はお鉢巡りをする人で込み合っており、ずっと御殿場口を登ってきた私達は、一気に観光地に紛れ込んでしまった感じを受けてしまいました。これが本当の富士山なんでしょうね。剣が峰の、記念写真の行列ができる日本最高峰の石碑の前で適当に写真を撮って足早にお鉢を回っていると、あちこちに死体のように眠り込んでいる人達がいましたが、あれが夜間登山して頂上で御来光を拝んだ人々なんですね。御苦労様です。途中強風で吹き飛ばされそうになりながら、河口湖口の頂上を通過。登下山道とも人が延々と繋がりこれでは休むのも大変だと思いました。
 7:00頃、下山開始。御殿場口の登りの苦しさを味わった私達にとって、下山はホントに楽でした。ストックを使ってどんどん下っていると、昨日の米寿婆さんに会いました。これから頂上を目指すとのこと。ゆっくりと、でもしっかりと登っていってました。8:30頃、砂走館着。朝飯食って山小屋の人とだらだらとお話して9:30に山小屋を後にしました。苦しかった登山道を横目に見ながら(本当によくあのジグザグ道を登ってきたものだと思いました)、先に行く人をどんどん追い越しながら快調に下り、暫くするといよいよ「大砂走り」に差し掛かりました。話に聞いていた通り、足への衝撃を砂(というか砂礫)が吸収してくれる為、面白いように下れました。かなり無謀ですが、スキーでもいけるんじゃないかとも思いました(…やっぱ無理かな)。ただし、スピードが出すぎて途中で恐ろしくなりますので、休み休み行かざるを得ませんでしたが。登山駅伝の時もここはルートになるのか判りませんが、もしそうだったら必見です。大砂走りが終わり、緩い傾斜の下山道になりますが、これが結構きつかった。大砂走りで足へのダイレクトな衝撃が無かったからでしょう。11:20頃、登山口入口到着。ビールで祝杯をあげました。

 御殿場口を登った印象は、兎に角きつかった、の一言です。でも、体調が万全で、精神的にタフな人なら案外大した事無いかも知れません。加えて途中の数少ない山小屋に1泊するなら無理は無いと思います(日帰りはきつそう)。登りの苦しさを存分に味わったので、下りは無茶苦茶楽でしたし、大砂走りはスピードにさえ注意すれば何も考えずに効率よく下れる素晴らしいルートでした。最近山登りを始めたド素人が言うのもなんですが、所謂山の素晴らしさ、というものは「ゴミの山」富士山には望めないなあと思いました。今回の御殿場口はゴミは殆どありませんでしたが、河口湖口辺りではゴミを平気で捨てて行く人がいるとも聞きます。普段全然山登りなどやらない、山のマナーなど知ったこっちゃない人達が大挙として押し寄せているのが原因でしょう。別にゴミを拾いながら下山しろと強制する訳ではありません。自分のケツは自分で拭くように、自分が出したゴミは自分で始末しろ、赤ん坊じゃないんだから、ってことです。少々過激になりましたが、富士山という、世界でも稀にみる美しさを誇るこの山を、もっと大切にして欲しいと思っているだけです。皆さん、「ゴミは持ち帰りましょう」。

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