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皆様より寄せらせた 栄光の体験記
 2001年版(3)



■1 畏敬の念 富士山 (7/5 富士宮口 KSさん)

  幼いころから、「山」と云えば、雪を纏った「富士山」だった。お遊戯会で、「富士は日本一の山」と踊ったこともある。修学旅行で東海道新幹線の車窓から眺めた「富士山」、職場の研修旅行で行った忍野から見上げた「富士山」、千葉県市川市に住んでいた頃に駅前のダイエー最上階から望んだ「富士山」、新潟県生まれの私にとっても「富士山」は、常に思い出の各ページに形容を変え色彩を変え登場していた。
 しかし、実際には裾野をドライブするくらいでしかなく、五合目へすら乗り入れたこともなく地図や「後悔しない富士山」HPを眺めて溜息をついていた。
 一人で登るのなら1日あれば充分だと思っていた。なぜなら、小学生の頃から野山を朝から暗くなるまで駆けめぐり、中、高校生のときは部活動で痛めつけられていたから体力的にも精神的にも自信があったからだ。
 しかし、一人で登っても今の私には意味がない。12年連れ添った女房と山頂を極めることこそが大事なのだ。女房には昨年から打診していたが良い返事がない。
 女房は、こどもの頃からスポーツらしいスポーツをしたこともなく、一つのことをやり遂げることの大切さや、逆境のときこそ歯を食いしばって耐えるという根性を知らない。尾瀬のハイキングですら「歩けない」と根を上げたくらいだ。

 ここで私は、女房に一つのことをやり遂げる爽快感、達成感を植え付けるため、心を鬼にして「ずっと一緒に暮らしていくなら、富士山に登ろう」と告げた。女房は、嫌そうだったが、私の「妙に優しく何でも手伝う」作戦に陥落した。

 さぁ、期は熟せり。思い立ったら吉日、7月4日から6日まで休みを取り、土、日を加えて5連休を確保した。夏休みが始まったら混雑するだろうという予測と、女房の気持ちが変わらない内にという考えからだ。

 6日は、曇りがちで雨も降るという予想なので、登山開始は5日早朝で日帰りと決めた。この時点では、16時間もあれぱ、女房でも頂上往復可能だろうと思っていた。
 4日は、装備を整えるため、大型ディスカウント店へ行き、リュックサック、水、酸素、スナック類を買う。アウトドア専門店は品質、品揃えは良いが高価な気がした。
 午前中のうちに買い物を済ませて、上信越・長野・中央道と自動車を走らせる。双葉のSCはきれいになったものの少し狭い。一般道へ降りても平日なので空いていてあっという間に富士宮口:新五合目へ到着した。登るでもなく散策している人のチラホラいる16時。
 自衛隊らしき人がラッパを吹いている。虫が飛び回りかゆい。曇っていてヒンヤリしているものの、太陽が顔を出すと差すような紫外線が痛い。
 ということで、早めの夕食タイムにするが、そんなに食べられない。暗くなるまで車内でテレビを見ていると、自動車の数がめっきり減ったことに気がつく。
 夜中、いわゆる走り屋がうるさかったものの、比較的落ち着いて睡眠をとれた。夜中に、ライトを照らしながら登り始める人もいるが慌てずに朝を待った。  

 4時。こんなに早く起きるのは今年になって初めてだ。「いつも、目覚まし鳴っても、また寝るくせに」という女房の嫌みは無視する。明るくなった山頂にドームが見える。頂上まで行こうとは女房には言わない。取り合えず6合目へ行って見ようと軽く歩き出す。

 砂礫のつづら折りのゆるやかな上り坂。山の爽やかな空気が旨い。遠くにかすむ下界。6合目まではのんびりと体の機能を目覚めさせるようゆっくりと歩く。小走りになりそうな自分を押さえて、軽くジョークを飛ばしながら女房と会話を楽しみつつ登山を満喫する。6合目まで50分要し、10分休憩する。

 5時。日の出の時間はとっくに過ぎている。ご来光を見るために来たのではない(ホントは見たい)と強がってみる。宝永山の河口が良く見えるものの砂礫のつづら折りの坂は急になっていく。女房はだんだんと口数が減ってきた。ぶつぶつ文句も言うようになってきた。笑顔で後から来た人があいさつを交わしながら追い抜いていく。「抜かれ上手」が合い言葉になる。新7合目に着いたら休む予定が挫折する。40分歩いて10分休憩、30分歩いて10分休憩になる。

 8時。女房が「下山したい」と言い始める。もちろん体力的な限界であろう筈がない。疲れたから楽をしたいだけのこと。ここで甘やかしてはいけない。一緒に歩き始めてもどんどん遅れていく女房を。少し離れたら待って励まして登らせる優しい(!?)私だった。7合目に着いたときにはもう夏の暑さが体を消耗させていた。しかし、私はまだ元気。新五合目から七合目までガイドでは2時間20分となっているが、4時間かかってしまった。休んでいるヒマはない。このままでは何時に山頂に到着するか予想もできない。

 10時。やっとのことで八合目まで登ってきた。新七合目から砂礫がどんどん大きくなって、ついには岩場を登ることも多くなってくる。途中に吐いた後もあり苦しくなってくるところ。

 案の定、女房の口から出てくるのは愚痴と恨みばかり。「疲れたぁ、下りる、歩けない」。いちいち愚痴に応えているのも馬鹿らしいので先を急ぐ私。なんだかんだ言いつつものろりのろりと登ってくる。岩場だけは滑落しないよう、落石を人に与えないようサポートしてやる。

 八合目池田館の前の砂利の上で、女房は30分間熟睡してリフレッシュ。登り始めて5時間経ったが口に入れたのは水だけ。汗はかいているはずだが流れるほどでもない。

 12時。岩がゴツゴツして荒涼とした登り道。緑もなくただひたすら登る。数分歩いて立ち止まり、数分歩いて休憩を取るという繰り返し。9合目萬年雪荘に着くが女房はヘロヘロで何も食べられない状態で、少し高山病にかかっているようだが、「病は気から」なので精神論、根性論で回復を図る。なんとか少しだけの元気で登ってもらう。

 ここまできたら、頂上へ行くかどうかは、やっぱり根性。精神力。

 万年雪はきれいだが、見る余裕のない人もいるので触れないようにする心遣いも必要。

 14 時。九合五勺までやっと登る。「疲れた」と言う元気があればまだ疲れていない。「苦しい」と思ったところからどれだけ耐えられるかが根性。「歩けない」と思っても下山する元気があるなら登れる。女房の担いでいたリュックも私が持って意地でも登らせる。ここまできたら、頂上や途中で泊まっても仕方ない。そう思い始めていた。

 16時。頂上へ。さすがの私もつらくなり始めていた。頂上へ近づくに連れて険しくなっていく登山道。ただの岩の山を登っているかのよう。岩場に立つと風が強くて飛ばされそうになる。

 10メートル、20メートル。あの曲がりまで、あの岩までと言い聞かせてやっとのことで頂上へやってきた。それにしても最後は階段のような梯子のような登り道だった。やればできるということを感じてくれれば、これから先、怖いものは無いと思う。

 12時間かかって頂上。測候所へ行く元気もお鉢回りの元気も当然なく、富士館も銀明館も開館していないので、須走口の頂上山口屋まで疲弊した体に鞭を打って歩く。途中、落ちてしまうと思うくらいの細い箇所が2つあった。注意しましょう。

 

 泊まりは、山口屋 ここのおじさん、具合の悪そうな女房に気が付き、優しくうどんを勧めてくれた。普段、カレーをおかわりする私も、一杯で充分だった。おいしかったのは熱いお茶。 

 17時から眠りについた。吐いているおじいさんがいた。混雑していないけどネズミのふんがあったし、布団はしめっていた。トイレは最初はきれいだったけど、朝には汚れていたのだから宿泊者が汚した?夜中にトイレへ行くには懐中電灯が必要。私は目をつぶって手探りで行って用を足した。

 翌朝は、頂上が霧の中で、突風が小石を巻き上げる異国の地。
富士宮口へ戻ることを断念し、砂嵐の中ブルドーザー道を下りてくる。皮膚に小石がめり込むような激しい痛みの中、手をつなぎながら何度も抱き合って止まる。

 須走口からタクシーで富士宮口へ帰ってやっと一息。

 女房は、下りるときも泣き言を言っていた。しかし、必ず下りてこなければ、帰れないのだからと思い、ほっといたらきちんと最後まで靴を脱ぎながらも下りてきた。

 須走口五合目の山小屋のおばあさんはとても優しくて親切だった。水が旨かった。  

 追 伸

 体験記「富士山恐るべし」(7/4 富士宮口より)横浜MTさんの中の「今回の教訓」の2に書かれている下山中に夫婦喧嘩している中年カップルとは私たちのことです。

 しかし、私33歳、女房31歳なんですよ。疲れていて老けて見えましたかねぇ?そして、夫婦喧嘩をしていたのではなくて、女房を諭し励ましていたんです。あしからず。
 夫婦の絆は、さらに深まりましたが、女房は「もう、二度と登りたくない」と言っています。
 私は、来年はどっちから登ろうか、お鉢巡りしようかと考えているところです。

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■2 登山記 (富士宮口 8/13  KMさん)

今回初めての富士登山で頂上まで行けました。

 準備万端でないと気がすまない、石橋をたたいて渡るタイプの私は、富士山に登ると決めてから、インターネットで「富士登山」の検索をかけてヒットした全てのホームページを見た!と言えるほど富士登山について情報収集しました。「後悔しない富士登山」はたくさんの人の体験談が載っていて楽しめるとともにとても参考になりました。

 いろいろな体験談を読んで印象に残ったのは、つらい、時間がかかる、高山病ということ。田舎育ちで高校などは往復20kmを自転車で通学していた私たちとはいえ、それももう10年前。最近はスポーツをしていない私たちもそうなのだろう、と考えとにかく余裕を持って計画を立てることに。高山病予防にはゆっくり登ることとあったし。

 事前登山は、200m級の山に2回、500m級の山に1回登りました。あとは通勤で毎日それぞれが徒歩15分から30分くらいです。

 8月13・14日に富士宮口から登りました。メンバーは私K(27)、妹A(25)、妹S(23)、妹Aの彼氏でカナダ人のG(21)の4人実際登ってみて、13日12時に5合目を出て16時に8合目に到着。(4時間)18時までに着けばいいと思っていたので余裕。とにかく高山病が怖かったので前を行く妹に「早いよー」「待ってよー」と声を掛けペースを落とし、立ち止まり休憩のたびに「深呼吸10回してから行こう」。7合目を過ぎたあたりから休憩のときに心臓が少しバクバクしました。これも深呼吸と酸素でクリア。各号目での大休憩ではお菓子も食べてエネルギー補給。14日2時に8合目を出て4時30分に頂上に到着。(2時間30分)山室の人に2時30分に起こすといわれたがそれよりも早く1時に起きて2時に出た。9.5号目以上は渋滞になっていた。ゆっくりのペースになって楽だった。あちらこちらの岩陰で寝ている?倒れている?人が多くびっくり。ご来光5時。たった30分の待ち時間ですっかり寒くなった。手がかじかむ。真っ赤な太陽が昇ってくる。これが日の出か!だいたい初日の出も見たことがないのだ。下山は5時半に頂上を出て8時30分に5合目に到着。(3時間)寒くて3776m地点には行かずさっさと降りてきてしまった。体力的にも精神的にも限界は感じず、高山病にもならず全員が頂上に行け楽しい登山でした。

■3 今年の富士登頂記(横浜のKさん)

富士山に1度も登らぬ馬鹿、2度登る馬鹿と言うそうですが、シーズンに三度も登った大馬鹿者です。(笑)

1回目 7/29 富士宮口より 友人と昨年河口湖口より初めて登りましたが山頂にて高山病による激しい吐き気、頭痛に襲われお鉢巡りも出来ずに降りてきました。その事がずっと心残りでした。そこで今回の目標は、「剣が峰に行き、お鉢巡りをする」ことにしました。夕方六時に新五合目到着、運良く登山口から6番目の絶好の位置に止められました。昨年の教訓を生かしここで三時間高地順応(これが良かった)夜九時よりゆっくり登りました。山室毎に20分休憩&酸素、水分を取りながらあくまでゆっくり登り七時間かけて山頂に到着。心配していた高山病の気配も殆ど無くまだまだ元気一杯!友人と「御来光は日本最高地点で観よう!」と話がまとまりいざ剣が峰へ。噂の通り馬の背の急斜面は登るのに大変でした。高山病にはなってない様ですがやはり標高3700mの世界、空気の薄さのせいか脚が思いように前に進みません。やっとの思いで念願の三角点に到着!さすがにヘトヘトです。そしていよいよ御来光です!私たちは測候所横の展望台?にて御来光を見ました。推定標高3779m、この瞬間私は日本で一番高いところにいるんだなーと思うと何か妙な優越感に浸れます!昨年御来光を見た河口湖口山頂も遥か眼下です。その後いよいよ念願のお鉢巡り、大沢崩れの迫力に圧倒され、北、南アルプスが小山の様に見えます。改めて富士山の高さを思い知らされました。そうしている内に河口湖口山頂にさしかかりました。去年の記憶が鮮やかに蘇ります。それに比べて今年はまだまだ元気!やはり「三時間高地順応」「あくまでゆっくり登る」「早めの水分補給」が良かったようです。それと呼吸の仕方が大事ですね。山頂は地上の2/3の空気の薄さなら、3/2倍多く肺に空気を取り込まなければならず、その為には意識的に多く吐き、多く吸うのが重要だと思います。下り時は大勢の登山客がいました。やや太り気味の私には急な岩場が多い富士宮口は結構堪えました。スリムな友人はどんどん先に行ってしまい2時間ちょっとで下まで行ったそうです。私は3時間かかりました。膝の弱い人は御殿場口経由で降りた方がいいかも知れません。


2回目 8/14 須走口より 友人とこの日は他の登山口にマイカー規制がひかれており混雑が予想されたので早めに駐車場着(15時)、案の定この時間で殆ど満車状態でした。前回同様ゆっくり高地順応して20時に出発、須走口とは思えないほど人が多いです。例によってゆっくり登ります。人が多いと行っても河口湖や富士宮程ではないのであくまでマイペースで登れます。真っ暗な樹林帯をライト一つを頼りに登っていくのはちょっとした探検気分です。本五合目でゆっくり休憩、この日は流星群が来ているらしく何十個もの流星を見ることが出来ました。知らなかったのでラッキーでした。6合目を過ぎた辺りでしょうか、左の方から「ここは登山道じゃないよ〜」と大声が聞こえてきました。どうやら下山道の方に行ってしまったグループが有るみたいです。須走口は標識がしっかりしており迷うことは無いと思うのですが一カ所だけどっちに進むか迷ったところがありました。恐らくそこで間違えたのでしょう。皆さんも気を付けて下さい(特に徹夜登山の際は)本八合目を過ぎると急に人が増えました。一年前にヒーヒー言いながら登った道を今回は余裕で登っていきます。三歩歩いては息を切らしていたのに今回はノンストップ全く平気です。富士登山3回目という慣れも有るかも知れません。山頂にて3度目の御来光を拝んだ後さっさと下山、今回の最大の目的は下山ルートにあるのです。そう、「砂走り」です!この日に備えてスパッツも購入、いざ下山開始です。本八合目までは河口湖口と共通の下山道、マイカー規制のせいか去年ほど人が多くありません。マイペースで体力温存しながら下ります。分岐後暫く下るといよいよ砂走りです!しかし砂走りといっても大きな石が結構あり、また走らないで下ってる人も多いのであまりスピード出せません。小デブの私には結構膝や腰が堪えました。サポーター巻いておけば良かったと後悔しました(持参はしてきた)。最後の方はもはや歩くので精一杯、砂払五合目ではベンチにひれ伏してしまいました。20分休憩後出発、ここから2km、30分と五合目のおじさんは言ってましたが40分かかりました。最後の樹林帯は段差も多く、本当気力だけで降りてきた感じです。それでも山頂から2時間半位で降りてきました。過去最速です。やはり砂走りで相当時間を稼いだようです。確かに砂走りは楽しかったですが何か消化不良です。「大砂走りを走ってみたい」と思いながら帰途につきました。その思いは僅か3日後に実現しました。

3回目 8/17 富士宮口→御殿場口 単独行この日もマイカー規制+東名の渋滞必至なので電車+バスで行くことにしました。前回一緒に行った友人は「まだ筋肉痛が取れないので行かない」というので1人で行くことにしました。(私も筋肉痛でしたが)。横浜駅より東海道線に乗り三島に向かう、三島から登山バスに乗り富士宮口新五合目に11時40分に着きました。頂上まで行かないので高地順応はせず12時出発、御殿場口最終バスは17時なのでタイムリミットは5時間です。(まあ何とかなるだろう)とタカをくくり例によってゆっくり登ります。それでもあっという間に新6合目に到着、ここから宝永火口の方に進みます。道はなだらかであっという間に火口縁に到着、もの凄い迫力です!何か火星の表面にいるような感じです。火口の反対側にこれから進むルートもずっと見え、これなら楽勝楽勝!火口底に降りいよいよ最後の上りです。予想に反してこれが大変でした!急斜な上に道も滑りやすく(崩れやすいといった方が正しいかな?)とても一気には登れません。何十回も休みながら登りました。尚、登るには真っ直ぐ登るルートと左に迂回して登るルート二つありますが絶対迂回ルートの方がいいです。迂回ルートでさえあんな急斜なのに直登ルート行ったらどんな事になるやら・・・・それこそ「蟻地獄」そのものでしょうね(笑)何とか火口底から這い出てきてそこで食事&休憩、御殿場口下山ルートがはっきり見えます。走ってる人の姿も見えイヤが上にも気分は盛り上がっていきます。2時半頃御殿場口下山ルートに合流。スパッツを装着して待ちに待った大砂走りです!これは楽しい!!!良く一歩1m稼げると言いますが2m位稼げる感じです。須走口の砂走りと違い石が殆ど無く、砂も深いので着地のショックも非常に小さいです。飛ぶように降りていきました。体力は十分すぎるほど余ってるのでまさに気分は御殿場マラソンのランナーです。何人も抜かしてあっという間に傾斜の緩い所に来てしまいました(30分くらい)このルートはただ大砂走りを楽しみたい人には絶対お勧めです!御殿場口の往復では恐らく砂走り時にまで相当体力消耗してると思われます。あとは写真を撮りながらゆっくり下山、バス乗り場には3時半に着いてしまいました。僅か一時間で下ってきました。やはり下山ルートは御殿場口が最高ですよ!

■4 呼吸法が役立ちました。(Nさん)

 ありがとうございました。山頂に登頂できました。少々しんどいとは思いましたが、余力をもって山頂にたどりつけました。高山病が怖かったのですが、深呼吸しながら登ったのが良かったのでしょう。空気の薄さはまったく気になりませんでした。気になったのは、富士山のゴミです。とくに河口湖側の山頂はゴミがひどかった。生ゴミなんとかならないでしょうか。自販機が山頂にもあるのですね。あんなに観光地とは。赤岩八合という山小屋に泊まりました。けっこうすいていて良かったです。ただ眠れなかった。トイレの臭さにも閉口しましたが、あんなものなんでしょうか。布団の重さにもまいった。ただテレビは映るし、ラジオもばっちりはいりました。もちろん携帯電話も。ゴミもすべて持ち帰りました。大便もしなかったし。山小屋に泊まったのはなんと30年ぶり。来年もまた挑戦したいです。風が強かったものの快晴に恵まれ、遠くの山並みもよく見えて、小泉総理ならぬ感動したです。感謝しました。体験記がたいへん役立ちました。ありがとう。

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■5 富士山ツアー体験記 (8/16  東京都練馬区 KS 57歳 男性)

 何故か急に富士山に登りたいという気になった。山といえば30数年前の少年(!)の頃に1000mから1400m位の地元の山に2カ月〜3カ月1回登る位で、その後登山の経験は全く無し。(このきっかけを考えてみるとスポーツボランティアー仲間の中年女性が7月からチョモランマに登っているのが潜在的な引き金になっている様な気がする)そしてインターネットで「後悔をしない富士登山」を見て「…ん…登れるかな?」と言う気になった。通勤中の電車から見える「富士山」。よし!登ろうと決めた。
 30何年間山に登ったことがなく近くのスポーツ店で安物の軽トレッキングシューズを購入し、7/28,8/4の土曜日2回奥多摩 伊豆ガ岳(標高851m)で歩行法のトレーニングを行った。お盆休みの8/16日に山小屋泊まりで山頂にてご来光を見ることを目的とした「はとバスツアー」でいくことに決めた。最後の温泉付きも魅力だった。
 新宿7時40分出発、途中中央道サービスエリアで食料、他不足分の買い物に30分停車する。なかなか細かい配慮がされている。河口湖口5合目10時40分着、食事・身支度後12時いよいよ出発。現地より山岳インストラクターが付く。出発前に諸注意を聞くがほぼ「後悔をしない富士登山」に載っている内容と一致している。非常に心強い。天候は快晴、気温20℃、湿度30%以下の感じ。非常に気持ちいい軽快に6合目に着く。登山道分岐から上をみると8合目の山小屋まで登山道と共に見渡せ、「富士一館」の看板も見える。あの少し先が本日の宿泊山小屋「太子館」であることを聞く。非常に近い感じがするがそこまで3時間40分を要する。ツアーの良いところは一番体力の無い人のペースで進むで安心である。心配していた高山病の兆候は出ていないが心して腹式呼吸をする。これも「後悔をしない富士登山」に載っている内容を実行。天候に恵まれたこともあり登ることが楽しい。岩場も礫道も最小ステップを心掛ける。少し息が上がりかけた頃に小休止、腰は下ろさず立ったまま腹式呼吸。下界の眺めが綺麗だ!
 酸素が薄いせいか余計なことは考えずに登れる。これはサラリーマンにとって一時のストレスを忘れさせる非常に良い機会・瞬間でもある様に感じる。なにしろ思考力が低下し、今現在楽しんでいる行動に専念できる。(これは下界に下りるまで持続する)16時40分太子館到着。汗は全くかかない伊豆ヶ岳より遥かに楽である。入館順で寝床が決められる。貧乏性で10番目位に入る。2階席に案内される天井高が低い。2等寝台車の感じである。2畳に3人との説明だが4人といったところ。シュラフに潜り込むのは独立していて救いとなる。量の少ないカレーを食べて、外へ出て外気を吸い下界を見渡しシュラフに早々と潜り込む18時30分、周りは皆既に眠りについている。眠れないがすることもないのでもっぱら腹式呼吸を繰り返す。その内疲れて眠るかなと期待するが眠れない。20時と21時半トイレに行く。外は一面の濃霧と遠雷である。寒い10℃以下と思われる。ベンチには夜行登山の若者が休んでいる。若さに感心する。シュラフに戻り体が弛緩するのが感じられたと思ったら起床時間の23時30分である。正味30分位の睡眠かな。
 23時45分予定通り山小屋横の広場に集合・点呼、空は満点の星、さっきの濃霧はうその様である。懐中電灯を頼りに登山開始。持参したLED(発光ダイオード)式のヘッドランプは照光野が広く快適である。途中の休憩毎にインストラクターが星座の説明をしてくれる。流れ星が時々見えるらしく若い女性群から歓声が上がるが私には一向に見えない。そういえばネパール・ポカラでも―35℃の激寒のモンゴル・ウランバートルでも流れ星をみていない。よっぽど縁がないのか不思議だ。本8合目で6人リタイヤする。いつ9合目を通過したの解らないが最後の岩場はきつい。少しふらつく。その度に腹式呼吸で整える。2〜3回ふらつきを繰り返すと頂上に着いていた。あっけない。全員で万歳三唱、4時40分東の空に淡いオレンジ色の帯びがかかっている山小屋の前でご来光を待つ人垣が出来ている。風を受けると寒い。軍手をしている手の指先が痛い。山小屋に入り防寒着の準備をして外へ出てご来光を待つ。やがてオレンジ色の帯びの明るさが増し突然―10等星位のオレンジ色の星が現れたかと思うと非常に短時間で指数関数的にその明るさを増し雲海にその陽光を反射させていく。ご来光の興奮も収まり5時30分集合。火口を見学し測候所を背景に写真(証拠?)を撮ってもらい下山開始。
 下山道は砂礫のブルドーザー道が43回曲がり?(正確には忘れました)6合目手前まで続く。これには疲れた(帰ってからも下りに使った筋肉が痛い)。天候は相変わらず快晴で下界の素晴らしい眺めとオンタデの群生・赤茶色の火山礫山肌を見ながら4時間半の下山はあっと言う間に終わってしまった。途中故障者が3名(全員が膝の痛み)出てインストラクターが応急処置をし、休み休みの下山にしては早く着いた。待ちに待った温泉「紅富士の湯」で2時間半、露天風呂より富士山の全景を見ながらの湯治は疲れと寝不足を吹き飛ばしてくれた。
 とにかく最高だった。この夏は一生の内最高の思い出になると思う。これもインターネットで「後悔をしない富士登山」と出会ったお陰。来年は「お鉢巡り」をしたいと思う。

■6 ありがとう (Kさん)

 これでもか、というほど何度も読ませていただきました。
 さすがに、日本一の山どうかなりそうぐらい大変でした。でも、なんとか登頂できました。ありがとうございました。無知なグループでこの資料のお蔭と皆本当に感謝でした。
 そろそろ1ヶ月近くたって来ましたが、今だ興奮冷め遣らず会話が弾みます。いい思い出。いい体験でした。
 ありがとうございました。

■7 富士登山成功  (8/11 富士吉田口 ツアー参加 Fさん)

何かにがむしゃらに挑戦してみたい!そういう気持ちで今年の5月に富士登山を決意しました。2000年の去年にも富士登山をしたいと思っていたのですが、私は運動神経も悪く体力もないので、もっと体力をつけてから登山をしようと思って諦めました。だからといって体力作りをするわけでもなかったので、このままだと年をとるばかりと思い実行した訳です。

登山をするのは14年前の高校1年の時の修学旅行以来。足ならしをする為に5/26に金時山にハイキングに行きました。毎日、車での生活をしている私にとっては結構疲れました。おかげで翌日、筋肉痛でした。7/1、某旅行会社の富士登山説明会に参加しました。富士登山ベテラン添乗員と思われる方と8合目にある山小屋の登山案内人の方が富士登山の注意点などを説明してくれた際に言っていた言葉です。富士登山を成功させる為に必要なことは「装備、体力、気力」だそうです。「その為にも毎日30分は歩くようにしましょう」と言われ、体力作りを決意した私でしたが、結局毎日30分歩くことはせず、車での生活が続きました。7/15、最終足ならしの為、富士山の中ノ茶屋から5合目まで登りました。5合目から頂上が見えたのですが、この時には涙が出そうなくらい大感激しました。来月にはあの頂上に行くんだと思うとウルウルしてしまったのです。

そして8/11。いよいよ富士山の頂上に向け出発の日です。私には登山に付き合ってくれる友人がいなかったので、某旅行会社の富士登山ツアーに一人で参加しました。8時20分。バスは千葉から富士山に向け出発しました。この日はあいにくの雨。5合目に着いたのは13時頃でレストハウスで登山の準備をし、14時に登山ガイドさんと添乗員さんとツアー客46人がこの日の宿泊(仮眠)となる7合目の小屋を目指して出発しました。相変わらず雨が降っており、気分は泣きたい気分でした。7合目の兼岩館に着いたのは17時頃。ここでカレーライスの夕食をとり18時頃に布団に入りました。寝床は1枚の布団に2人で寝るスペースだったので、窮屈でしかも時間も時間だったので眠れなかったです。20時半頃、布団から出て登山の準備。夕食の時に山小屋でもらった明日の朝食のお弁当(ご飯とレトルトの牛丼)もリュックに詰めました。そして21時半頃に頂上目指して出発。山はまだ雨が降っています。7合目から8合目は想像以上に岩が多く、足の短い私は岩を登るのが大変でした。私の前を歩いていた男性は、高山病の兆しが出て咳き込み吐き気をもようしました。私は早くリアイヤすればいいのにぃ〜と心無いことを思っていたのですが、男性は彼女の手前「大丈夫、大丈夫」と言い登り続けていました。8合目を登っている頃には雨もやみ、空を見上げると月と星が見え始めました。3000mを超す所から月や星を見たのは初めてだったので大感激しました。手を伸ばせば届きそうなくらい近いんです。私は見れなかったのですが、流れ星を見た人もたくさんいてあちらこちらで歓声が聞えました。そして頂上に着いたのが3時半頃。睡眠不足と疲労で山小屋でもらったお弁当を食べる気になれず、頂上の山小屋でお味噌汁を頼みました。お味噌汁は600円です。ご来光前にトイレに行こうと思いトイレの列に並んだのですが、ニュースなどで報道されているバイオトイレは回転が遅くなかなか列が短くならず寒さが身にしみてくる始末だったので、旧式の穴があいてあるだけのトイレに入りました。ご来光が出たのは5時近くでした。スターウォーズのテーマ曲と共に太陽が出てくる姿はとても美しかったです。それ以上に雲海が美しかった。ご来光のあと、登山ガイドさんに噴火口を案内して頂いて下山しました。この日は登山客が大勢いたせいか、落石もありました。大きな事故にならなかったから良かったものの、いつ自分が落石に巻き込まれるか、また加害者になるかと思うと身が引き締まります。ガイドさんの話によると、杖を持っている人は落石を起こしやすいそうなので注意が必要とのことです。なんかやんかと5合目に到着したのは10時頃でした。すっごく疲れ、足は棒のようでしたが達成感でいっぱいでした。

私が参加したこのツアーは46人が参加したのですが、リタイヤ者は12人いたそうです。マラソンランナーが大会でリタイヤすることがあるようにたまたまその日は体調が優れなかったということもあるので、リタイヤする勇気は必要です。念願だった富士登山が成功したのは、ここのサイトでじっくり研究?した成果です。来年こそはきちんとトレーニングをしてまた富士登山にチャレンジしてみようと思います。

千葉県 S.M (30歳 女)

■8 富士山に登った  (7/27  須走口 59歳 WFさん)

7月27日朝6時、マイカーで出発。
8時過、須走口(5合目、海抜1980m)着。台風を心配したが問題なさそう。
電通の登山会があったようで、三々五々、ワッペンをつけた若者が下山して来るのを横目に、
9時7分、登山開始。
昨晩のマンドリン演奏会の疲れを心配したが、林の中のよく整備された登山道で体は軽い。
須走口は、森林限界が高く歩き易い、と言うインターネットの情報が役立った感じだ。
一時間歩いて気分のよいガレ場に到着、荷をおろす。
初めて山頂を見上げる。左200m程の位置に小屋が見える。
11時半、6合目に到着、森林限界を超す。これからは裸山だ。
12時半、7合目到着。
海抜3250m、私にとっては初めての高さ、さすがに息が切れ、足が重い。
主人は、お弁当を1/3程しか食べられない。
13時過ぎ、8合目、3350m着、一歩一歩、亀のように登ってきた。
予約した小屋は、吉田口側にここからしばらく降りた位置にある。
降りるなんてとんでもない。
山小屋ではキャンセルはやむをえないですよ。天候、体調、色々あるから。
と言う山小屋の若者の言葉に乗って、ここに泊まることに決定。
江戸屋、皇太子が泊まった小屋と言う。
一番乗り、主人はおしるこ、私はうどんを食べ、窓に面した側に寝床を決める。
隣で主人がゴソゴソ動き出した。一時間ほど眠ったようだ。
一畳に2人寝ているので窮屈極まりない。
トントンと窓ガラスを叩かれて目を開けると、主人がガラス越しに笑っている。
窓の外はすぐ登山道、道を越えると砂利の斜面が下へ切れ落ちている。雲海が美しい。
18時、夕食のコールに従って寝床を抜け出す。
泊まり客は50人程が隅の方にかたまって窮屈そうに寝ている。
雲海の上に富士が逆さに映っている。なかなかお目にかかれない現象、と言う。
夕食はカレーライス、まだ食欲が戻っていない。コップ一杯の水で流し込む。
後は、又、寝るだけ。あちこちが痛くなって目が覚め、静かに寝がえりを打つ。
主人も、布団をはだけたり、着たり、寝返りを打ったり、と忙しい。
外も、降るように星が瞬いたり、雲に覆われたり、とこれも忙しい。
たまに、登山者の一団が外を通り過ぎる。
静かにしてください、小屋の人に注意されている。
2時、山頂でご来光を迎える人達が起きだし、少しざわざわしたが程なく静かになった。
4時起床、4時45分、ご来光は小屋のすぐ上で拝む。雲海の上に日が昇った。
夜来、頭が痛かったが何とか登れそう。
山頂はすぐ上、上の小屋は指呼の間、なのに一向に近づかず、つづら折りの道がどこまでも続く。
あの角まで、あの鳥居まで、とごまかしながら足を運ぶ。
あちこちに登山者が腰をおろしている。
6時半、須走口山頂到着、石垣に腰をおろして休憩、外国人の女性に水をもらう。
私は、もう、6個も飲んだのでどうぞ、と、とつとつとした日本語で微笑んだ。
有難う。
登ってきた道を見下ろすと、登山者の群れが途切れなく続いている。
がんばれ、と思わず心の中で叫ぶ。
浅間神社で金剛杖とお札を買う。
神官に、今日は何日ですか、と質問される。1ヶ月ぐらい上にいて降りる、大抵、ブルトーザーで登ってくる、とのこと。
右周りで剣が峰に向かう。
少し登りになると、息が切れ、足が重くなる。火口に少し雪が残っている。
3776m+5m=3781m。
山頂は、晴天、微風、気持ちよい日本で一番高い空間、ゆったりとした時間が流れて行く。
お鉢を一回りして、9時、下山開始、砂利の道を抜きつ抜かれつして降りて行く。
30分で8合目、又、30分で6合目に到着。途中、3台のブルトーザーとすれ違う。
6合目からはいよいよ砂走、左手の登山道を上がってくる登山者を見ながら先を急ぐ。
自転車を押して登ってくる人がいる、ご苦労様。
砂が少なく、また、靴に砂が入り、余り快適な下りとは行かない。主人は、座り込んで靴を履き直している。
周りはおんだての集落。
2人とも膝をがくがく言わせ、新5合目着、もう砂走は結構。
しばらく休んで11時20分、林の中の道を須走口に向かって下山開始、30分でガスの中の登山口着。
富士山は、暑い、ゴミが多く、トイレが汚い、と聞いていたが、風があり、それ程暑くなく、ゴミも殆ど無く、トイレもきれいだった。
多少、歳を感じたが、楽しい2日間だった。

■9 海抜0地点から遥かなる富士山頂へと続く足跡(8/2沼津より) 

私は7/28に2回目の富士登山に挑戦しました。天候にも恵まれ、一緒に行った仲間8人(いずれも富士登山初心者)欠けることなく全員登頂に成功しました。このHPを仲間は大変参考にさせていただき、ありがとうございました。今回投稿しました体験談は私のことではなく、父(71歳)のものです。

 父は20世紀最後の昨年、念願の「日本百名山」を百山完登達成しました。富士山は既に3回登っています。今年21世紀を迎え、記念のため「海から歩きで富士山頂を目指す」ことを試み、この度成功しました。以下にその実録を書きましたので、ご覧ください


《実録》

8/1(スタート前日)須走口5合目までの装備必要品、テント他、重量8Kgをザックに詰めこんで、電車にてスタート地点「沼津千本浜」に向かい到着しました。そこで、まず「海の水、陸地を表す土、歩く姿の私」が含まれるベストポイントを探し、写真に収めました。この日は千本浜公園内にテントを張り、就寝しました。夜中にとても大きな雷音がして恐かったー!

8/2 (沼津千本浜→御殿場浅間神社 歩行距離25Km)3:30 起床。何やら胸騒ぎがしました。武者ぶるいかはたまた不安か・・・。テントを片付け、身支度しました。5:00 出発。こうして、富士山頂を目指す足跡が始まりました。まず沼津中心街に向かい、沼津駅で駅名入りの写真を撮りました。市街を抜け、裾野市に入ると暑さが増し、汗が玉のように流れ出てきました。市民センターで休憩し、ここで手製飲料水を作りました。作り方はいたって簡単!水に砂糖と塩を入れただけです。また歩き出し、さらに暑さが増してきました。タオルで汗をぬぐった後、そのタオルを絞ってみると路上に滝のように汗が落ちました。参ったぁ。「弱音を吐くな!足を前に出さなければ山は近づいてこないぞ!」ともう一人の自分がそう言っています。足を出す、前に進む。ただそれだけ・・・。16:30 ようやく御殿場浅間神社に到着しました。さっそくテントを張りました。枕は軽量化を考え、風呂マットをまるめたもの(7g)を使用。この枕が今日の疲れを癒し、明日の鋭気を与えてくれることを念じて目を閉じました。

8/3 (御殿場浅間神社→須走口5合目 歩行距離28Km)5:00 出発。御殿場市街を抜けると富士の裾野らしくなってきました。7:55 須走浅間神社到着。ここからは「ふじあざみライン」12Kmの行程です。霧が濃い。足が重く、鉄の靴をはいているようです。14:40 なんとか5合目に到着。やれやれというところだ。5合目駐車場案内所の整理員さんがエッチラオッチラ登ってきた私を見て、「どうしましたぁ?」と心配そうに声をかけてくれました。理由を話すとビックリしたり感動したり褒められたり・・・。予定より早く5合目に着くことが出来たので、周辺のごみ拾いをしました。タバコの吸殻、ビールの空き缶等拾いましたが、思ったほどゴミの量は多くありませんでした。整理員さん達にとても親切にしていただいて、感謝しています。この日は5合目駐車場案内所脇にテントを張らせていただきました。床に就いたが、いままでのように平地で眠るのとは違い、寒いこと寒いこと。防寒類は持っていなかったので、持ってきたあらゆる物(ビニール袋等)を体に掛けて眠りました。

8/4 (物品補給日)今日はここから頂上までの物品(登山靴、杖、防寒着等)の補給を受ける日です。長女が5合目に12:30に到着。持ってきてくれた物品をザックに詰めながら、家族の協力に感謝しました。今夜は5合目山小屋菊屋さんに泊めていただきます。

8/5 (5合目→山頂 歩行距離7.5Km)4:30 5号目出発。霧雨で、登るにつれ青空が見えてきました。いい天気になりそうです。森林限界を越え、ところどころザクザクの溶岩の道になってきたころには全面青空となりました。本8合目に着き、長女より受け取り5合目から背負い上げたおにぎりをほおばった。実においしく、家庭の温もりを感じました。お腹も満足し、頂上を見上げると日の丸の旗が見えます。あとひと踏ん張りだ、と登り始めました。・・・・・・・駒犬に迎えられ、鳥居をくぐり、石段を上がる。11:00 そしてついに頂上に到達しました。小屋の周辺はお祭りのような人混みです。そして、目指すは最高地点「剣が峰」。お鉢を時計回りの方向に進みました。剣が峰手前の急な登り坂で、はやる心を抑えました。だが、急ぎたくなります。あと、3歩、2歩、1歩、0。12:00 最高地点の石柱に到達!こうして、海抜0地点からの「足跡」は途切れることなく目的の富士山頂へと印されました。家から作ってきた「海抜0mから富士山頂フル登山。2001年71歳」と書かれた布を両手に広げ、記念撮影をしていると、その布を見た周りの登山者から拍手喝采を受けました。剣が峰をあとにし、今度は急な下り坂を降り、頂上の山小屋でカレーを食べました。とてもおいしかったです。13:30 下山に向かいました。山梨県在住なので、下山道は河口湖口を降りることとし、登頂成功で感無量な気持ちを胸に抱いて下っていきました。17:10 河口湖口到着。

・スタートからゴールまでの時間 3日と7時間
・歩行総距離 60.5Km
・総歩数 94,160歩

■10 無事富士登山 (8/10 富士吉田口 家族で Youjiさん)

おはようございます。去る8月10日〜富士登山に行ってまいりました。ルートは、富士吉田口から登りました。大人5人、子供1人だったのですがなんとかと言った感じでした。

登りは、それほど問題無かったのですがさすがにきついですね。白雲荘に泊まったのですが、一つ手前の山小屋からそこまで登るのがすっごく大変でした。なかなか見えてから到着できなくて、一番きつかったですね。途中、雨が降りどこにも雨宿りができなくて30分程度雨の中を登る事に!そこで思ったのが、リュックの雨よけを用意するのを忘れていた事です。カッパは、家を探したらいろいろあったので良かったのですがリュックの雨よけは、絶対的に必要ですね。特に雨の中を登った人は、そう思うでしょうね。少し反省です。

あと、以前相談にのって頂いた通り工程には、充分余裕が必要ですね。時間的には、余裕を持ったつもりでしたが、メンバーの事をもっと考えて時間設定をする必要がありました。

今回のメンバーで、8合目やや上の白雲荘まで約6時間と少し! 酸素を定期的にすいながら、登りました。(高山病対策として)一部足がつりかけた者がいたのでエアーサロンパスをしながら、約7時間でした。

とうぜん、そこから頂上までも5時間もかかってしまいました。

山で会った人と話もしていたのですが、子供さん等は、8合目や7合目の山小屋で断念するケースもありましたね。

帰りは、雲行きがあやしかったので時間に余裕をみて早めに下山しました。足の膝に負担がかかるので、蛇行しながら山道を歩く事にしました。膝の負担は少なくなるのですが、後ろからくる人の邪魔にならないように歩かないといけませんね。

また、帰りの道も雨に降られてしまい。リュックの雨よけが欲しいと痛感しましたね。まだ車で来ていたので、そこまで帰れば・・・・という事でしたがツアー方を思うと、装備に雨よけは必要ですね。帰りは、父親が膝でダウンしてしまい。途中から馬を使いました。これは、かなり助かりました。お値段は・・・高いですが・・・・・苦笑

どうも、帰ってから知ったのですが、東海方面がこのとき集中豪雨で、山岳警備隊も出ていたそうです。

今回の登山でよかったのは、お盆の交通規制まえに駐車場に入っていた事ですね。車の混雑は全くなかったです。また、吉田口は言われていたとおり、人も多く、山小屋も多いので道み迷うこともなく登れました。ちょっと、焼印の回数が多くなってしまうようにも思いますが・・・・笑車での帰りは、河口湖近くの温泉を探してゆったりつかって帰りました。お勧めですね。そして、杖はあった方がいいですね。ダブルストックのタイプも、一本でつかうタイプもどちらもいいですよ。好みに合わせてお使いください。また足に問題がでそうな方はダブルストックの方がよいと思います。

反省点は、雨具ですね。特にリュックのカバー!にわか登山なので、使えるものを持って行くと思うのです。全部そろえるには、問題がありますので、必ずリュックのカバーだけはお金を捨てるつもりで、買っておいたらいいと思います。もしくは、ごみ袋で必ずつけられるように対策をしておくべきですね。あと、工程には、子供がいる場合はさらに時間の余裕がいりますね。今回は、6歳児だったのですが、活発な子でないのもあり2倍とまでは言いませんが、十二分な工程時間を取ることをお勧めします。子供対策としては、おやつですね。意外に効きました。山小屋でも食事はありましたが、少しもの足りないです。チョコレートなどの甘いものなど、好みにあわせて持っているといいです。ただし、くれぐれもごみはしないように!ごみ拾いをしている子もいましたし、下山道のごみを拾いながらおりたのですがそれほどありませんでした。とてもいい事だと思います。

大変ご報告が遅くなりましたが、なにかの参考になればと、長々と書いてしまいました。今回の登山に関して、いろいろと相談にお答えいただいて本当にありがとうございました。

■11 お鉢巡りも出来ました (須走口 7合目泊 A.Y.さん)

 今年のゴールデンウィークに、6年生の息子が「富士山に登りたい」と言い始めました。試しに地元の1200mくらいの山に登ってみました。山頂の爽やかさ・家族で歩く楽しさ・達成感に魅せられて「富士山にのぼってみるか」ということで始まりました。
 とはいえ、ふだん運動しない私が最後まで登れる自信はありませんでした。お鉢めぐりまで出来てしまったのは「後悔しない富士登山」をスミからスミまで読んで準備したのと、夫と息子の協力のおかげです。「おすすめの須走口」を暗記するほど読みました。
 まず、しっかり準備を揃えるため、少し本格的そうな登山用品店に行って靴とか五本指の靴下とか選んでいただきました。店員さんから「前の晩にしっかり寝られたら成功したようなものです。」とアドバイスいただきました。トレーニングのため例の1200mの山にもう一度登っておきました。
 前日は河口湖に泊まりしっかり寝ました。ビールもほどほどに。宿を朝8時半ごろに出発。途中、須走のコンビにで、おにぎりと、凍ったアクエリアス300ml×6、お茶、水、おやつを買って、10時須走口5合目到着。前夜の路上駐車の列がかなり下のほうまで延びていましたが、ちょうどいい時間だったのか駐車場はどんどん空いて入れ替わっていました。ここでふらふらと、車のナンバーウォッチングなどして時間を調整。秋田とか高知とか山口を見つけてびっくり。遠くから来てるんだ!富士山はガスが少しかかった状態で上の駐車場は見えましたが山頂などはぜんぜん見えない。
 おすすめのとうり、5合目のきれいなトイレに行って11時20分登山開始。凝り性なので交番のポストに登山計画書を投函。このへんはハイヒールの人が歩いていたりして、変な気分。下りてくる人は重い足取り。
 売店の人に「行ってらっしゃい。」と見送られ、神社におまいりして樹林帯を登る。NHKで田部井淳子さんがおっしゃっていたとおり、あまり太ももを上げないルートを選んでのろのろ登る。わざとじゃない。体力がないのでのろのろしか登れない。すこし歩いては「ふーっ」と大きく息をはきだす。すこし歩いてはアクエリアスを飲む。30分ほどで晴れてたら見晴らしがいいんだろうなというところへ出て5分休む。ガスが足元から上がってきて幻想的。涼しい。視界はないけど。それから森を出たり入ったりを延々と繰り返す。確か森を抜けたところが6合目と書いてあったので、森に入るとがっかりする。はやく森をぬけて〜。
 12時半頃営業してない5合目の小屋に到着。お腹空いてるけど、ガスってて、人気がなくて寂しいので先へ進むことに。あいかわらすのろのろ登る。私はこの辺で持ってきたアクエリアス2本飲んでしまっていて、このまま山小屋がなかったら歩けない。なんていう気持ちになる。夫と息子はのろのろの私を気にしながらも少し先に行っては待っていてくれる。彼らのほうもペースのあわない私と歩くのはしんどいようだ。水物は夫と息子に持ってもらっている。息子は重いのに文句ひとつ言わずに元気に登る。大きくなったものだ。
 1時半、とつぜん6合目に着く。杖にはんこ?を押してもらい、お昼を食べる。うどんを注文するとあかいきつねが出てきた。疲れた体に熱くておいしい。人が多勢休んでいて安心できたし。小屋の奥さんは話し出すと人なつこい方で、いろいろ話してくれました。ここまで、昔は歩いて登っていたが今はブルで登ってくるとのこと。ここから7合目までは1時間くらい。奥さんは昔は30分で行けたそうです。小屋の横を見るとブルドーザーが留めてあって、マイブル?自家用?
 2時登山再開。いっそうガスが深くなる。すっかり森を抜けたようで、岩場が始まる。食事をして元気になって、今度はさっさと登れる。時おりガスが切れると上の小屋が見えるような気がしてがんばれる。が、しばらく行くと、またのろのろペースになってしまった。
 3時7合目大陽館に着く。今日の登山はこれでおしまい。やったー。ここで杖のシール?を貼ってもらい、チェックイン。2階の窓際に通してもらう。寝ていてもご来光が見えそうなBEST POINT。小屋の前をサンダルでうろうろしていると、もっと上を目指す人たちがどんどん通り過ぎる。もうすこし上にしとけば明日楽だったかな?なんて思う。いえいえ、「後悔しない富士登山」のとうりにしよう。ここで、お布団が隣になったご一家は、駐車場でも近くにとめていらした方たちで、やはり、このホームページを参考にされたそうで、すっかり仲良くなりました。お互いにメールアドレスを交換しまして、登山の楽しみがふえました。
 5時。ハンバーグの夕食をいただく。豚汁がおいしい。おかわりする。隣のグループの方がきゅうりを何本かもっていらして、手で折って分けて食べてらっしゃいました。うらやましい。
 夕暮れは言葉にするともったいないくらい美しい。オレンジ、ブルーが混ざり合って微妙なグラデーションを作っている。影富士が雲海の上に映っている。日が暮れると、星が、さわれそうなくらい近くてくっきり。流れ星がいくつも流れ、飛行機がこんなにたくさん。と、へんな光発見。少しだけ目線を上に向けた遠くにオリオン座の真ん中の星のように広い空間に斜めに3つ並んでいて、赤になったり青になったりして蝶のようにふわふわ浮いている。小屋の前は大騒ぎになる。UFOだろうか。夜間登山者も足をとめて見ている。下界のレーザーだろうか。富士山特有のものだと思うことにして、おやすみ。
 翌朝のご来光は雲ひとつなく美しい。振り返ると富士の山肌は赤く染まっていて感動。これが赤富士だ。今日は頂上まで見えていてああいうふうに行くんだなと、ルートがよそうできる。くじけそうになるが、しっかり休んだのだから大丈夫と自分に言い聞かせておく。朝食をいただいて出発。6時20分だった。大陽館は清潔で親切な小屋だった。これから先の登山についてもアドバイスしてもらった。
 登り始めると、やはりえらい。きのうよりのろのろになるし、すぐに休む。でも、次の小屋が上に見えていてだんだん大きくなってくるし、下の小屋はだんだん小さくなって、「こんなに来たんだ。あと少しだ。」と思えたので、昨日より楽だった。今日は荷物の重いものを夫がほとんど持ってくれているせいか楽だし、泣き言は言わない(つもり)。がんばった。8合目あたりの石ころは踏むと、カラカラと透きとおった陶器のような音がして楽しい。火山なんだ。
 10時半。とうとう頂上に着いた。スタンプラリー気分の息子は神社で朱印をいただく。ビールで乾杯して、おでんを食べて、お鉢めぐり開始。お鉢は荒涼としていて、本当に火山という感じ。富士山は大きい。測候所手前の小屋脇にミニドームがあった。何か解らないが記念撮影。最後ののぼりをがんばって登ると、ドームは足場が組まれていて、本当に取り壊されるんだな。ここで、急に濃い霧に覆われて、遠くでは雷が鳴っている。馬の背をおそるおそる下って、富士宮口頂上へ急ぐ。小屋が1軒しかない。吉田・須走口頂上の方が賑やかだ。
 郵便局で、ハガキを出して、神社でスタンプを頼むが同じとの事なので、やめる。雷に怯えながらNTT前を通って須走口へ急ぐ。今年は事故があったばかりなので気味がわるい。雨が降ってきた。須走口に着くと雨はやんだので、お土産を慌てて買い、駄目押しに山口屋さんの焼印をもらって下山開始。1時半になっている。遠くで雷が鳴り続いていてこわいこわい。小走りに8合目まで降りた。ここからはわりとすぐに次の小屋があるはずと、油断して、うどんを食べる。お腹がすいたのだ。
 元気百倍になって、とにかく急いで下った。砂走りはふかふかしていて、雨が少し降ったせいで、ホコリもなく、楽しかった。砂走りだけもう一度したいくらい楽しかった。一度も休まずに砂払い5合目に着いたのが、4時前。ここで、山小屋で隣のふとんになったご家族と再会。 雷が再び鳴り始めて、いなびかりも始まったので、休憩もそこそこにまたまた樹林帯を走って降りました。えらくて、長い道のりでしたが、雷が怖いのでがんばりました。4時半ごろ5合目に到着。ここは、雨が降っていましたが、スカートにサンダルの人もいて別世界から帰ってきたように感じました。東富士山荘で、ずーっとガマンしてきたコーヒーを飲みました。おいしかった。今日の泊まりは山中湖のセロです。まだまだ、お楽しみは続きます。
 ここまで来ても、まだ、河口湖口に下りたと信じている人を何組も見ました。バスで戻るそうですが、たいへんです。のぼりの時も、下りてきた人に「河口湖口ですか」と聞かれました。その人はがっくりして、分岐点まで登り返す元気がないようでした。
 最後まで高山病の症状が出ることもなく、ずっと楽しい気持ちで富士山を堪能できました。夫の頼もしさを再発見することも出来て、家族の絆が強まった旅でした。(と、私は思っている。)私ののろのろペースがよかった。7合目で泊まったのがよかった。と、うぬぼれています。遠いので、何度も来ることは出来ないと思い、とても欲ばったスケジュールでした。機会があれば、今度は宝永山ハイクをしてみたいです。もちろん、またセロに泊まりたいです。

■12 体験記 (8/23富士の宮口 S・F(47才),妻(45才))

 まず始めに頂上まで行け無事に事故も無く麓まで帰ってこれたのは、本HPのお陰です。感謝するとともに私の体験からこれから富士登山を実行される方の少しでも手助けになればと記憶の新しい内に投稿させて頂きたいと思い体験記を纏めてみました。

1.きっかけ今年は結婚20周年になるので何処かへ旅行でもしようかと夫婦で話をしていたところ、突然妻から「前から一度富士山に登って見たいと思っていたんだけれど丁度いい機会だから登ってみましょうよ!」と提案があり、2人共アップダウンの激しい日本海の海岸線道路を日頃のジョギングコースとしていることから多少足腰には自身があり、私も軽い気持ちで「じゃ 登ってみるか!」と2つ返事で決まりました。

2.事前準備ルートは初登山であることから最短ルートの方が少しでも苦しい時間が少なくて済むだろうとの単純な動機から「富士の宮口」を選択しました。 次に日程は「駐車場問題」からマイカー規制期間後で会社を休める8/22に決定しました。(しかし乍ら突然の台風11号の来襲に伴い結果的には8/23に登山開始となりました) 行程は、多分1度きりの登山だろうから是非頂上でご来光を見たいとの思いからご来光を拝める05:00前には頂上に着けるようガイドブック等の登頂平均時間から6時間を逆算し23:00頃から登山開始することにしました。装備については、HPのアドバイスを参考に標準的のものを選択し登山用品を扱っているスポーツ店で出発前に買い揃えました。

3.登山当日・15:00自宅出発→20:15富士の宮口 新5合目売店前駐車場到着(駐車場はほぼ満車状態で3〜4台分しか駐車スペースなし)・20:40頃〜22:40頃まで駐車場車内で仮眠(車の出入りや登山者の話し声で殆ど眠れず)・22:40〜23:10 出発準備(トイレ、腹ごしらえ、身支度)・23:10 富士の宮口 新5合目出発→順調に6,新7合目,7合目通過(頭がふらふら?(高山病の症状?)する以外は極めて順調、何故か背中のリュックサックが軽く感じられる(妻も同様の症状(これも高山病の症状?))、空を見上げると満天の星(星座の勉強をしてこなかったことを後悔する))、時折流れ星を観測する。・01:00頃 ハプニング発生→首から吊るしていた妻の懐中電灯の明かりが突然消える(原因:スポーツ店で買った懐中電灯のアルカリ乾電池が消耗しており2時間しか持たなかった)妻は予備の乾電池を持参しておらずこれ以降私の懐中電灯1本を頼りに登山を続行することになる。・01:30頃 私の懐中電灯も突然消灯する(原因は妻と全く同じ)幸いにも私はHPのアドバイスで予備のアルカリ乾電池2個を持参していたので、慌ててリュックから取り出し交換し事無きを得た。 以降この懐中電灯1本で山頂まで2人の命運を託すことになる。(教訓1:夜間登山をされる方は必ず予備の乾電池を持参してください、又予備の豆電球も持参した方が良いと思います)予備の電池の寿命も何時まで持つのか不明なため、早く頂上に辿り着くべく休憩時間も短く登坂スピードもアップする。9合目を過ぎたあたりから心臓がバクバク言い出し、50歩進んでは小休憩を繰り返しながら少しづつ登っていく。(電池の消耗を防ぐため休憩中はこまめに懐中電灯を消灯する)9合5杓あたりから更に心臓が苦しくなり時折目の前が真っ暗になる。・03:15  山頂到達(計画時間から後1時間は掛かると思っていたので山頂とは2人とも理解しておらず、すぐ近くにいた2人連れの登山者に「頂上まで後どれくらいですか?」と聞いたところ「ここが頂上ですよ!」と教えられる)御来光まで2時間近くあるのでとりあえず軽食を取り、山小屋の近くで仮眠を取ることにしたが、風は殆ど無いにも拘らず「寒い、とにかく 寒い」ので最後のカッパを着る。(この時点で軍手、半袖Tシャツ、長袖シャツ、ウインドブレーカー、カッパを装着、下半身 はランニング用タイツ、ウインドブレーカー、カッパ)しかし寒くて寝られない為近くを歩き回り時間を潰す。(教訓2:防寒対策は万全にして下さい。どうしても重くなるのを避けるため軽装にしがちですが山頂はまさしく厳寒の世界です。フリース、セーター、ダウンジャケット等絶対必要です)・04:20  登山者の一部(外人さん)が移動するので分けも分からず着いて行くと、進行方向から来た登山者にこのまま進むと何処へ行くのか尋ねると「御来光がきれいに見える場所があるそうですよ!」と教えてくれる。(後でガイドブックをみると「東安河原」と判明)・05:10  身震いしながら御来光を迎える(まるで別世界!大感動!苦労して登った甲斐があった)太陽が昇ると急に暖かさを感じる。太陽の有難さに只感謝感謝!・06:00  富士山測候所3775.6m地点到達 夫婦並んで記念写真を撮影して頂く・06:10〜07:40 お鉢巡り・07:40 下山開始、途中米軍軍人( アーミー?)と思われる登山者が続々と金剛杖にアメリカや日の丸の旗を付けて「モーニング」「オハヨウゴザイマス」と挨拶を交わしながら殆どが短パン・Tシャツ姿でパワフル・陽気に登っていく。・10:15 足、ひざがガクガクに成りながら富士宮口新5合目駐車場に無事到達売店でソフトクリームを妻とパクツク(美味しい!)

以上で今回の体験記は終了します。最後にこのHPのオーナー、8/24富士宮市内宿泊ホテル近くの居酒屋でお会いし御馳走になりました元城町のE・Mさん、本当に有難う御座いました。又機会があれば、是非違うルートからの富士登山をトライしたいと思います。

■13 無謀と思われた富士登山(8/25 吉田口 A.Iさん)

 初めまして。私もやっとここにメールを送る側になれるのをうれしく思います。10年ほど前にスポーツもやめ、登山も小学校の遠足でしか行ったことのないような事務職の27才の私が、旅行会社のチラシの「チャレンジ富士登山」のコースに目が引き付けられ、今年の夏の思い出にとすぐに申し込みをしました。ちょうど都合の合う友だちもいなく、頼みの綱の山好きの父も休みが取れず、結局ツアーには一人で参加しました。

 何せまともなリュックすら持っていなかったので足繁くいろんなスポーツ店に通いつめ下見をしてリュックの他、登山靴、ステッキ、雨具、ヘッドランプ、ドリンクホルダー、靴下に即乾性のあるTシャツまでそろえました。「後悔しない富士登山」のさまざまな体験記を寝る前に読んでイメージトレーニングしたり、「るるぶ富士山」も買ってすみからすみまで読んだりして、気持ちははやって準備万端の状態でした。

 出発は8月25、26日の土日。朝6時半に小型バスで新潟を出発して、昼過ぎに5合目吉田口から登山開始、7合目の鳥居荘で仮眠、夜中に出発してご来光を拝み、下山して入浴と昼食、というコースでした。同じコースに参加したのは全部で20人。男性15人(カナダ人とイギリス人の方もいました)と女性5人。うち一人で参加したのは男性1 人と女性は私も含め3人でした。夫婦らしき方や登山仲間らしき団体や息子さんと初めて登ると思われるお父さん、だんなさんも子供さんも留守番で一人で参加していたお母さんなど、さまざまでした。

 さて、出発は午後3時15分。5合目ではそんなに準備をする時間もなく、あれよあれよという間に集合写真撮影をしてガイドさんの説明を聞き、登山開始。初めの下りも楽々で、その後の上りもまだまだ余裕。意識的に深呼吸を心掛け、なるべく小股で焦らず少しずつ。それでも同じツアーのメンバーの中でもまん中くらいの位置でした。なのでとてもゆっくりのペースだったと思います。休憩もさっき取ったのにもうまた休むの?というくらい頻繁に取りました。私は酸素10倍充填という500mlのペットボトルの水を持っていきました。(スポーツ店で売っていました)飲んでも特に普通のミネラルウォーターと変わりない気がしますが、気休めでも酸素は取っているから大丈夫と安心できます。水分と酸素とを一緒に吸収できるのでお得な気がします。

 そんなこんなで7合目の鳥居荘まではあっという間でした。到着は夕方の6時。5合目からは約2時間45分かかりました。山小屋での夕食はカレーライス。福神漬とらっきょも出て、すぐにぺろり。男性には足りないくらいかな。夕食が済むとすぐに仮眠。うわさ通り雑魚寝。幸いにも壁際のはじで隣は女性。でもちょうど登山道側だったので、登山者や休憩に入って来る人の声、カメラのフラッシュに近くの人のいびきなどですぐには寝つけなかったものの、それでも何度かうとうとしたようです。夜中11時に山小屋の方が起こしに来てくれた時にはもう目が覚めていました。外に出ると大渋滞。しかも真っ暗。ただでさえ足下が岩場でごつごつして登りにくいのに、見えにくければさらに足場の取り様もわからず、初めて恐怖を感じました。ヘッドランプがなかったら間違いなく怪我をしていたと思います。これは購入して大正解!ただひたすらガイドさんの後について行けば間違いないという思いで頑張りました。

 9合目まで来ると今まで以上の大渋滞。上を眺めてもライトの明かりはつながったまま動かず、いらいら。だんだんと山中湖付近の空が白み始め、もしやこのまま動かない状態でご来光を眺めるの??と不安でいっぱい。なんとか渋滞をぬけると後はもう頂上でご来光を拝みたい一心でひたすら岩にかじり付き、がむしゃらに上へ上へと登っていきました。おかげであれ?もう着いちゃったの?というくらい最後は早く着いた感じでした。頂上到着は4時半。7合目の山小屋からは約5時間。同じツアー客の中で誰もリタイヤせず、迷子もいなく、みんな無事に登頂成功。しかも予定より30分も早く着いたので下山時刻も前倒し。こんなことは珍しいのだと添乗員さんも言っていました。みんなすばらしい健脚持ちです。

 ただ、ちょうど運悪く、5時過ぎのご来光のその瞬間に厚い雲が流れて来て、頭が出る所は見えなかったのが残念です。雲の流れに合わせて登山者が一体になってがっかりしてため息をついたり、興奮して叫び声をあげたりして盛り上がりました。そしてさらに残念なのが頂上では寒くて寒くて体がガチガチして落ち着いて見る余裕がなかったことと、大変な混雑のため、すれ違う人の間にはさまれて、圧迫され窒息しそうになるほどそれぞれが勝手気ままに動いていたことでした。ちょうど混み合う時間帯なので仕方ないとは思いますが、山小屋のお兄さんの注意の呼びかけの声も届かず、しばらく身動きが取れない状態にいました。

 さて、噴火口を見た後はいよいよ下山。私は下山の方が辛かったです。時間にして2 時間45分。割と早い方だと思いますが、下りの時のひざ下の感覚が嫌で嫌で、ただひたすら早く5合目に辿り着きたい思いだけで頑張りました。ひざが壊れるかと思いました。なので、普通は5合目直前の最後の上りを嫌がるのでしょうが、私にとってはうれしくてうれしくて仕方なく、下りよりも張り切って歩き、ラストスパートをかけました。5合目のお土産屋さんに駆け込み、登山者名簿の自分の名前を消しました。同じツアーの中で5番目くらいでした。その後すぐ友だちと自分宛に絵はがきを出しました。(ホントは頂上の郵便局で投函したかった!)

 私は富士登山はもっと辛くて歯を食いしばって息も荒くして、もうこれ以上苦しいことはないくらいきついものだと考えていました。そんな富士登山を今27才で経験することで何か見えて来るものがあるはずと思い挑戦することにしたのですが、意外とそんなに思いつめるほどでもなかったように思いました。きっとまた来年も登るような気がしています。(また一人かなあ?)

■14 体験記(8/13 須走口 Yさん)

 はじめまして。ご報告が遅くなりましたが、「後悔しない富士登山」を参考に8月13、14日に富士山に登りました。2度目の登山でしたが、前回は8年前に富士宮口から、今回は須走口からでした。体力的にも心配でしたが、なんとか山頂まで行く事が出来ました。
 私と主人(同じく2度目)の二人で登ったのですが、主人が途中でダウンし急遽七合目太陽館に泊めていただきました。翌日主人の体調もなんとか回復し、山小屋前でご来光を拝んで、無事山頂に行く事が出来ました。途中で、駐車場でお会いした5人グループに方々に会い、一人は7合目で下山されたとの事でしたが、4人の方には無事に山頂で会う事が出来ました。下山している時も何度かお会いしましたが、駐車場では会えませんでした。おそらく無事下山出来た事でしょう。前回も今回も天気に恵まれ、流★や天の川、月の出にご来光を見ることが出来たので、とってもラッキーでした。ただ、下りの砂走りは凄く辛かったです。登りで13時間(宿泊含)、下りで3時間。とにかく、またチャレンジしたいと思っています。(主人はもう二度と登りたくないとまた言っています。前回後も言ってました)


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