マーク「後悔しない富士登山」トップページへ マーク体験記総合ページへ戻る

皆様より寄せらせた 栄光の体験記
 
2001年版(1)


■1 富士山恐るべし (7/4 富士宮口より)横浜MTさん 

 7月4日(水)の夜から5日(木)にかけて富士山を登ってきました。私達夫婦(横浜市栄区在住、私48歳、妻45歳)の経験がこれから富士山に挑戦される皆さんの、少しでも参考になればと投稿いたしました。(長文になり、申し訳ありません)

 ことの始まりは、今年の3月でした。兄が久しぶりに私の家に遊びに来て「今年いっしょに富士山に登らないか」と言い出したのです。なぜ富士山??と思いました。話を聞いてみると、このところ兄は体調がすぐれず、お医者さんにウォーキングを勧められていました。それを忠実に守って毎日10キロ近いウォーキングを実行しているうちに体力にも自信がつき、富士山に登ろうということを思い立ったのだというのです。
 私は、若い頃、山を登っていた経験があり、もう山は卒業した(そんなにたくさん登っていたわけではありませんが)と思っていましたので、何をいまさらと、取り合いませんでした。それでも、兄のために、富士山の情報を集めてみようかと、このHPを拝見し、「実録・富士登山」をはじめ、皆さんの体験記を読んでいくうちに、そんなに大変なら、自分たちもやってみようじゃないの!と、だんだんその気になってきました。
 5月のある日、兄に電話を入れました。(私)「7月に富士山、いっしょに登るよ」、(兄)「……」、「実は最近あまり調子が良くなくてね、今年はやめておく…」 (私、心の中で)「おいおい…」
 しかし、いったんその気になった私と妻の気持ちがおさまるはずもありませんでした。実は、私たちも健康のために、日ごろからウォーキングを欠かさず、妻も私も毎日10キロ近いウォーキングを実行していたのです。妻は3年前から、私は10年以上前からずっと行っていて、すでに生活の一部となっています(計算上で行くと、すでに地球を1周しています)。目標を7月の富士登山におくと、それまでの空白を取り戻すかのように、5月に上高地トレッキング、箱根の金時山、そして6月中旬に尾瀬ヶ原と、徐々に体を山に慣らしていきました。日ごろの運動のおかげか、夜行日帰りでの山歩きが多いにもかかわらず、苦しさはほとんど感じませんでした。このHPのおかげで、富士山に関する知識はだいぶ増えていました。これなら富士山は大丈夫と、万全の体制で望んだつもりでしたが、その自信は、今回の登山でこなごなに吹き飛ばされることになったのです……。

 最初の計画では、7月8日(日)の夜から登るつもりでいましたが、週間天気予報では、天気が下り坂の気配でした。妻も私も7月5日(木)に休みが取れそうだったため、4日の仕事を早めに切り上げ、17時に横浜の自宅を出発しました。藤沢バイパスから二宮を経て秦野中井インターから東名に入りました。この時間は横浜横須賀道路が渋滞しているために、高速道路の料金も安くつく、このルートはお勧めです。高速道路に乗ってしばらくしない間に前方に富士山が鮮やかなシルエットで浮かび上がってきました。東名は何度も走っていますが、このあたりからこんな鮮やかな富士山の姿は初めてでした。足柄SAで軽い夕食を取り、御殿場インターで降りて、富士山をめざしました。空はすでに黄金色に染まっており、ピンク色の夕焼け雲をバックに浮かぶ富士の姿は印象的でした。視界の中に富士山が大きくなってくると、山の中腹に山小屋の明かりが点々と頂上近くまでいくつか灯っているのが見えて、緊張感が増してきました。
 富士宮登山口に到着したのは、20時頃でした。渋滞はまったくなく、3時間でここまで来たことになります。駐車場はがらがらでした。車の数は20台程度だったと思います。横浜を出るとき、車の外気温度計は33度くらいでしたが、5合目のここでは18度に下がっていました。2人ともすぐに着替えをしました。それから23時まで仮眠を取りました。妻はぐっすり寝てしまったようですが、私はなかなか眠りに入れず、結局体を横たえただけでした。
 22時30分、体を慣らすために少し早めに起きて、駐車場のすぐ上のトイレに行きました。ものの3分くらいの距離ですが、そこまで行くのに少し息が切れました。「これは相当慎重に登らないとたいへんなことになるな」と実感しました。23時いよいよ登山開始です。
 妻のペースに合わせて、極力ゆっくりと歩き始めました。登山のペースとはどのようなものか、若いときの経験から把握していましたので、妻のペースが速くなると、「もっとゆっくり」と後ろから何度も声をかけましいた。空は快晴、無風。富士登山には最高のコンディションでした。
 満月2日前の月が煌煌と山の斜面を照らしていました。すぐ近くに最接近を終えたばかりの火星と、さそり座のアンタレスがその赤さを競い合っていました。眼下には街の夜景がモヤの下に広がっていました。幻想的な光景を楽しみながら、登りを楽しんでいました。6合目を過ぎた頃、ふと頂上の方向を見上げると、その少し上に北極星が見えていました。「ああ、私達は、北極星を目指して登山をしているんだな」という実感が湧いてきました。この富士宮口からのルートは、頂上に向かって真南から真北に延びているようです。またこの地点から頂上までの斜面の傾斜角度は35度弱だな(北極星の高さはその土地の緯度に等しい)。などと冷静に周囲の状況を観察していたのも、7合目まででした。
 そろそろ7合目に達する頃、上のほうから2人の青年が下りてきました。Tシャツ、短パン姿で荷物もない2人に「どうしましたか?」と声をかけると「君達、それ以上上に行ったら死ぬぞ!」と追い返されたということです。このような人達って、本当にいるのですね。下山時にもそのような人たちを何人も見かけました。
 ゆっくり登ることを心がけたため、息が切れることはありませんでした。山小屋ごとに休憩を取りました、が、このルートでこの時期、夜に開いている小屋はありませんでした。妻はトイレに困っていました。8合目を過ぎたあたりから、妻の口数が少なくなってきました。少し調子が落ちてきたようです。私はまだ、体力も十分で、何の問題もありませんでした。悪夢が始まったのはこのあとです。
 9合目に達したあたりで、妻のペースは完全に落ちていました。私は妻のリュックから携帯酸素を取り出し、妻に吸わせました。少しは楽になったような感じでしたが、顔色は青ざめていました。心配していた高山病の症状が出たような感じでした。そこから先は時間が止まってしまったかのようでした。数十メートル歩いては数分休憩の繰り返しでした。懐中電灯の電池がなくなってきたせいか、前方を照らす明かりが暗くなっていました。予備の電池に交換しましたが、もう、その必要性もあまり感じませんでした。東の空が白み始めていたからです。金星がその中でひときは明るい光を放っていました。気温はぐんぐん下がっていました。妻はがたがた震えていたため、上着を一枚、羽織りました。私は、あまりその必要性を感じませんでしたが、念のためウインドブレーカーをまといました。
 9合5勺、妻の顔色がますます悪くなりました。「顔色がわるいよ」と呼びかける私自身、なんとなく頭痛と吐き気を感じるようになりました。「ひょっとして2人とも高山病??」という思いが頭の中をよぎりましたが、いろいろ考えること自体がすでにわずらわしくなっていました。しかし、私は体力だけは失われていませんでした。すでに東の空は薄明も終わり、太陽が昇ったようでした。程なくして山の斜面から太陽が顔を出してきました。
 「先に行って!」という妻の言葉を合図に、私は堰を切ったようにペースを速めました。あっという間に妻との距離が広がっていきましたが、ふっと後ろを振り向いて、妻が懸命に登ってくる姿を見て、思いとどまりました。「やはり、ここまできたら、頂上は同時に踏むべき」という感情がこみ上げてきて、妻を待ち、励ましながら、頂上を目指しました。ここから頂上までは、時間が永遠であるかのように感じました。妻は体力の限界と戦いながら、私は、周期的に襲ってくる頭痛と吐き気と戦いながら、二人ともヘロヘロになりながら、頂上に達した時には6時30分を過ぎていました。
 富士宮口ルートは登山口の看板に4時間から5時間と書かれていましたが、私たちは7時間半もかかってしまいました。頂上に達すると妻は満足したようで、先ほどまでの調子の悪さがうそのように元気になりました。私のほうは、相変わらず、頭痛と吐き気と戦っていました。せっかくここまできたのだからの、結局剣が峰まで行こうという事になり、登りました。私は、不思議なことに達成感はまったく感じませんでした。しかし、はるか眼下に箱根の山をはじめ周囲の山々がモヤの下に浮かぶ姿は、心に焼きつきました。
 下りは、登りよりは少しはましでしたが、私の高山病の症状は7合目付近まで改善されませんでした。妻は相変わらず体力の限界と戦っており、二人とも無言で、ただもくもくと山を下っていきました。下りで何人もの登りの登山者と会いました。多分100人近かったと思います。その半分近くが海外からの登山者でした。「こんにちは」と挨拶を交わしながらも、心の中では「オエー、早く行ってくれー」と相変わらず、吐き気と戦っていました。こうして、5合目に戻ったときには、12時30分を回っていました。下りは5時間を費やしました。
 ほかの山を上っているときには、下るときには、次はどこの山に行こうかと考えるものですが、今回に関しては、「もう、山はこれで十分かな」と思っていました。私と妻にとって、富士山は、高山病と体力の限界との戦いでした。
駐車場に戻ると、一気に暑さが襲ってきました。車の外気温度計は22度を指していました。
 今日7月6日(金)は、普段どおり仕事に出ました。昨日との環境のギャップが大きすぎて、頭の切り替えがうまくいきませんでしたが、体のほうは特にどこも痛みはありません。私の年から考えて、明日あたりから痛みが出てくるのではと思っています。しかし、肌を露出していた部分が日焼けでひりひりしています。
 仕事をしながら思うことは、昨日の、あの意識がもうろうとした中での、富士登山のことばかりです。あれだけ地獄の苦しみを味わいながら、今日になったら、だんだんと、次はどのルートから登ろうかと考えているもうひとりの自分がいることに気が付きました。

今回の教訓
1.富士山、あなどりがたし、いや、恐るべし!
2.夫婦の絆を深めるにはぜひ富士登山を、ただし、一歩まちがうと亀裂の入る恐れあり。
  (妻が下山中に夫婦喧嘩をしている中年のカップルを目撃しました。「私、もう登れないわ!」「何を言っているんだ!がんばれ!」)
3.日ごろの体力作りや、半端な登山経験は、高山病には何の役にも立たない!
  (これは、私たちだけかも知れません)

装備(一人あたり)
リュック(Deuter製38リットル、富士山には大きすぎますが、大きさの調整可能)、雨具、手袋(滑り止め付)、下着および靴下(ダマール製、暖かさのレベル5でエベレスト登山隊御用達、ただし、下山時に暑すぎました。)、ロングスパッツ、軽登山靴(コールマン製)、毛糸の帽子、サングラス(風に飛ばされないようにひも付き)、防寒着、ストック(コールマン製)、長袖、長ズボン、携帯酸素(2人で3本)、携帯用コンロ、携帯用やかん、カップコーヒー、菓子パン2個、おにぎり2個、飲料(500ミリリットル3本)、お菓子少々、ゼリー飲料2個、カメラ1台、トイレットペーパー、ごみ袋、地図、予備電池、ペットボトルホルダー、水5リットル(車に保管、下山してから体を拭くために使用)、タオル、マスク、カイロ、懐中電灯2本(1本は腰に、もう1本はハンドホルダー付で、指に固定)

■2 2度目は楽 (7/7 河口湖吉田口より) 

 こんばんは!7/7*8日富士登山でアドバイス頂いた佐藤です。
雨とおもいきや、いいお天気で日ざしも強くすっかり日焼けして帰ってきました。山頂まで登ることができて念願かなって嬉しかったです。
今回は、セロさんお勧めの河口湖口から登りました。次回は、下から5合目まで散策なんていいなあと思ったりしています。
前回はなかなか頭痛もとれず、下山にも苦労しましたが、今回は2度目とあってか前回よりは楽になりました。

9月までにまた登りたいなあと思っていますが・・・いろいろアドバイスありがとうございました!!

■3 念願のはじめての富士登山 (7/8 河口湖吉田口より)えりっぺさん 

 登山日:2001年7月8.9日
 ルート:河口湖口
   ルート登りは計約8時間(途中八合目1泊)  下りは約3時間15分

 憧れだった念願の富士登山。日本一高い山に登ってみたい・・・。よく人は「富士は見る山」というけれど、実際登ってみなくては本当のよさはわからないんじゃないかなあとずっと漠然と思っていました。結婚してから山登りが好きな私に仕方なく付き逢ってくれてる主人と「富士山いつかは登ろうね」と半ば強制的に約束していましたが、それがようやく21世紀を迎えた今年に実現しました。

 千葉県の某町から出発し、富士スバルラインを経て富士山五合目に到着。まるで観光地のような富士山への玄関口、なんとなくもしかして、登山ルックは場違い?と思うような感覚でした。無事登頂を願い、まずは小御岳神社へ参拝しました。到着してすぐ身支度をし登り始めるのは高山病にかかりやすいというアドバイスもあったので、そこで1時間くらい辺りの売店をみたりしてゆっくりしました。1日目は八合目の「元祖室」に宿泊をあらかじめ予約していましたが、本当にたどりつけるのかがちょっと不安でした。

 身支度を整え、午後2時に五合目の駐車場を出発!軽装の観光客に混じりながらゆっくりと登山道を歩きはじめました。最初はなぜか?ちょっと下りなんですよね〜。「登るのになぜ下るの?」と不思議な感覚。そして、五合目に待機している馬とすれ違いながら、ゆるやかな登りをゆっくりゆっくりと登っていきました。ゆるやかなのに肩に重くのしかかるザック。早くも、暑くてきつくてふ〜。っと一息。

 きっとゆっくりペースなのでしょうが、45分かけて6合目に到着しました。まだまだ先は長いのになんだかもう休憩したいっていう気分。気合を入れて、再度出発!!

 5合目付近はまだ木もあったのに、6合目あたりから緑もちょっとずつ少なくなってきました。途中、下山の人に「頑張ってね!」と励ましてもらえたのが本当に心強くうれしかったです。そのあたりは、雲の中をひたすら登るという感じで、ちょっとストレス・・・。

 6合目から約1時間で7合目到着。途中米海軍の2人組の人に抜かれたり、また抜き返したりしながら、到着。英語の苦手な私は、そのアメリカ人たちに話し掛けられてもよくわからなくて、主人がカタコトの英語で応対し、いろいろ話をしていました。私達はトレッキング用のストックを持参していたので、名物の焼印は押してもらえなかったけど、そのアメリカ人たちは山小屋が現れるたびに200円をはらって焼印をしてもらっていました。(ちょっとうらやましかったりして)

 だんだん太陽が傾いていくのが感じられるようになったころ、ようやく雲もきれはじめ目の前に迫りくる富士の斜面。これからまだまだこれらを制覇していくのかと思うと自然と気合が入りました。途中下山するというアメリカ人達と別れて、主人と二人、遅くてもいいから自分のペースを守りながら八合目の元祖室を目指して、もくもくと登ります。

 ちょっとずつ空気の薄さを実感しながら、次はあそこまで!と自分の中で目標をつくって一歩ずつ登ります。息も上がるし、エネルギーが切れ始めると足も上がらなくなりましが、短い休憩を頻繁にとってのりきりました。

 ようやく八合目の太子館についたのが夕方っぽく空がそまりはじめた午後5時50分。既に到着した人達がくつろいでいて、もうここで今日の行程が終わりなら・・・。と何度思ったことか。でも、そこから今まで登ってきた道を見ると、自分で自分を誉めたくなりました。実感として、やはり富士は日本一だなと思った時でした。

 すっかり空は夕方の空になったけど、のぼれど登れど今夜の宿泊先は見えない・・・。早く靴を脱ぎたいという気合だけで登っていました。実感できたのは、ここは空が近いなあということ。(笑)がんばれ〜!と自分にいいきかせました。

 午後7時ようやく八合目元祖室到着!!午後2時に登りはじめたので、しっかり5時間もかかりました。他の人ならきっと4時間くらいでのぼれるんだろうな〜。でも、これで半分は登ったかなあと思いました。私よりちょっと遅れて主人も到着。登山をはじめてまだ日が浅い主人は、軽い高山病にかかってしまったのか?軽い頭痛を訴えていました。しかし、無事に二人とも八合目までは登って来れたという安堵感でいっぱいでした。

 その日の夜の上空はうっすらと雲がかかっていいたのと、山小屋の明かりが意外にもあたりをずいぶん明るくしていて、満天の星空とはいかなかったな。ちょっとは見えたけど。

 夕食をすませたら、二人とも疲れきった体はすぐ夢の中でした・・・。山小屋はシーズン始めということもあり、宿泊客は 5、6人で、案外快適でした。

 夜中(時計をみたら1時半くらい)に山小屋の人にいきなり起こされました。というのは、ご来光を頂上でみるのなら、そろそろ出発したほうがいいですよ。とわざわざ声をかけにきてくださったのです。が、疲れきった体はとても起き上がることができずに、またそのまま深い眠りに・・・。

 とまた、山小屋の人の声。「みなさん、もうそろそろご来光ですよ〜」の声に、飛び起きました。確かに、既に空はうっすらと明るい。主人と二人で、急いで外にでました。初めて迎えるご来光。なんだか初恋の人に再会したような、ドキドキ感を感じました。太陽が雲の合間から顔を出し始めたのは、午前4時半くらいでした。自然に合掌している自分がいて、びっくり!今日は無事に二人で山頂に立てますように・・・。小屋の人の話だと、本当にきれいだと思えるご来光は1シーズン2、3日とのこと。今シーズン初めてのいいご来光だったそうです。ラッキー!

 軽い高山病にかかっていた主人は空気が薄いせいか、息苦しく、心臓がドキドキしてあまり眠れなかったといっていたので、ご来光を拝んですぐ出発したかったけど、無理させては・・・と思い、もう少し様子をみて、ダメそうだったら今回は下山しなくてはと考えました。

 6時ちょっと前に眠っていた主人に声をかけると「ちょっとラクになったし大丈夫」というので、山頂へむけて出発。山小屋の奥さんにお礼をいって、6時10分に元祖室出発。

さすがに標高3200メートルを超えて、私も空気の薄さが実感できるようになり50歩登っては1分休み。という超ゆっくりペースで、どんどん追い越されていきました。多少は焦りも感じたけど、自分のペースを崩しては逆に疲れがドット出ると思い、自分のペースを守って、ゆっくり登りました。足もとも小さな砂利や砂でどんどん登りにくくなり、一歩足を踏み出しても半歩分くらいすべってしまうという感じ。うわさではのぼりにくいと聞いていたものの、実際に体験してみるとなるほどと納得。約25分で本八合目に到着。意外と急登なので高度は結構稼いでいるように感じます。遅れ気味の主人の体調を見たり、声をかけたりしながら、またゆっくりと登りはじめます。

さらに登りも急になり、足場もますます厳しくなりながら、ジグザグの登山道を一歩ずつ登りました。頂上は見えるのに、登れどつかない苦しさ、くじけそうになりながらも、頑張りました。

 そして、9時には最後の鳥居を通過。あとちょっと、ちょっと、と思いながら、頂上で一休みしていた方の「あと少しだから、がんばれ〜!」という声に励まされて、最後の階段にさしかかります。自分でも「あと、少し!」と声を出しながら、ついに最後の一歩!!意識してなかったのに、思わず「やった〜〜あ!」と叫んでいた自分がいました。そして登山ではじめて涙があふれました。抜けるような青空、白い雲・・。ちょいと手を伸ばせば、手が届いてしまうような不思議な感覚。雲よりも高い富士山頂は私にとって、いえ山頂を極めた人ではないと味わえないようななんともいいがたいところだと実感。

 息も整って、ホッと一息したところで、約15分くらい遅れて主人が到着。やはり高山病のせいか?とても苦しそうな表情だったなあ。「もう山登りはいやだ!」というのが富士山頂での主人の一言でした。(笑)私に付き合って一緒に頑張ってくれた主人に感謝・感謝!でした。

 山頂には神社や山小屋などがあり、他の登山客もいてにぎやか。私達を追い越して先に到着していたご夫婦に「お疲れさまでした」といわれなんかほっとしました。地上では軽いと感じるけど、とっても重たい思いをして背負ってきたストーブで湯を沸かし、カップラーメンを食べました。なんとおいしいこと!!

 お針めぐりもしたかったのですが、だいぶ疲れている主人のために今回は断念しました。

 今度は今まで苦労して登った富士山をまた五合目まで下ります。下山道は噂どおりの砂走り。比較的風がなかったので、大丈夫でしたが、すごい砂埃であせりました。(コンタクトレンズを入れてる私には砂埃は天敵ですからね)疲れきっている主人のペースに合わせてゆっくりと下りました。10分くらい下っただけで、頂上がどんどん遠くなって、とても急なことがよくわかります。頂上を振り返って、よく二人で登れたなあと改めて感激でした。お天気もよく、一面火山特有の地面の照り返しが強く、サングラスは必需品。持っていってよかったです。

 頂上から八合目の須走口と吉田口の分岐点まで約1時間かかりました。まあ、その時点まででずいぶんと追い越されましたが、ひざにも負担がかからないよう持っていったストックを補助に使い、急なジグザグの下山道をひたすらひたすら下ります。八合目から下っていくとようやく7合目あたりからちょっとずつ高山植物も見えはじめてだいぶ下ったんだと実感できます。長い長いジグザグ下山道を本八合目から6合目の富士山安全指導センターまで1時間50分かけて下りました。さすがに、足はくたくたで、ひざも思うように動いてくれないくらいでした。

 よし!もう少しで五合目だ!と気合を入れて下り始めたものの、そこから五合目までがとても長く長く感じました。途中これから頂上をめざす団体の登山者や観光客に逢いました。ある観光客に声をかけられ、頂上までいってきましたよ〜。と話すととても驚いていたので、やっぱり頂上まで登り切るということ大変で、登ったものにしか感じえられない景色や感慨があるんだな!と思うだけで富士山に挑戦してよかったと心から思えました。

 五合目には結局頂上から3時間15分かかって到着しました。生まれて初めての富士登山は無事に二人とも達成することができました。私はいままで関東近郊の低山から2,3000メートル級の百名山までいくつか挑戦し、いろんな感動を味わってきましたが、今回の富士登山は1番心にのこる自分の限界に挑戦し、達成できた大変素晴らしい登山となることができました。なにより大切な人と同じ目標を達成できたというのはとてもよかったです。もちろん、いろいろな反省点などもあります。今度またいつか富士山に挑戦するかと思うけど、この経験をいかしてもう一度日本の1番高い地点に自分の力で行きたいと思います。今回できなかったお鉢めぐりや剣が峰制覇をしたいなあ!

・・・・と大変に長くなってしまいました。長い間読んでいただきましてありがとうございました。m(__)mつたない文章で申し訳ありませんでした。富士山は日本一の山です!ぜひ沢山の人に山のマナーを守りながら、楽しく頂上を極める達成感を味わっていただきたいと思います。

▲▲トップへ

■4 やりました! (7/14 河口湖吉田口より R.Nさん) 

 初めまして こんにちは。ここに投稿できることを心待ちにしていました!!四国の香川県からメールしてます24歳のOLです。7月14〜15日にかけて、富士登山に挑戦しました。登山は生まれてから一度もやったことがないけれど、大学時代から富士山には登ってみたいなあと思っていました。他に富士山に登ってみたいという友達がいなかったので、今年ついに一人でもツアーに参加して登ることにしました。

「後悔しない富士登山」を隅々まで読んで、気持ちを高める準備は万全。でも、トレーニングは全くしませんでした・・・。ダンスが趣味の私は、毎日会社帰りにレッスンを受けているので体力には自信があったのです。

登山グッズを買い揃えると、ツアー代金よりも高くつきました!ど素人の私はお店の人に言われるがままに色々購入したのですが、実際はそんなにいいものは必要ないみたいです。もちろん重装備の方もたくさんいらっしゃいましたが、「えっ!そんな格好で!?」というくらい軽装の方も多かったです。水筒はペットボトルで代用できるし、リュックもそんなに大きなものや登山用のものでなくてもいいなと思いました。あと、私は登山靴ではなく、スニーカーだったのですが、特に問題はありませんでした。

どきどきしながら、仕事を終えて夜八時にバスに乗りました。(夜行で香川から山梨まで)ツアー参加者の年齢層の高さにまずびっくりしました。若くてしかも女一人で参加している私は明らかに浮いていました。ちなみにツアー参加者中38名で最高齢は73歳のおばあちゃんでした。

7月14日昼12:30メジャーな吉田口からの出発。専門のガイドさんが二人付き添ってくれたので安心でした。6合目までは「ふ〜ん」と大して思うところもなし。だらだら続く砂利道はなかなか思うように進めなくていらいら。岩場が続くあたりが一番楽しかった。それにしても危険なコース。「あの73歳のおばあちゃんは大丈夫かしら?」と何度も振り返りました。時間はかかったもののおばあちゃんも無事8合目まで到着。おばあちゃんもあの岩場が一番楽しかったそうです。「足を高くあげるのがきついけど、砂利とちがってすべらすに踏みしめられるし、一気に高度をかせげるので実は一番楽な所です」とはガイドさん。

とても心配していた高山病の症状も出ずに、8合目富士山ホテルに宿泊。7時過ぎに夕食で、仮眠をとり、一時半に出発して山頂を目指すスケジュール。ところが、布団に入った途端、きりきりと頭が痛み出しました。しめつけられるような痛さになかなか眠れず、「ああもうご来光は無理。ここでリタイアだ〜」と思っている内にいつのまにか眠っていました。夜中1時に起床した時にはすっかり治っていました。

山小屋の外にでるとビックリするぐらいの人・人・人。上を見ても下を見てもずーっと懐中電灯の明かりが繋がって幻想的でした。星も月も地上の明かりも綺麗で、ご来光と同じくらい素敵な光景でした。8合目からが本当の富士登山だと、よく書かれてありましたが、仮眠を取ってからの出発だったので、結構あっけなく山頂に到着しました。砂利道にも慣れてきたのか楽に歩けました。

お天気は最高で、雲海もご来光もとっても綺麗でした。富士登山で一番重要なのは、「天気」だと思います。自分ではどうすることもできないんですけど・・・。天候に恵まれたので、とてもとても楽しい富士登山でした。次回はご紹介して頂いた須走口からチャレンジしたいと思います。

ご夫婦やカップルで来られている方が多くて、大変羨ましかったです。私も来年は彼氏とくるぞ!!と固くご来光に誓った初めての富士登山でした。

▲▲トップへ

■5 今年もまた (7/14 富士宮口)

富士山富士宮口 五合目(2380m)〜山頂(3776m)標高差約1400m
2001年7月14日(土)晴れ時々曇り同伴者:なし

昨年(2000年)No.15 「僕たちの登山日記 (7/23  須走口より)」で投稿したI.O です.2001年富士登山御殿場口を2週間後にひかえ,今日は準備のための調整登山.メンバーに声をかけたが,みんな都合が悪く,またしても単独登山になってしまった.前日まで何処に行こうか迷っていた.本番間近だし,ある程度ボリュームのある山がいいなあ.富士山が綺麗に見える三ツ峠でモチベーションを高めようかな.なんて考えていたが,ふと「富士山でトレーニングしてみては?」なんて考えはじめると,どんどん気持ちが傾いていった.「高山で涼しいし,富士宮口からだと,富士スカイラインも駐車場もタダだ.八合目くらいまで登って雲海を眺めながら美味しい空気吸うのもいいなあ,いけるところまで行ってみよう.」そう思い,会社の飲み会でかなり飲んでいたにもかかわらず,朝3:30に目覚ましをセットし,夜12:30就寝.

3:30起床目覚ましの音に目を覚ます.眠い...それに酒がまだ抜けていない...でも,どうしても富士山が見たい.しばらくボーっとしながらも,なんとか荷物をまとめて4:30に八王子を車で出発.途中コンビニで買い物しながら,6:35に富士宮口到着.

7:00五合目発(2400m)しばらく準備して,出発.ちょうど10年前の学生時,ここから初めて富士山に登った日のことを思い出した.今日はとても天気がいい.今回はトレーニングのため,金剛杖ではなく,普段使用している登山用のステッキを使用した.周りの人に先をゆずり,ゆっくりゆっくり登っていく.

7:20新六合目(2490m)ここは五合目から近いため,お土産やらなにやらいろんな物が売っていた.ジュースの値段も250円.(五合目は200円)最初の休憩をとる.

9:00新七合目(2780m)ここまで,二日酔いで頭が痛いことを除けば順調.あくまでトレーニングと思い,楽しむためにゆっくり味わって登ってきた.天気は最高,風も心地よい.この時期の低山は蒸し暑いので,ここに来て良かった.

9:45本七合目(3010m)コンビニで買ってきた南アルプスの天然水がおいしい.いつも節約して家の水道水を持って来るのだが,ミネラルウォータって本当に美味しいんだなと思った.お腹が空いてきたので,おにぎりを2個ほおばる.

10:30八合目(3250m)一応ここが目標だった.疲れてきたが,まだまだ余裕あり.頂上まであと500m,高尾山1個と4分の1だ.時間もまだまだ余裕があるし,天気もいいので,さらに上を目指すことにした.20分ほど昼寝した.相変わらず軽い頭痛は続いている.二日酔いなのか高山病なのかよく分からない.

11:00九合目(3460m)さすがに空気が薄い.そんなに動いていないのに,息が切れるし心臓がバクバクなっている.ペースが大分落ちた.八合目を越えると本当の富士山を実感する.周りのみんなもしんどそう.

12:00九合五勺(3590m)学生の頃,夜間登山をしていて,この灯りが頂上だとおもい,「九合五勺」の看板を見て愕然とした場所だ.懐かしい.あと30分で頂上.ここまで来ればもう登頂したようなもんだ.余裕を持って,焦らずゆっくり登って行こう.何度経験しても,苦しいことに変わりはないが,過去3度の登頂経験が心にゆとりを与えてくれる.

12:40富士宮口頂上・浅間大社奥宮さすがに疲れており,何度か立ち止まりながら,ゆっくりゆっくり登った.九合五勺から30分のつもりが40分かかった.太りすぎだな.ダイエットまじめにやらなくては...

13:00剣ヶ峰(3776m)奥宮から馬の背を登って剣ヶ峰まで,標高差30mあまりだが,これがきつい.足腰が疲れていることに加えて,足場はザクザク砂礫に埋まり,空気も薄い.三回ほど立ち止まり,息を整えながら登りきった.念願の三角点との出会いだ!今まで3度登って,毎回登頂するも,疲労していたり,天候が悪かったりで,三角点まで来ることが出来なかった.念願を一つクリアした.去年(2000年)11月1日にその役目を終えた富士山レーダーも間近で見ることが出来た.今日はあくまでトレーニング(本番以上の成果だが).時間的,体力的に厳しくなってきていたので,お鉢巡りは2週間後の本番に期待することにし,このまま奥宮に戻った.

13:20駒ヶ岳お昼のお弁当にした.さっきまで晴れていたが,雲が出てきて寒くなってきた.上にフリースを来て,頂上の山小屋で買ったビールを飲みながらコンビニの海苔弁当をほおばる.頭痛は相変わらず続いており,いまいち食欲もなかった.(後でわかるが,やっぱり二日酔い.高山病ではなかった.)食事の後,山頂郵便局から実家宛に暑中見舞いを出し,さらにタバコを一服.何故かこれをやりたかった.富士山を征服した気分に浸れる.

14:15下山開始もう少し居たかったが,日が暮れるまでに降りたいので,下山開始.登りよりは楽だが,頭が痛く,足取りが重い.

15:00八合目この登山道は,登りと下りが同じ道なので,すれ違いに気を使う.それに,単調な岩場が多いので,足への衝撃が強く,けっこうキツイ.確かに登山は一番楽ではあるが,あんまり面白味のないルートかもしれない.相変わらず頭痛が続いており,それが一番辛い.この時間になると,雲が上がってきて,視界の効かない雲の中を新七合目まで歩くことになった.

15:50本七合目ここで長めの休憩.水を飲み,「まだ頭痛が治らないなあ」と思いながら息を整える.このあたりになると,蚊のような虫がまとわりついてくる.帽子で払いながら休んだ.富士山に虫のイメージがなかったのだが,登山口で準備している間に,腕を2ヶ所ほどブヨに噛まれたようで,そこが次第にはれて痛くなってきていた.次からはちゃんと虫除けをもってこようと思った.

16:40新七合目ここまで来ると,雲がだんだんなくなって下の六合目が見えてきた.目標が見える方が気分的に楽だ.

17:00六合目まだ頭が痛い.普通高山病だと,この辺で治るはず.(事実,僕は富士山で高山病にかかったことがない.)やっぱり酒と睡眠不足だなと思い,ここで持ってきていた頭痛薬バファリンを飲んだ.あと一頑張りだ! ここを出たあと,義足で富士登山をしている人を見た.ちょっと感動した.そういえば新七合ではマウンテンバイクを肩に担いで登ってる3人組みの若者を見たし,登山競争のために走って登ってる人も見た.ただ登るだけでも相当辛いのに,そういう人達を見ると本当に驚く.

17:25新六合目上から見てたとき,ここがゴールだと思っていたが,勘違いだった.うーんあと少し...

17:35新五合目やっとついた.バファリンが効いてきたのか,頭がスッキリしている.いつものことだが,山の中で水ばかり飲んでいると,必ず降りて来た時に炭酸飲料が飲みたくなる.売店の自販機でコーラを買って飲んだ.この炭酸の喉越しがたまらない!体の中からマッサージされてる様だ.今日は来てよかった.日帰り富士登山,ちょっとしんどいけど,天気にさえ恵まれれば前日の思いつきで十分日帰りは可能だと思った.4度目!?(計画はしていなかった)の富士登山も無事終了.2週間後の本番も頑張るぞ!

■6 登ってきました (7/20) K.Yさん

 友人に誘われて始めた登山。まだ初心者で体力も自信もないのにいつも途中で音を上げているのに富士登山のツアーに申し込みました。
 高山病にはなりたくない、絶対自分の腑甲斐無さで山頂に立てないのは嫌!体力、技術は間に合わないけれど装備(結構な出費でした)と知識はとインターネットで『富士登山』を検索。
 五合目、八合目では到着して寛ぐ皆さんから一人離れて、お散歩登山中は変な目で見られても呼吸が荒くなるとピュウーと吐いてクワッと吸って...ゆっくりゆっくりマイペース(登山は7/20、21の連休、物凄い登山者で数歩登っては立ち止まる...ゆっくりしか登れなかったのも良かったようです。)
 元気一杯で山頂に立つ事が出来ました。 ありがとう。

■7 山小屋前で御来光 (7/20)  H.Tさん

 「後悔しない富士登山」を参考にして富士山に登って来ました。とっても役立つサイトですね。このサイトのお陰で不安も迷いもなく、感謝!という感じです。ありがとうございました。

 今回は初の富士アタックだったので、オススメの須走口から「模範プラン」まんまのスケジュールで行って来ました。山に登るのは久々で、かなり息もあがりましたが、登頂に成功。怪我もなく無事戻って来れました。「宿前でご来光」のパターンはこのシーズンにはぴったりですね。1時頃から山頂を目指すグループはとても数多く、登山道は大渋滞。八合目から山頂まで3時間以上かかるごったがえし具合でした。ホント、お世話になりました。また行くときは参考にさせていただきます。

■8 びちょびちょ富士登山リベンジ (7/24) Toyamaさん

さて悔しい想いをした昨年の豪雨烈風びちょびちょ富士登山から早1年。リベンジとばかり、今回一人で挑戦してきましたのでご報告します。

出発は7/24(火)。15:30の新宿発の特急に乗り、私鉄&バスを乗り継いで河口湖5合目に着いたのが21:00ごろ。見上げれば満天の星空。星座の一つ一つが、地上のそれよりズット鮮明かつ巨大(!)に見えます。「あ〜これが見れただけで満足」などと、一歩も歩かずして旅の感動に打ち震える安上がりな私。「今年の富士は一味違う!」などと意味不明の想いを抱きつつイザ出発。半端な時刻のせいか、前後に登山者の姿がなく、富士山をまさに独り占めです。途中、打上げ花火を眼下に見る!というオマケまで有りまた感動。夜の富士もいいものですね。

しかしノビノビ単独行も7合目まで。宿泊されてた登山客の皆さんが起床しだし登山再開。2つのツアーに挟まれる形でユックリとしたペースで歩を進めます。おかげで高山病にはかかりませんでしたが、9合目からは数珠繋ぎ状態。ウワサの御来光渋滞にはまってしまいました。薄っすらと闇が明け始めた頃にはまだ鳥居の前。焦ってもしょうがないので流れに沿ってジリジリと登ると、御来光の十分ほど前に山頂に着くことが出来ました。光線と色調が刻々と変化する様は、まさに神々しいまでの美しさ。とても良い思いでになりました。

今回は天候にも恵まれ、世紀越し(!)のリベンジがやっと叶った登山でした。皆さんの登山も晴れますように。では。

■9 家族で富士登山 (7/24 河口湖吉田口から) N.Mさん

 「後悔しない富士登山」を参考に平成13年7月24日、25日の2日間で富士山に登山しました。

 混雑する土日を避けての日程で河口湖口から私と小学四年生の双子の息子との男三人で行きました。車で茅ヶ崎を昼食後の一時半に出発して、厚木から東名高速を使って御殿場迄行き138号線で山中湖を通り富士スバルラインへ向かう途中の富士急ハイランドの手前あたりから激しい雷雨となり、道路の一部が川のようになりこのまま決行するか迷いましたが、ここまで来たのだからとりあえず五合目迄行って様子を見ようと車を進めると三合目、四合目までは激しく降っていた雨が五合目の駐車場に着いたときには一時止みました。富士山の頂上のほうを眺めると雲ひとつ無くはっきり見えました。上では雨が降っていないと確信し登山用に着替えて靴を履き替えていると、パラパラとまた雨が降ってきましたが、雨合羽を着てとりあえず売店に行き金剛杖を登山の記念にと一本買いました。子供用にはスキーのストックを家から持っていきました。交代で杖を使いましたが、やはりストックのほうが軽くて確実に地面に刺さるのでお薦めです。六合目あたりから雨が完全に止み山中湖もはっきり見えるくらいの天候になりました。私は今回が三度目の富士山登山ですが、今までは普通のスニーカーだった為にだいぶ苦労しましたが、今回は始めての子供と共にトレッキングシューズを購入しました。子供はレディス用で千円位で買う事が出来ました。私の物は四千円位でした。靴は絶対にトレッキングシューズを買ったほうが良いです。七合目の岩場を越えて夜七時ごろ予約していた鎌岩館に着きました。なんとか懐中電灯を使わなくても済む明るさで山小屋に着いて良かったです。早速夕食のカレーライスを食べて寝床に案内されました。鎌岩館さんでは、素泊まり五千円、一泊一食で六千円、一泊二食で七千円でした。なお、電話かインターネットで予約すると消費税がサービスしていただけます。私たちは消費税と杖への焼印もおまけしていただきました。なお寝床ですが、二段ベッドのようになっていて敷布団と掛け布団、毛布、枕といった寝具で、部屋に小さい電球が薄暗く点いていていました。下界の天気が悪かったせいか非常に空いていて1人づつの布団で寝ることが出来てラッキーでした。トイレは外にありますが、とりあえず灯かりが有る為懐中電灯は不要でした。夜は夜景と星を見ることが出来ました。七合目でもなんとなく息苦しかったですが何とか寝ることが出来ました。ただ隣で寝ている人のいびきがうるさい時がありましたので耳栓を使用しました。朝四時過ぎにご来光を見るために起きました。外は非常に寒く、ちょうど山中湖の上空にきれいなご来光を見ることが出来ました。

  

日の出と共にあたりが明るくなりよい天気になりました。朝ご飯を山小屋で済まして、食休みをし、六時すぎに鎌岩館を出発しました。八合目、本八合目、八合五勺と長い八合目を過ぎて九合目に向かう途中で、富士登山競争の選手たちが駆け上がって来た為、邪魔にならないように何度も道を譲りました。さすがに皆さん健脚です。十一時過ぎくらいに無事頂上に着きました。久須志神社で杖に押し印をしていただき、噴火口を見て、富士山頂郵便局に行き、家で用意したはがきを出し、登頂証明書を郵送しました。頂上では気温が約十度でした。涼しいというよりも寒かったです。頂上で昼食を食べました。昼食はカレーライスが1200円、ラーメン、うどんが800円です。私たちはラーメンを食べました。インスタントラーメンにワカメとハムが入っていました。ペットボトル飲料は500円です。運搬料が含まれていますのでどれもいい値段です。富士山でのトイレですが、ほとんどが有料で100円です。下山道にて五合目迄下りました。三時間の下りも最初は楽しかったですが、景色等に変化がないため非常に長く感じました。また途中で下山先別の分岐点がありますので注意してください。下山の時は下からだいぶ雲が登ってきた為、少しガスってしまいもくもくと下りました。スパッツは使用しませんでしたが、砂利や砂などは全く靴の中には入りませんでした。スニーカーだと必ず入ります。
 私たちの高山病対策は、登る時にわりと近場に目標を置き、こまめに休むと共に大きく深呼吸をして二回に一回は水分補給を行う。身体が疲れる前に休憩を取る。五合目、七合目で時間をかけて身体を慣らす。これらの事と、始めからご来光を頂上ではなく七合目の山小屋の前で見る事、泊まりは三千m以下の七合目とし、睡眠をできるだけ取る、夜は登らないというプランのもとで行動した事です。なんと言っても子供を基準にしたプランです。子供に無理をさせると後が面倒になりますのであまり無理をさせないほうが良いです。はっきり言って普段特別に運動をしていない私が、今回頂上まで行けたのはマイペースで子供と共に焦らずに歩けたことと靴と杖のおかげだと思います。そして何よりも三人で絶対に頂上まで行くぞという信念だと思います。夏休み中という事で子供と共も登る方の参考になれば幸いです。

▲▲トップへ

■10 富士登山成功 (7/23 富士宮口から) kazuoさん

 7月23日24日に初めて富士山(富士宮口)に登りました。登山者 私37才(男) ・娘9才

 このホームページをすみからすみまで読んで、準備も万全で挑戦しました。最初に感想から言うと、思っていたより楽な印象でした。ただ、さすがに帰ってきた翌日からフクラハギが、パンパンになり歩くのが辛いが、娘は「全然痛くない」と言っていた。この差は何だ!(年を感じる)

 私達親子は、大阪から富士山を目指し、23日の 0:00 に車で出発。最初は2:00 頃に出発予定だが、眠れず早めにでる。車は、ステップワゴンなので後ろをフルフラットにして娘はバク睡。5:00に富士川のサービスエリアに着く。約400km。普段運転していないのでとても疲れる。娘が起きてくる。「富士山はと言う」 ここから富士山が見えるはずだが、曇っていて全然見えない。ほんとに晴れるのか不安がよぎる。天気予報では快晴のはずだが。高速を降り、途中でおにぎりとポテトチップスを買う。フロントガラスに2,3滴雨が降る。二人で「大丈夫か」と言い合う。富士スカイラインに入るが、一向に富士山は見えない。徐々に登っているのか、なかなか着かない。そうしてるうちに富士宮口の標識が出てきて、「もうすぐやな」と娘に言う。急になった道を登っていくと、やっと富士山が見え、車を止め、娘と「でっかいなぁ・富士山」と二人で眺め、記念写真を撮る。6:00頃に5合目の駐車場に着く。何度も見た登山道の看板が目に飛び込んでくる。家を出て6時間、やっと着いた。ホームページでは、平日は、ガラガラといっていたが意外と車が止まっているので意外でした。登山口からどんどん離れていき、端の方に止めました。準備をしている人がたくさんいたが、私達親子は仮眠を取る。(なんせ、一睡もしていない)

8:30頃に暑さで目覚める。車から外に出ると涼しい。富士山に来たと実感する。さぁ!準備だ!トイレに行き、あこがれの金剛棒を購入する。服を着替え、ザックにおにぎり、飲み物を入れ、日焼け止めを、顔、手に塗る、完璧だ!

9:30に登山開始。まずは、記念写真。あっという間に、6合目(10:00頃)全然平気。娘も快調。下山者に元気に挨拶をしていた。新7合目(11:30)到着。まだまだ元気いっぱい。高山病の事を考え、ゆっくりと登る。

元祖7合目に(12:30頃)到着。小屋の前で多めの休憩を取っていると、カップルで来たお姉ちゃんが隣に座り、おかしをもらう。ポテトチップスはまだ割れていない。高山病の「こ」の字もでない。せっかく2本も持ってきたのに。と思いつつ、お姉ちゃん達より先に出発。途中でお姉ちゃんに、追い超されたが、娘のペースに合わせてゆっくりと歩く。休憩を取りながらゆっくりと登る。

8合目に(14:30頃)到着。元祖7合目のお姉ちゃんが休憩していた。娘は、お姉ちゃんと記念写真。後で「写真を送る」ため、お姉ちゃんの住所を聞く。お姉ちゃん達は、富士宮口をそのまま登るため、ここでお別れ。私達親子は、宿泊の赤岩8合のある御殿場の方へ向かう。

ホームページからプリントアウトした地図を片手に進み、御殿場口の登山道に到着する。上を見上げると小屋が見える。後チョット。娘もチョット疲れているみたい。私は、ここまで体力的に大丈夫だったが、最後の登りがこたえる。富士宮口の8合目では、全然大丈夫「山頂まで一気に行ける」と思っていたが、赤岩8合の小屋で宿泊して良かった。

15:30頃 無事赤岩8合に到着。先に子供2人(女の子)とお父さんお母さんの家族が到着していた。女の子は5年生と2 年生で娘4年生、すぐに仲良くなり、一緒に写真を撮ったり遊んだり、食事も一緒に取った。日が沈むと、さすがに冷えトレーナーを着る。夜空を少し楽しみ、女の子と一緒に床につく。少しすると娘が「しんどい」と言う。手も少し冷たい。ズボンをはいて寝ていたため、苦しかったみたいで、ゆるめると、楽になったのか、手も暖かくなり眠った。

4:00過ぎにご来光の為、起きる。娘に「大丈夫」と聞くと大丈夫と言っていたが、寒さの為か少しすると「しんどい」と言い、寝かせる。娘を心配しながらも、ご来光を楽しむ。食事は女の子の家族と一緒に5:30頃に取る。娘は、ほしくないので、寝かせる。6:30頃に女の子の家族が先に出発する。娘がしんどければ、「下山かな」と思いつつ7:00 前に娘を起こす。山頂に登るとおそるおそる聞くと「登る」と言うので準備をする。食欲がないのか、お味噌汁だけを頂く。娘の「シンドイ」がなけれ最高だったが。影富士やご来光もみれたし、ここにして良かったと思う。

7:30頃に山頂を目指す。一番最後の出発の為、単独行動みたいだ。富士宮みたいに人が次から次からと来ない。天候も最高。青空が広がる。気分は最高だが、娘に昨日の元気はない。休憩をたくさん取りながら山頂を目指す。人が少ないので、山頂まで長く感じる。後もう少しのところで、先に出発した女の子が上に見える。声を掛け、手を振り気がつく。娘の元気が出てくる。9:30に山頂に到着。さすがに暑さで疲れる。娘も疲れているのか、女の子と会っても元気が出ない。郵便局で持ってきた、はがきに、はんこを押し、郵便局に出し、登山証明書を買う。神社で御札を買い、剣が峰にいく。剣が峰で写真を撮り、景色を堪能していると、ここでポテトチップスが爆発する。

11:30に女の子に別れを告げ、下山する。(女の子、5年生とお父さんは、お鉢参りをする)御殿場口は、ほんとに人が少ない。黙々と下山。1時間で赤岩8合につく。娘は食欲がないので、私だけうどんを食べる。娘は、持ってきたゼリーとポカリを飲む。8合目より上は天候は快調。下を見ると、雲が時折上がってきて、視界が悪くなる。来た道を帰るか、御殿場を下り、宝永山を通り富士宮の6合目に出るルートにするか迷う。

13:15頃に赤岩8合の人達に挨拶をして下山。御殿場を下りることにする。人が登ってこないし、時折雲で前が見えないので、何か寂しい。初めての道なので地図を握り締め、黙々と下りる。人がいてないのでこの道でいいのか不安になるので、地図を何度も見る。やっと砂走りの所につく。地図で確認し、下りていく。かなり長い、下りても下りても砂走りが続く。初めて人が見える。休憩しているみたいだ。人がいていないとかなり不安な気持ちになる。心配性の人は、富士宮の方がいいみたい。その人の所まで下りるとそこが分岐点で、私達は、宝永山の方へ進み、休憩していた人は、御殿場を下りていった。宝永山の火口を下りる、ここから強烈に雲が迫ってくる。まったく前が見えない。黙々と歩くと4人連れの親子と出会う。挨拶だけですれ違う。雲で景色も見えないし、道も見えない。人もいない。娘と2人「不安」と戦う。やっと最後の登りになる前に、雲が晴れる。振り返るとかなり長い道を下りてきているのわかる。さっき出会った親子連れの子供は幼稚園ぐらいだった様だが、この道を「よう登ってきたな」と思うほど歩きにくい、長い道だったので感心した。

最後の登りをこなし、富士宮の6合目を通り、5合目に(15:30頃)無事到着した。

お土産を買って、大阪に帰る。又6時間かかる。お父さんは頑張るぞ。途中、温泉に入りサッパリとなる。又、浜名湖で御飯を食べていると、赤岩8合で会った女の子の家族と、偶然にも出会い、近況を報告。最後のお別れをする。

感想!いろんな人に出会え楽しかった。娘にも思い出になったかな。2年後ぐらいには、今度は、息子(現在1年生)と行く予定だ。富士山頂から下界が一望できると思ったが、雲で見えないので残念。御殿場は、ほんとに少ないから、寂しい。人が多い方が、楽しいと思う。

注意!日焼け止めは、耳、首にも塗ろう。せっかく持っていったが、耳と首に塗っていないため、火傷みたいに、水脹れになった。恐ろしい日差しだ。

■11 富士登山成功 (7/28) Kさん

 28日ご来光を見ることが出来ました日頃の怠慢からとても上がれる状態ではなかったのですが、高山病にならないよう・・・心がけました。お蔭様で登頂する事が出来ました。
 でも、もう登る事はない!と今は思っています。一緒に登った友も資料とアドバイスのお蔭と、何度も感謝してました。有難う御座いました。


▲▲トップへ