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2000年の皆様の体験記


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■1 登山記 (須走口より 7/9)

「後悔しない富士登山」を参考に7月9日(日曜日)に須走口より富士山に登って参りました(日帰り)。
メンバーは大学の部活仲間11人(男7人、女4人)。富士登山経験者は一人(高校の修学旅行)だけで、その他のメンバーは全員初の富士登山でした。私自身は富士山はおろか山登り事態初めてでした。茨城を車で午前2時半に出発しました。私は緊張と興奮で全く眠ることができないままの出発でした。しかも私はドライバー・・・。行きの車の運転中にすでに眠気に襲われ、この先どうなってしまうのだろうと思いながら高速をひた走り、須走ルートの五合目に到着したのが午前6時頃でした。富士山は台風一過で快晴。5合目から頂上をはっきりと見ることができました。それから登山向けに服に着替えて午前6時半に登山開始。最初の樹海を歩いている頃はみんな非常に元気で、全員でしりとりをしながら登りました。汗っかきの私はしばらく登っていると汗びっしょりになり、Tシャツを着替えました。着替えのTシャツを1枚しか持っていなかったため、以後は汗をかいてTシャツがぬれても我慢するしかありませんでした。七合目あたりからは皆口数も減り、黙々と登りました。だいたい20〜30分登ったら10分休むという感じで、11人全員でのんびりと登りました。山頂に着いたのは午後1時頃でした。五合目から約6時間半かかったことになります。メンバーの一人が測候所まで行こう提案しましたが、須走口からだと往復1時間はかかるということだったので却下されました。山頂では火口付近で記念撮影し、みんなでコンビニ弁当を食べ、山小屋で土産物を買うなどして1時間ほど過ごし、午後2時に下山を開始しました。山頂で出会った何回も富士山に登っていそうなおばさんに「須走ルートで下山するなら杖がないと辛いよ。」とアドバイスされたので、みんな金剛杖を購入して下山に臨みました。須走ルートの下山は砂がクッションの役割を果たしてくれるのでとても楽でした。下山ものんびり休み休みでしたが、山頂から3時間、午後5時には須走口の五合目に達しました。徹夜状態で登山をした私はこの時点でヘトヘトになっていました。しかし、私の車は保険が家族限定であるため、他の人に運転を頼むわけにも行かず、とてつもない眠気に耐えて茨城まで気合いで運転しました。途中、東名高速、首都高が非常に渋滞し、茨城に着いたのは午後11時半過ぎでした。
このホームページの富士登山のノウハウは非常にためになりました。

反省点としては、、
着替えのTシャツを1枚しか持っていかなかった。
出発前にはちゃんと睡眠をとるべきだった。

■2 登頂成功 (河口湖口より 7/15)

 堀口さん いろいろとアドバイスをありがとうございました。本日、何とか富士山頂上に立つことができました(^_^)v ただただー感動でした。
 8合目の太子館に泊まり、計画どおりに進むと思っていたら私が高山病に掛かってしまい大変でした。アイボーを夜中の0時に立たせ、私は2時間遅れで登り見事成功しました。途中、雨、突風、寒さと戦いながら何度もくじけそうになりましたが登山者の人達や山小屋のおじさんに励まされ、本当に登れて良かったです。太子館のカレーライス、富士ホテルのおしるこ、頂上の山口屋のうどん 本当におしいかったです。また、寒さでデジカメ画像もいいものが撮れませんでしたが、近いウチにHPを更新しますので是非見てください。それでは、失礼します。

■3 登ってきました(河口湖口より 7/8)

 こんにちは、はじめまして。私は福岡県の久留米市に住む28歳の社会人です。
 先週の7月8日の午後8時半から河口湖口からご来光目指して登って来ました。このHPを発見したのは登山前日で、内容をちらりと見ただけで、高山病の怖さなどを知って、想像以上にすごいところなのだなと思い、大変な登山になりそうだと感じました。名古屋の友人達と総勢12名で登ったのですが、台風一過の大変いい天気の時に登ることができて、帰って来てから他の人の悲惨な体験を読んでいると、なんて自分達がラッキーだったのかと思いました。
 たくさんの人が書いているように8合目の後半以降は、なんで山に登ろうなんて思ったのかと何度も後悔しましたが、しかし、頂上でご来光を見てしまって今こうしてあの時のことを思い出すと、そんな苦しかったことはいい思い出になってしまっていて、また登りたいと思っている次第です。
 登山は今まで九州のほうでも何度か経験はあるのですが、やはり3000メートル超の山なんて登った事がないので、富士登山はほんとうにきつかったなあという感じでした。富士山から帰って来て改めてHPをゆっくり拝見させていただきますと、やっぱりそういう風にやっておくべきだったのかなあと反省することしきりです。

もともと文章を書くのは好きなほうなので、今一緒に登った友人向けに富士登山レポートを作成中です。それが完成したら他人が見ても読めて為になる内容に再構成したいと思っていますので、そのうち送らせてもらっていいでしょうか?
 来年も恐らく同じメンバーでトライすることになると思いますので、またこのHPを参考にさせていただきます。ほんとにありがとうございました。また新しい情報(新しい登山記?)が掲載されることを楽しみにしています。

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■4 登山記 マームンの父

先日、6歳、10歳、11歳の3人の子供を連れて、初めて富士登山をしてきました。その際、「後悔しない富士登山」が、大変参考になりました。ありがとうございました。

今回の記録をホームページに致しました。
http://usagi.tadaima.com/omori/fuji/

■5 富士山初挑戦 浦安の住人(富士の宮口より 7/18)

 千葉県浦安市からの初挑戦です。夫婦(お互い49歳と47歳)2組と若いカップル(30歳)の3組。2000年7月18日(火)冨士宮口から登りました。

 3年前から夫と友人夫妻が冨士登山をしていました。私は、山登りほど嫌いなものはない!!ということでいつもパス。それが何故か、今年は、行ってみようかななんて軽く思うようになり、何故かと言うと、「会社の保養所で1泊すると言うんだったら良いよ」なんて言ってしまった為。温泉付きの会社の提携ホテルに泊まると言う事で、そちらが最大の目的のような形でOKしてしまったのです。少しだけ、言ってしまったから後悔したものの、結果最高のリフレッシュになったのです。

 17日(月)夫は10:30PM帰宅。11:00PM友人夫妻と浦安を出発。(すごくハード、私は土日休み。夫は、サービス業の為11日にお休みしただけ)会社の若いカップルも同行したいと言うので、海老名のPAで合流。足柄のPAで夜食。それから御殿場〜富士5合目まで。着いたとたん風が強く、寒さで歯がかみ合わない程。私は、Tシャツの上に長袖のトックリシャツ、長袖シャツブラウス、ウインドブレーカーを着こみいざ出発。腰にはライト、手には杖。

18日2:30AMまず5合目のトイレへ・・・そこまで行くのにもうしんどい。本当に登れるのか不安。友人の奥さんは、1年目九合五勺、昨年は頂上まで(土砂降りだったけど、装備があった為行けたと言ってるけど、危なかったらしい、頂上では晴れてたとか)ご主人は、・・・すぐリタイヤ。私の夫は、1年目、七合目。昨年は、八合目までで、土砂降りの雨の中、装備不充分でリタイヤ。
 今年は昨年の失敗を繰り返さないようにと、装備は完全。すべての物をビニール袋に包み、リュックに。(昨年、頂上に行けば電波があるとか言って持っていった携帯電話が雨のため壊れてしまった為。)ちなみに今年は、ニュースでやっていましたが、携帯は殆どの場所で使えたようです(ドコモ)。私のはツーカーでしたが、あまり感度は良くなかったですが、時々つながって、連絡手段としては、ないよりましでした。

6合目位までは、全員殆ど同じペースで、登って行きました。
7合目位からは、友人の奥さんは50メートルくらい先を行く様になり、それがどんどん離れて行く感じ。若いカップルも何となく遅れ気味、だけどお喋りしながらの余裕。私はこんな苦しいのヤダー!!と思いながら、1歩1歩と足を進めて行きました。その頃から夫は、生あくびばかりして顔色もあまり良くない、後で聞くと、胃が上がってきた感じがして気持ち悪かったと言います。高山病にかかったようでした。(疲れた体で臨んでるから無謀と言うところでしょうか)どんどん遅れ、しまいには、見えなくなってしまいました。
(それぞれマイペースで行こうと言う事になっていたので、私も先を目指しました)

8合目に6:30AM着。5合目から4時間もかかりました。若い二人も程なく、到着。私の当初の目標はここまででした。若い二人も「ひざが悪いのでここまでにします。」と言う事で、降りる事にしました。私は、もうチョット行けそうな気がするので、先に行ってる友人の奥さんが降りて来るのと合流して、下山すると、リタイヤした夫に伝えてと、話して、上を目指しました。

 8合目を過ぎると足場がどんどん悪くなり、ホームページを見ていたので、様子は少し分かっていたつもりでしたが、怪我する人とかいないのかな〜と思う程。どうやって、この岩場を登ろうかの繰り返し。もうやめようかな、苦しい〜!!友人の奥さんは、9合目のあたりに見える。息を整え心臓のバクバクを落ち着かせながら後ろを振り返ると、47年生きてきた中で見たことのない景色がそこにあり、こんなすがすがしい気分になれるなんて・・・と苦しくなるとは振り返りこんな所まで来れたなんて、夢の様と思わずにやけてしまう。
 これの繰り返しで、何とか9合目。
 苦しいんだけど、回りを見渡すと、苦しさが吹っ飛んでしまう。心臓のバクバクを整えるのも慣れて来た感じ。どうしようかな〜と思いながら休憩したら、又がんばろうって気持ちになれて、次は、9合5勺を目指す事に。ここまで来れたのが本当にウソのよう。でも足の疲れはピーク。そのうちに、アキレス腱が痛いと感じ、下りもあるんだよな〜と思い、もうやめようかなと思い始めました。
 途中降りてくる人が、「あとひとふんばりありますよ」と言われ、ぅううっ〜!登山のベテランだと言うその熟年夫婦が、色々アドバイスしてくれました。
 靴の事:「行きは、靴紐はゆるく、下りは、きつく、ゆるいとつま先がやられちゃうヨ、足首で支えるようにして歩く事」って。ふくらはぎの痛みには:手刀(うつぶせになりふくらはぎに、両手をそろえて小刻みにたたいてもらうそう)をすると次の日楽だからやりなさいと言われ、それを実行しました。しないより楽なのかな、と思います。
 HPに1週間筋肉痛なんてのを見た気がしましたが、確かに、今日は2日目ですが、立ち上がる時、痛いけど、すぐふつうに歩けます。ちなみに私は普段運動らしい運動はしていません。登る前の1週間1時間位ウォーキングしただけです。チョット参考まで。

 9合5勺がすぐそこに・・・友人の奥さんは、頂上目指しているのが確認できました。9合5勺まで、必死の思いでたどり着き、ベンチに腰掛けると、寒さが身にしみる。リュックに入ってる、物、すべて着こむ。フリースを着ても寒い、雨合羽も着て、フードをかぶって暫く休憩。
 8:45AM友人の奥さんは、頂上付近で姿が見えなくなった。着いたな!!
夫の携帯に電話を入れる。アンテナが3本立ってると思ってかけると、プープープー1本になってる。又挑戦、やはり、1本。暫くして、又挑戦。入った!友人の奥さんが頂上に行った事を伝え、彼女が降りてくるのを待つ、と言う事にして電話を切る。待っていたけど、寒くて寒くて・・・下界の暑さが考えられない〜!!(前日梅雨明けし34度位)15分もいただろうか、降りる事にしました・・・手に届きそうな処に頂上があるのにチョットだけ心残り。

 下りはウソのように呼吸が楽。足取りも空回りするような感じがしてチョット危なっかしい。膝も笑う感じ。道しるべのロープ(コレはつかんじゃいけないのかな?)につかまりながら杖も持っていましたが、足元がホント危なっかしい。友人の奥さんの姿を確認しようと振り返りながら、降りました。
 すばらしい景色を楽しみながら、それに出来立ての雲がこっちに向かってくるので思いっきり深呼吸。オゾンを細胞の隅々までいきわたらせるかの様に・・・

 途中自衛隊の人達がどんどん登ってくる。すっご〜い!マラソンするような格好の人も登ってくる。後で友人の奥さんはその人と話したそうだけど今度ヒマラヤに登るとかで、2往復目とさらっと言ってのけたそう。そんな超人もいる不思議な空間でした。

 5合目には、12:45PMに着きました。友人の奥さんも途中7合目を下りた頃合流しました。登りと下りで、私は9合5勺まででしたが、10時間掛かりました。かかり過ぎでしょうか?山登りってマイペースで良いんですよね!

 「もうちょっとなのに」と家に帰ると子供に言われましたが、「無理して後で、大変な事になるよりは良いでしょ」とあっさり。こんなすがすがしい気分ホント初めてでした。HPの中には「富士山は見るものであり登るものではない」なんてあった様でしたが、私は頂上まで行けなかったけど、ホントホント行って良かったと思いました。夫は、心臓に負担がかかるようなので、もう富士山は卒業とか言っています。
 私は又・・・と言いたいところですが、友人の奥さんも今年は、足がきつかったらしく、もう登らないと言ってます。そんなの聞いちゃうと・・・でも熟年のご夫婦が何組も登ってるのをみると、頂上までもう一度挑戦してみようかななんて思っていしまいます。

以上、だらだらと書いてみましたが、どう表現したら言いのでしょう、本当にすばらしい体験をしました。

 それから、こちらのHPの内容を読ませていただき随分参考になりました。事前の装備の準備と心の準備は、万全だったと思います。ありがとうございました。
 私のように頂上まで行けなくても、登山の醍醐味を味わう事もできるのだと言う事をお知らせしたくてメールしました。
    【浦安の住人】

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■6 富士登山満喫 大野さん(河口湖口より 7/16)

 7月15日,どうもありがとうございました。おかげさまで,16,17日の2日とも好天に恵まれ,御来光は見られるは皆既月食は見られるはで,何も言うことはありませんでした。
 また,参加者全員が事前に「後悔しない富士登山」で勉強していましたので自分たちのペースで登られ,高山病にもなりませんでしたし,富士登山を充分満喫出来たと思っております。
 気になっていた山小屋の混み具合でしたが,日曜日でもありゆっくりと一人一枚の布団に寝ることが出来ました。
 「セロ」特製の杖,ありがとうございました。各合目で印を押してもらい良い記念になると,みんな喜んでおりました。
 最後に。
下記ページに今回の登山を掲載しましたので,時間がありましたら見てください。
http://www7.freeweb.ne.jp/school/fm11to13/

■7 富士登山単独行 まちばりさん(河口湖口より 7/23)

 7/23〜24にかけて、『安全で楽しい富士登山模範プラン』を元に河口湖から一泊二日で登ってきました。登山経験はほぼ皆無、体力に自信なし、しかも単独登山でしたが、しっかり事前に情報を集めて無理せずマイペースで登れば登れない山ではないことを実感しました。
 昔を思えば学校の体育はブービー賞争い、日常はデスクワークで運動のうの字もしない人間の体験記なんてそうそうないのでは(登山に8時間半もかかっているのは私ぐらいでしょうし(^^;))と思い、メールを書くことにしました。
 当日は、新宿からの直通バスで5合目まで行き、そこで1時間ほど体慣らし。午後1時からのんびりと歩き始めました。足腰がまず辛くなるかと思っていましたが、辛かったのは心肺機能の方。とにかく息が上がる。8合目付近では宿から宿へ一つ上がるのに30分から1時間かかってしまう有様で、白雲荘になんとか辿り着いたのは涼しくなり始めた午後6時。夕食を取ってさっさと床に着きました。
 しかし床に着くと、今までなんともなかったのに急に頭痛が。これが高山病かと、水分補給をしたり呼吸を深くしたりしてもなかなか治らず。8時間ほどウトウトしてようやく落ち着いたのですが、思い返すと、夜行登山したツアー客が去って寝床の空気が少し良くなったからかもしれません。
 午前3時頃起床し、意識的にゆっくり作業して午前4時に出発。少し登ったところでご来光。曇り気味にもかかわらず、綺麗なご来光が見られました。しかしここからが本当に辛かった。御来光館を過ぎると、9合目の鳥居、頂上の鳥居が見通せますが、ここからは強風と薄い空気との長い戦いでした。ただでさえ登りにくい岩場、気を抜くと飛ばされそうになる強風、数歩進んでは休憩を強いられる薄い空気。こんなところを自分が夜間登山してたらタダでは済まなかったはず。無理しなくて正解でした。
 なんとか山頂に着いたのが7時半。強風のためお鉢巡りは出来ず、次回のお楽しみに持ち越されました。残念。せめて火口だけでも、と近づこうとするも風に吹き飛ばされました。風向きが悪かったら火口に落とされていたかもしれません。山頂の強風がこれほどまでに恐ろしいとは。
 下山は8時10分開始、5合目に辿り着いたのは午後1時。下山は今度は体力勝負で、風に吹き飛ばされたときにひざを少し痛めてしまい、無理せずにゆっくり降りました。
 途中、ツアーのグループの方々に抜かれた回数数え切れず。27歳の男としては初老の方々にあっさりと抜かれていくのは普通に見れば相当恥ずかしいのでしょうが(^^;)、単独登山なので無理をしないことを第一に考えていたので、登山8時間半、下山5時間弱という、とんでもない時間を要しましたが結果的には大正解でした。ツアーだとおそらく落伍していたと思われるので、単独登山を選択したのも正解だったようです。

 結構つらい登山ではありましたが、登って帰ってきてみると、いい思い出になりました。なにはともあれ、Webの情報、本当に参考になりました。ありがとうございます。

 写真とともに詳しい登山録を記したホームページはこちら

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■8 初めてでも登れました (富士宮口から 7/21)

HN・・うーふ

 去年、某アイドルの罰ゲームをTVで見て「面白そう!」と友人と盛り上がったのがきっかけでした。しかし、いざ具体的に計画を立てようとすると、何をどうすれば良いのか全く分からず(誰も登山をした事が無かったので)必死に情報を集めていてこのHPを知りました。
 読んでおいて良かったです。とても助かりました!
 私達は富士宮口から登りました。
 21日の20:00に5合目に到着。アドバイスにあった通り、ゆっくり準備をして21:00に出発しました。<15分歩いて休み>と書いてありましたが、私達は普段まったく運動していなかったので、10分間隔で休みながら超スローペースで登って行きました。ラッキーな事に天気が信じられない程良くて、ライトが無くても月明かりで登れてしまえそうな感じでした。(実際私はライト途中で消しました)

 7合目あたりから9.5合目までチョットした吐き気に襲われて「これが噂の高山病?」と思いましたが、山小屋に着くたびに30分位つづ休憩したのと、超スローペースのお陰?で、それ程苦痛も無く9.5合目に到着しました。(そうは言っても実際は8合目で一度リタイアも考えましたが・・もう二度と来ないかも、と思い気力で登りました)
 9.5合目に到着した時点で小屋の人が「頂上でのご来光には間に合わないから、ここで見ると良いよ」とアドバイスしてくれたので、それにしたがって30分程待っていたら、影富士?というモノを見ることが出来ました。(そういうモノがある事も知りませんでした(^^;....まわりがすっかり明るくなって、頂上に出発。噂には聞いていましたが、本当ですね、すぐそこに鳥居が見えるのに全然進まない・・こんなの30分で登れるか〜!と文句を言いながら一時間強かけて朝6:00に頂上到着。結局9時間もかかりました。頂上ははっきり言って凍えました。装備は重要です。
 30分程ウロウロして(手紙を出したり)下山に入りましたが・・・ここからが私にとって地獄でした(ToT) 。9.5合目に着いた時点で、もうヒザが笑ってしまっていたので、その後の苦労は想像を絶していました。(大げさに思われるかも知れませんが、私にとっては人生でこんなに辛い事あったかしら、という位の出来事でした)いい歳して何度も泣きそうになりながら、登ってくる人の邪魔を承知でロープにぶら下がるようにして、やっとの思いで下山しました。5時間かかりました。文章にしてしまうと何だか簡単ですが、この下山の事は思い出すだけで辛い。富士登山が登りだけなら、また行っても良いと思うけど下山の事を考えると二度とやりたくないです(;_;)

 とりあえず、今回の登山で学んだ事。
 1.夜登ると楽・・涼しいし、先が見えないので焦る事もなくマイペースで登れる。
 2.飲み物はペットボトル最低2本以上・・途中足りなくなって脱水症状起こしそうになりました。
 3.毛糸の帽子、軍手、上下の合羽(Wブレーカー)、杖、は必需品。
 4.体力よりも気力

 やはり、先輩方の意見は聞くものだな、と改めて思いました。
 辛かったけど、思い返すととても良い経験が出来たと思います。景色は素晴らしかったし、頂上まで行けたという事で、やる気になれば人間出来るんだな〜という自信が付いたし。
 途中、ヨレヨレになっていると通りすがりの人達が励ましてくれて(ご自分達も疲れているのに)感動ものでした。
 本当に、このHPに出会えて良かった!ありがとうございました m(_ _)m。

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■9 ひそかに御世話になりました(Mamyさん 河口湖口より 7/19)

私は三重県に住んでいます。
2000年の7月19日、20日で登頂してきました。あいにくのお天気でしたが、お陰様でとても満足しています。

私が富士山に興味をもったのは今から4年ほど前。
五合目まで車で行こう!と、富士サファリパーク側から夕方に登りかけて、激しい霧に囲まれて断念。翌日、再度挑戦!再び霧に囲まれるが、後ろから来た車がゆっくりと登っていくのを見て、ゆっくりとついてゆく。わぉ!!霧だと思ってたのは雲だったんだ!!雲の上に立ってる自分に感動。

そして2年前。友人と日帰りで山中湖側から五合目まで車で行く。そのときは雲の中にいた。頂上が見えなくて、はぁ〜・・・とガッカリ。そのとき「そのうち登ってやる!」と友人と笑いながら話してた。

そして1年前。他の友人と「富士山登る?」と軽く話していた。しかし、言い始めたのが7月下旬。ツアーで行きたかったのに、人数が満たないということでなくなった。自分達で行く?という話も出たが、なにぶん二人とも登山をしたことがない・・・(←ここらへんから素人すぎる所がバレバレになります・・・山をナメてました。)とりあえず、来年にしよう!ということになりました。友人のお父さんに連れられて、近所の小さな山に登ったところ、その友人がダウン。富士山を断念・・・。

そこで今年、違う友人を誘ってみたところOKが出た。今年こそ行くぞ!!とやる気満々!
パソコン始めてまだ一年にもならない私が、検索!
そして「後悔しない富士登山」に出会い、いろいろな情報を得ました。二人で買い物に行くときも、準備の部分のページをプリントアウトして持参し、準備物を購入しました。

日が近づくと天気予報のリンクを活用させていただきました。

天候も悪かったためか、疲労がたまり、高山病になりかけましたが(友人いわく「なりかけたのではなく、なったでしょ!」)なんとか登頂できました。頂上の鳥居に手をふれたとき、思わず感動のあまり泣きそうになってしまいました。

なんとかかんとか言いつつも、登れて感動!そして、大変お世話になりましたので、お礼を一言言いたくて・・・長々とすみません。

帰ってきて、3日ほどは会う人、会う人みんなに富士山の話をしてました。それくらい、いい思いをさせてもらいました。

どうもありがとうございました。また機会があれば、ご来光を自分の目で見てみたいな。と思います。その時はまた利用させていただくと思いますので、お願いします。

なお、今回の感動は自分のHPでも紹介させてもらってますので、もしお時間があるようでしたら、一度見てください。拙い文面ですが、お世話になった私の感想文をどうぞ。

私は三重県に住んでいます。 2000年の7月19日、20日で登頂してきました。 あいにくのお天気でしたが、お陰様でとても満足しています。 私が富士山に興味をもったのは今から4年ほど前。 五合目まで車で行こう!と、富士サファリパーク側から夕方に登りかけて、激しい霧 に囲まれて断念。 翌日、再度挑戦!再び霧に囲まれるが、後ろから来た車がゆっくりと登っていくのを 見て、ゆっくりとついてゆく。 わぉ!!霧だと思ってたのは雲だったんだ!! 雲の上に立ってる自分に感動。 そして2年前。友人と日帰りで山中湖側から五合目まで車で行く。 そのときは雲の中にいた。 頂上が見えなくて、はぁ〜・・・とガッカリ。 そのとき「そのうち登ってやる!」と友人と笑いながら話してた。 そして1年前。他の友人と「富士山登る?」と軽く話していた。 しかし、言い始めたのが7月下旬。ツアーで行きたかったのに、人数が満たないとい うことでなくなった。自分達で行く?という話も出たが、なにぶん二人とも登山をし たことがない・・・(←ここらへんから素人すぎる所がバレバレになります・・・山 をナメてました。)とりあえず、来年にしよう! ということになりました。 友人のお父さんに連れられて、近所の小さな山に登ったところ、その友人がダウン。 富士山を断念・・・。 そこで今年、違う友人を誘ってみたところOKが出た。 今年こそ行くぞ!!とやる気満々! パソコン始めてまだ一年にもならない私が、検索! そして「後悔しない富士登山」に出会い、いろいろな情報を得ました。 二人で買い物に行くときも、準備の部分のページをプリントアウトして持参し、準備 物を購入しました。 日が近づくと天気予報のリンクを活用させていただきました。 天候も悪かったためか、疲労がたまり、高山病になりかけましたが(友人いわく「な りかけたのではなく、なったでしょ!」)なんとか登頂できました。 頂上の鳥居に手をふれたとき、思わず感動のあまり泣きそうになってしまいました。 なんとかかんとか言いつつも、登れて感動! そして、大変お世話になりましたので、お礼を一言言いたくて・・・ 長々とすみません。 帰ってきて、3日ほどは会う人、会う人みんなに富士山の話をしてました。それくら い、いい思いをさせてもらいました。 どうもありがとうございました。 また機会があれば、ご来光を自分の目で見てみたいな。と思います。 その時はまた利用させていただくと思いますので、お願いします。 なお、今回の感動は自分のHPでも紹介させてもらってますので、もしお時間がある ようでしたら、一度見てください。拙い文面ですが、お世話になった私の感想文をど うぞ。 mamy mamy@ztv.ne.jp  http://www.ztv.ne.jp/mamy/

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■10 びちょびちょ富士登山(河口湖口より 7/24)

 7月24〜25にかけて会社の後輩ら4名と富士山登山へ行ってきましたのでご報告します。題しまして、
  ”富士登山2000ミレニアム”
  ”20世紀最後の夏を日本最高峰で!”
  ”3000メーター以下の山なんか山じゃない!!”
 と鼻息も荒く集まったのは、私(32才)+25才の後輩ら3名。(今回はM社主催の登山ツアーに参加しました。参加総勢29名です。)

 新宿を出発したのが24日の朝8:30。天気は上々、しかも平日なので渋滞もなく快適なバスの旅です。途中、車窓から雲一つ無い富士を拝むことができました。シミのように見える白い輝きは雪渓か。
 「おおし!いぐどう!」と意味もなく気勢を上げる私たち。しかし、この数時間後に”山の天気は変わりやすい”という格言(?)を身を持って(ケチョンケチョンになるまで)体験することになるのです。
 浅間神社に参拝し、旅の安全を願ってから河口湖5合目へ。昼食と身支度のあと出発したのが13:00頃。外はピーカンの晴天。Tシャツ+綿パンというラフな(舐めた)格好で登っていきます。途中、高山植物を愛で野鳥の声に耳を澄ますというアウトドアライフに身をゆだねます。吹き出す汗を拭いつつ「山小屋についたら、やっぱビールでしょう」などと笑顔でほざく余裕すらあります。(ガイドさんが、かなりゆっくりとした歩調で歩いてくれたからでしょう。)高山病の気配すらありません。

 ところが、7合目にさしかかった当たりから、一面ガスが立ちこめました。ちょっと寒いな・・・と思っていると、アット言う間に雲の中。しかも、雨まで振ってきたではありませんか。あわててレインウエアを着込みます。先程の(脳)天気ブリとは一転しての雨中登山です。8合目の山小屋に着くと寒いやら、濡れて冷たいやらで、もうビールどころではありません。カレーを食べて早々に寝床に潜りこみました。噂通りに2名で1組の布団を使います。夜間、何度か目覚めると聞こえるのが軽いいびきと、もの凄い風の音。しかも雷の轟きまでも。

こいつはダメか?と思いつつ、翌25日の朝1:00に起床し登山準備を始めます。ガイドさんと添乗員の方が何やら相談した上、次のように宣告されました。
 「今日は下からだれも登ってきてない。通常だったら登山者の列なんだけど、それくらい天候が悪い。このまま山頂に行くのは、体力に自身がある方だけにして欲しい。また出発しても御来光は先ず見れない。途中で引き返す可能性もある。」
 みると外は風こそ強いモノも山小屋から下は奇麗に晴れてます。ここからであれば御来光は見れるだろうとの説明がさらに続きます。トドメに山小屋のご主人が「自己満足だけで登るのは危険だ!」と。(キツイ)
 「どうする?」と夏山隊長(自称)の私。「風は上に行くほど強くなるよ。」個人的には、この風雨はちょっとツライな・・・ビール飲みながら御来光を待つというのも良いかな・・・という思い。
 ところが皆の意見を聞きますと。「とにかく山頂まで行ってみたい」という新人クンの意見。これで事は決まりました。登山続行を添乗員さんに申し出ると、辞退者はわずか10名で19名が行くとのことです。

 スキー用のフェイスマスクをつけ、少しでも露出部を少なくしてから登山再開です。登るにつれ、風が強くなってきます。本8合を過ぎると身体が浮きそうになるくらいの突風が頻繁に襲ってきます。しかし、渋滞もせずもの凄く早いペースで距離を稼いで行きます。(悪天候の唯一のメリットか?)
 やっとの思いで、2時間かけて山頂にたどりつきました。もう御来光は全くの無理とのことです。15分ほど土産屋で休憩しただけで、直ぐ下山となりました。(ビールはここでも断念。コンデンスミルクをお湯で溶いたのが無茶苦茶旨く感じました。400円です。)
 河口湖5合目に戻ったのが7:00前。私たち4名が一番早かったようです。早く雲の下に出たい一心で、山小屋に戻らず歩き通したからですが、結局はそれが成功でした。山頂にかかっていたあの雨雲が徐々に5合目まで降りてきて、それから1時間ほどで警報並の雨風がレストハウスを襲ってきました。その光景を見ながら(待望の)ワインとビールを飲み、9:30の出発までの時間を過ごしました。

 結論をもうしますと、やはり登山は天候しだい。雨風では楽しみが半減するということですね。しかし、この暴風雨でも続行して登りたいと思わせるのが富士山の魅力なんでしょう。
(添乗員の方は大変なご苦労だったと思いますが・・・。)
 来月は、北海道の友人達とまた挑戦します。次回は天気に恵まれますように。

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■11 私も登ってきました S.T.さん(河口湖口より 7/22 )

 感想は、やっぱりご来光は良かったです。景色はいいし、それにしっかりと整備されているので楽です。
 でも、下山道で落石で怪我した人を見掛けました。気をつけて、それでも事故に遭った時は、ツアーなどに入っているガイドさんを捕まえるのが得策なようです。
 それと土曜日から登ったのですが、河口湖口の山頂付近は大渋滞。普段ならば3時間のところを、隙間を見つけて速く登っても5時間ほどかかりました。
 どうしても山頂で御来光を見たいという方は、お昼ぐらいには登り始めて、8合目の山小屋に登り、夕方から仮眠を取って、真夜中前に登り始める。これぐらいの方が無理が無いと思います。
 それと、御来光を見るのに必需品を見つけました。携帯用カイロです。やっぱり山頂は寒いので、小さな物で良いです。一個持っていきましょう。わたしは持っている人をうらやましく見ておりました。
 それと、友人と登ったのですが、はぐれた時の為の待ち合わせを念のため決めておいた方が良いでしょう。渋滞の中を速く登ろうと思うとたいていはぐれます。(私は山頂で見付かって一安心でした)
 でも、思っていたよりは大変でなかったので、また行こうと思ってます。今度は別のルートをねらってみます。

 今回はインターネットからの情報だけ(特にあなたのPage)で行いましたが、大きな問題もなく無事に終りました。本当に有り難うございました。

■12 富士登山しました(富士宮口から 7/21)

  7月21日(金曜日)午後9:00富士宮口を出発しました。
ホームページには5.6時間で頂上に着けるとかいてあったので、余分に時間を取って登ったのですが,頂上についたのは22日の午前8時頃でした。想像以上にきつくて酸素も薄いし頭は痛いし..・しかも富士宮口って初心者向けって書いてあったけど本当ですか?友達は御殿場口の方が登りやすいといっていましたが…?七合目から八合目にかけて岩がすごくて、夜に登ったから暗くて岩はあまり見えなくてなんとか登れたんですが見えてたら…きつさも倍増しそう。
 でも頂上についた時は感動して涙が出ました。頂上に着くまですごくきつくて「もう絶対富士登山なんかしない!」とやけを起こしてばかりでしたが頂上に着いてあの感動を知ってしまった私は「もう一度登頂したい!」と自然に思っていました。日本人ならやっぱり一度は富士山には登るべきですよね。
 また挑戦します。今度は御殿場口から…

 (編者注:言い訳みたいですが、どこが楽かと言っても1回では比較ができないことですし、個人差も大きく一概には言えません。富士宮口と河口湖口ではコース状況が反対ですから・・・。でも高山病にかかったらどこでも苦しいです。御殿場口は一番時間がかかって大変ですね。まぁそれだけ高山病にはかかりにくいでしょうが)

■13 コンタクトレンズの人へのアドバイス

 こんにちは。先日、はじめて富士登山を経験し、今だ興奮さめやらない大学生です。
おかげさまで、あのつらさ、景色の素晴らしさ、それから、大好きな彼と大好きな仲間達と行けたこと、全て含めて、一生忘れられない思い出となりました。
 大変お役に立ったHPに是非一つ載せて頂きたいことがあってメールしました。
 私はハードコンタクトをつけているのですが、ハードの人にとって、あの埃まみれの強風は
大変なものでした。とにかく痛くて痛くて・・。それだけで、気持ちが落ち込んでしまいます。針を持った手を小刻みに上下運動させてそれを瞳に向けて攻撃されてる、そんな感じでした。
 ですから、ハードコンタクトの人は眼鏡でいくことをお勧めします。ぜひぜひそうして、快適な富士登山をお楽しみ下さい。

■14 そ、そんな〜、3人とも高山病だなんて… 
    たっくんママ(須走口より 7/23,24)

 心配していた、台風5号は予想外に速度を速め東へ逸れ、我が家の記念すべき富士登山初挑戦初日は、絶好の登山日和となり、これも日頃の行いの良さの賜物と、親子3人(父39才、母34才、息子10才)喜び勇んで朝7時過ぎに岐阜を発ちました。
 富士あざみラインは、見た目以上に急勾配で、我が家のノアちゃんは、ウンウン唸りながら、バスを追い越せない程低スピードで、なんとか須走口5合目(2,000m)駐車場へ午前11時50分に到着しました。ここではゆっくり準備をしながら体を標高に十分慣らすべきと、予備知識で知ってはいるものの、天候に恵まれ山頂まで見通せる富士山が、早く登っておいでと誘っているようで、ウズウズしてもー辛抱たまらーん!と、ローソンのお弁当をパクつきました。
 菊屋さんで、金剛杖を買い、午後0時55分いざ出発!(おっしゃー、いっくよー!!)思えば、一昨年の夏休みに河口湖へ家族旅行に来て、富士山のその圧倒的な存在感と美しさに魅せられて、いつかみんなで登ろうねと言ったっきり、いつの間にか忘れていたのに、今年になってふと気付くと夏休みのメイン企画になっちゃってました。初めは、軽い気持ちで山頂ご来光バスツアーの計画をしたけれど、いろいろとHPやら、情報誌やらで富士登山のことを知れば知るほど不安になり、計画をコロッと変更。初日は本7合目(3,250m)に泊まり、二日目はそこでご来光。再び朝寝をしてゆっくりとさせてもらってから出発し昼頃登頂し、お鉢巡りをして夕方までに降りて来れればいいやと思っていました。
 登頂の障害となるのは、まず低体力かな。そして、高山病、寒さ、雨、風。普段、ほとんどスポーツをしていない軟弱な体のままではイカンと、一カ月前から(遅すぎ?)親子3人で毎晩ウオーキングをし、休日には軽登山をして多少なりとも体力UPして臨みました。また、高山病が怖いので、初日は超スローペースで山小屋を目指すことにしました。夜間には登らないので、寒さ対策はあまり重要視しませんでした。
 日曜の午後ということもあってか、須走口登山道はほとんど人がいなくて、当初の予定通り、超スローペースで登ることができました。軽く汗ばむ程の陽気で、林を抜けるたびに体に当たる風がとても気持ち良く感じられました。でも、行けども行けども林、また林で、いったい今はどのあたりを登っているのかさっぱり分かりませんでした。
 皆さんが言われるように、6合目(2,700m)までがほんとうに長くかかり到着したのが午後3時45分でした。この時点で親2名はすでにかなりグロッキーで、頭ズキズキ(やばっ、これって、ひょっとして高山病?)。子供はいたって元気で、ブレーキをかけないとドンドン先へ行こうとします。相変わらずの超スローペースで、登っていくと、上はだんだんと風が強くなり、衣服の汗がとても冷たくなって寒くなってきたので、午後4時30分ウインドブレーカーを着ました。
 午後4時45分、突然襲ってきた吐き気にたまらず、登山道を外れ、ウッ(失礼!)。突然のことで、主人と子供は、あっけにとられ、な、何事?!!とボー然。(オイオイ、さすってくれないのかね、君たち・・。実は、富士あざみラインのくねくね道から、ちょっと頭痛かったんだよねー、ふぅ。)主人もかなりマイッているようで、口数も少なく、足取りも悪い。このころから影富士が見え始め、どんどん大きくなっていく様は感動もののはずなんだけれど、感動半分辛さ半分といったところ。子供も、さすがにちょっと疲れてきたみたい。そうこうして登っているうちに、人造物らしきもの(7合目かな?)が上方に見え始め、具体的な目標があると、辛いなりにも結構また頑張れるもので、人間ってフシギです。子供は、あれが今日の宿だと勘違いして、がぜん張り切って登っていきます。(7合目で可哀相だけど、黙っていようっと。)
 へろへろになって、7合目(3,000m)に着いたのが、午後5時45分。ここが、今日の宿ではない事を知って、子供は、へたり込みそうな大ショック。ここで、長めの休憩をするものの、疲労は取れず、風が強くて体が冷たくなってしまうので、重い腰を上げてまた超超スローペースで、登り始めました。本7合目は、7合目から見えているものの、とてつもなく遠く感じられ、明るいうちにたどり着けるのか本当に心配になってきました。私は、超超スローペースのおかげか、7合目からは割と高山病は軽症になりましたが、主人は頭痛と息苦しさからヨロヨロで、数メートル進んでは立ち止まり、数歩進んでは金剛杖にしがみついて深呼吸といった有り様で、やっとの思いで本7合目見晴館(3,250m)に着いたのは、午後6時55分、出発から通常4時間の道程に実に6時間を要しました。見晴館の中は、先客たちがすでに食事しながら一息ついているところで、荷を降ろして、靴を脱ぎ、腰を降ろすと本当に安堵しました。山小屋の奥さんの「食事食べられる?。出すの、もう少し後にしようか?。」と、私たちの疲れ具合を気遣ってくれる気持ちが本当に嬉しかったです。巨大な横長二段ベッドの端に、3人枕を並べて早めに寝て、明朝は完全復活…。のハズだったのが、大誤算!!。布団はふかふかで清潔だし、2人で1枚だし、疲労困憊でコロンと眠れていいハズなのに、眠れない(ヤバイ。寝なきゃ、寝なきゃ、寝なきゃ…、眠れないよ〜)。外の風がとても強くて、台風並にゴーゴーとうるさいし、話し声が気になるし、主人はガーガー寝ているし。そのうちに、子供が目を醒まし、胸が苦しい、息苦しいと言い始め、しょっちゅう寝返りを打つので、このままどうにかなってしまうのではないかと本当に心配で、ますます眠れませんでした。主人も、そのうち目を醒まし、頭が痛くて眠れないと言い出し、あっちへこっちへ寝返りを朝まで打っていたようです。
 午前4時過ぎに子供がトイレに起き、日の出が4時25分頃とのことなので、ベッドから出て時を待ち、強風の中で素晴らしいご来光を拝む事が出来ました。その後、ベッドに戻り、もう一眠りのハズだったのですが、動いたのがいけなかったのか、子供が「気持ち悪い」と言い出し、ビニール袋へウッ(失礼!)。そのまま、ダウンして、結局朝食にも起きてくることができませんでした。(夕べのカレーは、1.5人分食べたのに。あれが、いけなかったのかな?)主人は、朝方に飲んだ頭痛薬が効いたようで、昨日はあんなにへろへろになって、登頂はダメかもと弱気になっていたくせに、いつものようにがつがつと美味しそうに朝食を頂いておりました。私は、頭痛も吐き気も、いつの間にか消え、寝不足以外はほぼ平常通りのコンディションでした。
 他のほとんどの宿泊客は、とうに出発してがらんとした山小屋の中で、ゆっくりと休ませてもらいながら、3人で相談しました。(登るべきか、降りるべきか。風はかなり強いものの晴天で、頂上まで良く見通せる絶好の登山日和。親2名は、ほぼ高山病から回復。子供は、頭痛・吐き気。頂上はすぐそこにある。今は、元気な親2名も、いつまた高山病になるかも知れない不安。下山もかなりハードと聞くし。無事下山できるのか?。……でも、頂上はすぐそこにある。)いろいろと、さんざん迷ったあげく、行ける所まで行こうということになり、午前8時15分お世話になった見晴館さんに別れを告げ、ゆっくり、ゆっくりと登り始めました。でも、やはり子供の高山病は深刻であり、2・3m進んではしゃがみ込む繰り返しで、とても登頂は不可能と判断し、すぐに下山道へ入りました。子供は、くやし涙を流していました。(結構、男じゃん)
 不思議なもので、子供の状態は高度に反比例して回復し、下山道はがんがん行きます。逆に、親2名は膝がカクンカクンに笑ってしまい、高度に反比例してへろへろになっていきました。長く長く感じられた下山道を抜け、よれよれになって5合目に着いたのは、正午頃でした。車に戻って、予め用意してきた水で顔・手足を洗い、振り返ると昨日と同じ富士山がそこにありました。圧倒的な存在感と美しさ、そのままで…。

 来年、また挑戦します。

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■15 僕たちの登山日記 (7/23  須走口より)

 (たっくんママとほぼ同時に登ってました!そういえば,たっくんママらしき人達に出会ったような...できることならメール交換してみたいものです)

富士山須走口新五合目〜山頂(3776m)
標高差約1800m 歩数,計測不能(富士山は足場が柔らかいためと思われる)
2000年7月23日(日)晴れ,7月24日(月)晴れ,強風
メンバー:O.I(28歳男,筆者),M.M(M.Kの兄28歳男),K.T(28歳男),N.T(28歳男),T.F(26歳男),M.K(26歳女),T.T(25歳女)

7月23日(日)
6:30起床
去年の河口湖口登山が終わった時,「来年もまた来るぞ!」と決意し,今年の正月に,須走口から登ることを決め,この日を目指して体を造ってきた.(ちょっと大げさだが...)いよいよ本番である.昨日の夜は興奮してあまりよく眠れなかった.しかしながら,毎度のことなので,あまり気にすることはない.横にさえなっていれば,体はちゃんと動くものだ.7月に入ってから毎週末,高尾や奥多摩の山々でトレーニングを積んできた.体重も5月から4キロ落とした.心身ともに万全である. 当日直前になって僕をヒヤヒヤさせた台風5号もはるか東の方にそれ,関東地方にはなんの影響もなく,空は真っ青に晴れ渡っていた.最高の富士登山日和である.昨日準備しておいた装備をチェックし,空いているペットボトルに昨日沸かしておいたウーロン茶を入れる.

8:40日野駅
M.Kちゃんとその友達,T.Tさんを日野駅に迎えに行く,T.Tさんは昨日はるばる大坂から,僕達の富士登山に参加すべく上京し,M.Kちゃん宅に泊まっていた.何度かメールしていたが,会うのは初めてだった.小柄ですっきりとした美人だったが,目にとても力があるのが印象的だった.なるほどM.Kちゃんが絶賛するわけだと思った.二人は朝食をとっていないということで,日野駅近くのマクドナルドで朝食を購入.その後,集合場所の僕のアパートに戻る.

9:00O.I宅
遅刻しない様に再三再四言っておいたので,さすがに今日は,皆余裕を持って来るだろうと思っていたが,戻ってみると,K.T君が僕のアパートの庭先で座って待っているだけだった.集合時間の9:00直前にN.T君とT.F君が到着.M.M(M.Kの兄)が来ない...昨日あれほど言っておいたのに...また道に迷っているのだろうか?9:15分M.M兄登場.「きっと,ごめんごめん!って言って現れるよ.」って皆で話していたら,「ごめんごめん,道に迷ってしもた!」なんと分かりやすい奴だろう.あまりにも予想通りなので,みんな吹き出していた.

9:20出発
さっそく出発!僕の車にK.T君,M.Kちゃん,T.Tさん.N.T君の車にT.F君とM.M兄を乗せて,八王子インターから,いざ中央フリーウェイへ!途中談合坂SAで休憩をとり,河口湖インターで降りて近くのローソンで食糧と飲み物を購入し,R139を経て富士あざみラインへ!

11:30須走口新五合目到着
天気は快晴,山頂もはっきりと見える.山腹にやや雲が上がっているものの,申し分ない登山日和である.到着後,M.Kちゃんに日焼け止めクリームを両腕に塗ってもらうちょっと甘えん坊のO.I君.それにしても,去年の河口湖口よりは明らかに低い! 河口湖口は標高2300m,今回の須走口は標高2000m.300mの差だけれども,頂上はぐんと高く見える.この1年あまり,山に登り続けてきたが,今までに見たことのない1800mの標高差に圧倒されていた.「やっぱり高いなあ.登り始めにこんなに高い頂上は今まで見たことない!」と言ってると,今回富士登山が初めてのT.Tさんが,「初めてなので私にはよくわからないなあ」とにこやかに話してる.まあ,普段あまり山に登らない人には分からないのは当然.しかも富士山は頂上までさえぎるものが何もないので,普通の人にはすぐ頂上に手が届きそうに見える山であることは確かだ.(実際僕の母も,五合目まで連れて行ったとき,「簡単に登れそう」と言っていた)誰しも登り始めてみないとその大きさにはなかなか気が付かないものである.「明日になったら分かるよ!」なんて話しながら,コンビニで買ってきたお弁当で昼食にする.昼食後,荷物をチェックしたり,準備体操したりしながら30分ほどまったりと過ごし,高地の薄い空気に体を慣らす.

13:00須走口新五合目出発
いよいよ登山開始!記念撮影し,登山届を登山口のポストに投函して出発!みんなのペースが上がらないように,先頭でゆっくりゆっくり歩く.数分歩くと古御岳神社前に出た.とりあえず,登山の安全と成功を祈願して,そこを右に曲がり,先に進む.最初はずっと樹林帯の中を歩く道であり,富士登山というよりも,奥多摩の低山歩きといった具合である.五合目ではまだあまり気温も下がっておらず,汗をかきながらゆっくりゆっくり歩く.ここはあせらずスローペース,カメのようにゆっくりゆっくりである.富士登山には富士登山独特の歩き方がある.去年最初にとばしてとても辛い思いをしたことを思い出しながら歩いていた.

13:25 最初の休憩 気温24℃
今日は最低30分に1回の休憩をとることにしていたので,ここで1回目の休憩にする.山登りは最初がけっこうしんどく,みんな額に汗を浮かべて息を切らせていた.5分ほど休んで汗が引いたころで出発.樹林帯の中なので,直射日光にさらされることはなく,比較的歩きやすい.

13:55 2度目の休憩 
体も大分慣れてきて,楽に歩けるようになった.下の駐車場を見ると,300m程登ったであろうと思われる.山中湖がきれいに見える.風もとても涼しい.あまりにも気持ちよく歩けるので,ついついペースが上がってしまう.「O.I君,ちょっと速いよ!と後ろからの声.気をつけなくては...10分ほど休んで出発!

14:25 3度目の休憩
次第に高度も上がってきて,樹林帯が開け,登山道に直接日が当たるようになってきた.ここで1本目のペットボトル(500ml)がカラになる.10分休憩の後,出発.

15:05 4度目の休憩
樹林帯を完全に抜けた.いよいよ富士登山の始まりといった感である.去年の河口湖口のスタートラインに立ったイメージだ.風も大分涼しくなり,高山の気分を味わえる.やっぱり夏は高山がいい.汗だくになりながら登った先週の奥多摩はいったい何だったんだろうと思った.みんな顔色もよく,去年よりもはるかに順調であ
る.

15:30 六合目瀬戸館(2700m)到着
登り始めてから2時間半,六合目の山小屋にたどりついた.景色は素晴らしく,眼下には山中湖,富士吉田市街,そして御殿場市街が臨める.気圧が低いため,さっきまでパンパンに膨らんでいたM.Kちゃんのポテトチップスは,既にザックの中で破裂していた.景色を楽しみながらちょっと長め(15分)の休憩をとった.山小屋のおばさんに「影富士って何時頃から見られるんですか?」って尋ねると,「もう日が傾いてきたから,そろそろ現れてくるよ.」とのこと.15:45に再び出発.ここまで順調にきている.

16:10 
大分疲れもたまってきたので,また長めに休憩(15分)をとる.気温17℃.とても涼しい.16:25分出発.

16:40 七合目下休憩
頭上には手の届くところ(標高差50m程)に七合目の山小屋,太陽館が見える.ここで休憩.無理はしないでゆっくり行こう.気温16℃.東斜面を登っているので,登山道はすっかり富士山の日陰になっている.風もしだいに強くなり,肌寒くなってきたのでここで長袖の山シャツを着る.暖かい!下を見ると,富士山のでっかい影が御殿場市の方に向かってドーンとそびえて,今にも雲海に届こうとしている.これがあの有名な影富士かあ.恐らく日本一でっかい影なんだろうな.巨大な三角錐の影に超感動.須走口登山道は人も少なく,緑も多く,そしてこんな素晴らしい景色に出会える.ちょっと長くてしんどいが,今までの富士登山で一番素晴らしい世界に出会っている.みんなそれぞれの思いで巨大な影富士を眺めていた.16:50出発

17:00 七合目太陽館着
やっと七合目.予定よりやや遅いペースで登っているが,誰にも追いぬかれることはないので,そう遅いわけでもないのだろう.まあ急いで登ってバテたり高山病になったりしてはもともこもないし,天気も良く,崩れる気配はないので,これくらいの遅れは良しとしよう.今回富士登山初の4人(T.F,N.T,M.K,T.T)は,そろそろ富士山の大きさを理解しはじめているころだろうか.出発した五合目の駐車場ははるか下の方に見えるが,山頂はいっこうに近づかない.「あとどれくらい登ればいいんだろう?」って思うのがこの辺りである.ただ,4人は初めてにしては良く頑張っている.T.F君,N.T君は先週まで奥多摩で一緒にトレーニングしてきたので,体力的には余裕がある.去年の僕よりもよっぽど涼しい顔をしている.M.Kちゃんには,小さい頃からの北アルプスでの登山経験があるし,T.Tさんは,ちゃんと準備してきている(歩いている)様子が伺える.山では平地と違い,足首を大きく曲げるため,慣れない動きにちょっと足が痛そうだが,顔には余裕があるし,何よりしっかりとしたいい目をしている.いずれにしても,去年の僕達よりはるかにまじめに取り組んできてるので,十分いけそうな雰囲気だ.いいメンバーに出会えたと思った.17:15出発.

18:30本七合目見晴館(標高3250m)
七合目から上は富士山らしい火山レキの歩きにくい道だ.ジグザクを繰り返し,雲海にかかった影富士を背に,ゆっくりゆっくり登って行く.出発してから5時間以上経過しており,みんな疲れも溜まって足が重くなっているが,目の上には1日目の終点,本七合であろう山小屋が見えており,「あそこまで!」という気持ちで頑張って登っていた.夕暮れの薄暗い道を1歩1歩ゆっくりと進む.山小屋まであと標高差50mくらいのところでまた休憩をとり,休んでいる時,T.Tさんが「最後は走ってみたいですね!」と元気な一言.スローペースのおかげで体力が有り余っていた僕は,その言葉にちょっと刺激され,「よし,やってやろう!」と思い,出発後,全力で駆け上がった.鳥居をくぐり,本七合到着!小屋の前には「見晴館」の看板あり,本日の山行終了!下から登ってくるメンバーに,両腕で大きく○印を作って,ここが終点であることを知らせたが,その後激しい動機と息切れに襲われ,鳥居の影で両膝に手をついて,「ハアハア」と激しく呼吸していた.「やばい,やってしまった!」一瞬そう思ったがもう遅い.ここは3000mをはるかに超える高地である.日本では富士山以外にここより高いところはない.空気が非常に薄く,高山病にかかりやすい場所である.しばらくして頭が少し痛くなり,上がった脈泊と呼吸がなかなかおさまらない.体力も一気に使いきったような感である.高山病とはあまり縁のない僕であるが,やっぱり無茶は禁物だ.軽くかかってしまったようである.このあと何時間も脈拍が下がらず,呼吸も激しく,ちょっと苦しい思いをしてしまった.少し遅れて全員無事到着!受付(1泊2食付7000円+消費税)を済ませ,中に案内される.最近できた新しい山小屋だそうで,きれいでとても暖かい.山小屋の人も親切で,とても好印象である.お茶はセルフで好きなだけ飲めた.食堂(座敷で)ゆっくり休みながら,夕食のお願いをした.夕食は定番のカレーライスと夏にはありがたいモロキュウがついていた.カレーはいかにもレトルトといった感じだが,物資のなかなか手に入らない山ではこんなもんだろう.量はまずまず,でもここまで激しく運動してきた僕達にはちょっと少ない.やっぱり+αのお菓子や食糧を持ってきて正解である.なにより,お茶が好きなだけ飲めるのが有り難かった.みんなぺロっとたいらげ,お菓子に手を伸ばしていたが,K.T君だけ食が進まない様子.聞くと「ちょっと気分が悪い」あらら,やっちゃった.軽い高山病の兆候である.原因は明らか,運動不足による疲労である.ここでT.Fくんがスペシャルアイテムをザックから出してきた.日本のスペシャルフード「梅干」だ!疲労回復に梅干の中に含まれるクエン酸は効果絶大!T.F君,50リットルのザックにパンパンにいろんなものを詰めてきており,とても重そうだったが,この後この物資が僕達のパーティーを何度も助けてくれることになる.みんなが必要な時に必要なものがポンポンと出てくる彼のザックはまるでドラえもんの四次元ポケットのようだった.経験もそれほどないのに体力的なものも含め,彼の登山センスには脱帽である.K.T君だけでなく,みんなこの梅干を何個か口に入れ,明日の山行に備えた.K.T君の残したカレーのご飯を見て,小屋番の方がそれをお握りにしてくれていた.こういう事はよくあるのだろう.さすがに対応が慣れている.有り難いと思った.食事の後,みんな空いたペットボトルに水を入れてもらうことにした.ここ見晴館では,宿泊客に500ml 200円で飲料水を分けてくれるとのこと.僕は1リットル貰うことにした.

20:00になり,日も暮れてきたので,外の様子を見に小屋から出てみた.そして大感動!富士吉田,御殿場の街が雲海の下にキラキラと輝いている.そして遠くには関東の夜景もぼんやりと浮かんでいる.そして上を見上げると,頂上までの各山小屋が,それぞれに光を放ち,その景色に心を奪われる.日が完全に沈み,空が真っ暗になると,そこには満天の星空が現れた.北には北斗七星,北極星,カシオペア.南にはさそり座.そして天空にはうっすらと天の川がみえ,何度となく流れ星が目に飛び込んできた.岡山での学生時代,よく美星町に星を眺めに行ったものだが,こんな星空を見るのはそれ以来,5年ぶりくらいだろう.大自然の美しさを存分に堪能することができた.風が次第に強くなっており,フリースを着ているにもかかわらず,とても寒かったが,しばしその眺めに時間を忘れていた.山小屋の中に戻ると,食堂の中で松っちゃんとT.F君が山小屋の主人と話し込んでいたので,僕も輪に入り,タバコをふかしながら話し込む.山小屋の人の話だと,おとといあの有名な冒険家,田部井さんがこの山小屋に泊まっていたそうだ.そのほかにも,同じ日に女優の市毛良江さんが河口湖口登山道から登っていたそうである.話題はいろいろ変わっていき,小屋の自家発電に使っているディーゼルエンジンから,環境問題の話し,エネルギー問題の話し,経済の話し,そして富士山の話しと,とても楽しい時間を過ごすことができた.海の日から続く4連休の最終日,しかも須走口登山道ということもあり,宿泊客がとても少なく,こういうゆとりを持てて大満足である.山はやっぱりこうじゃないとね.

21:00になったので,そろそろ明日に備えて寝ることにする.布団1つに二人で寝る.僕はM.M兄弟の間にはさまれて寝ることになった.布団はとても暖かく,心地よかった.山小屋としてはかなり快適なところだと思ったが,小屋手前で走った影響が残っているのか,動機が激しく,呼吸も荒くてなかなか寝つけない.とりあえず体を休めようと目を閉じてじっとしていたが,結局起床予定時刻の1:30までほとんど眠れなかった.外は次第に風が強くなってきた様で,「ゴーッ,ゴーッ」とすごい音がしていたが,寝床はそれに反してとても快適だった.改めて山小屋のありがたみが良く分かった.1:30にT.Tさんがセットしておいた携帯電話のアラームが鳴ったので,起き出して外の様子を見に行くことにした.外に出てびっくり!とても夜中に歩けるような風じゃない.砂が顔に目に容赦なく飛んできて,風に足もすくわれ,まともに歩けない.宿泊者の1人が,そそくさと準備して出て行ったので
,小屋番の人に「この風で登れますかねえ?」と聞いてみたところ,「あの人はけっこう無茶をする人なんですよね.」とのこと.この言葉を聞いて,予定変更.日が昇る朝を待つことにした.小屋の中に入り,お腹が空いたのでM.Kちゃんと一緒にザックの中からパンを引っ張りだし,口の中に入れた.頭もすこし痛かったので,持ってきていた頭痛薬を飲んでまた寝床に戻った.

7月24日(月)4:00起床
あの後2時間ほどはぐっすり眠ることができた.辺りが明るくなってきたころ目が覚めた.頭痛もすっかりとれており,体調万全.昨日しんどそうだったK.T君もすっかり回復した様子.良かった.再び外の様子を見に行った.風は相変わらず強かったが,雲海の彼方が赤く染まり始め,御来光の瞬間が近づいていた.みんなを起こし,防寒着を着込んでカメラを持って外に出る.眼下には昨日と同じように富士吉田市,御殿場市の光がキラキラと輝いており,空の光を受けて山中湖の湖面が白く大きく浮かび上がっており,なんとも幻想的な空間だった.風は強いものの,気温自体はそれほど低くなく,あまり寒さは感じなかった.東の空が次第に明るくなってきて,いよいよその瞬間が近づいてきた.

4:40御来光
「でたー!」と誰かが叫び,東の空を見つめると,真っ赤な太陽の頭が雲の上にちょこんと顔をのぞかせていた.徐々に徐々にその丸い姿を現し,次第に光が強くなっていく.色も深紅からオレンジに,そして全容を現した時,太陽らしい黄色い強い光を放ち,辺りを明るく染めていった.僕達は写真を撮りまくり,普段の生活では絶対に見ることのできないこの不思議な光景に興奮していた.

5:15 本七合目見晴館出発
小屋に戻り,昨日準備してもらっていた朝食用のお握り弁当を食堂で食べ,準備をして出発.日が昇ったので辺りが良く見え,とりあえず登山可能である.風が強く,砂塵が舞い,時折突風に足をとられるが,1歩1歩ゆっくり登って行く.七合目から上は,細かい砂礫の道が続き,1歩歩くと半歩下がるようなとても登りにくい道で,なかなか前に進めない.おまけに空気も薄いので,ちょっと動くと息が切れる.ここから先は15分歩いて5〜10分休憩というペースになるが,少しづつでも確実に登って行く.

6:00 須走口八合目江戸屋
見晴館を出て最初の山小屋,江戸屋にたどり着く.日が昇り,暑くなってきたので,カッパの下に着ていたフリースを脱ぐ.しばし休憩,水分補給して出発.

7:00 本八合目胸突江戸屋
超人気コース吉田口(河口湖口)登山道と合流する本八合到着である.にわかに賑やかになってきた.今までの静寂が嘘のように,御来光を拝んだ登山者がわんさか降りてくる.さすがは人気の吉田口(河口湖口)ルートである.山小屋の前にも座るところはなく,小屋の脇のスペースで座り込んで休憩をとった.上を見上げると,九合目,そして頂上の鳥居が見える.去年に比べれば,かなり楽な気持ちで見上げている.「頂上まであと1時間,遅くても1時間半だね.」とみんなに話す.でも富士登山は八合目からが正念場.かなり登ってきているが,ここからが本当の富士登山である.足場は悪く,風が強く,そして空気が薄い.疲労も溜まってきており,前に出す足が重い.初めての4人はこれからそれを経験することになる.

8:00 九合目到着
本八合からも,砂礫の深い歩きにくい道が続く.上から降りてくるすさまじい数の下山者が,砂塵を巻き上げ,それが強風に乗って容赦なく僕達に降りかかってくる.目に,耳に,鼻に,もうたまったもんじゃない.タオルを口に巻き,カッパのフードを深くかぶり,サングラスをかけて,まるで月光仮面のような格好で下を向いて前に進む.下を向いているために,「登山道」の道標を何度か見逃し,そのたびに後ろのメンバーから「O.I君,こっちだよ!」と声をかけられた.ほんと,この強風の中,夜歩かなくて良かった.本八合から上では,部分的に登山道と下山道が分かれるところがある.登山道に入ると,足場も幾分しっかりして歩きやすくなるし,何より砂塵を巻き上げる下山者と別れられるのがよかった.本八合から2回休憩をとり,いよいよ九合目の鳥居に到着!ここには山小屋はなく,小さな祭壇がある.みんなここに,金剛杖につけてきた鈴を置いて行く様である.祭壇は鈴で埋め尽くされていた.鳥居の近くに石垣が築いてあり,その下で横一列になって風をしのいで休憩.みんなもう無言だ.上を見上げると,後は頂上の鳥居だけである.僕とM.M兄君,K.Tは,去年の自分達がこの時点でかなり悲惨な状況だったことを覚えているので,体力の残っている今回はもう大丈夫という自信があったが,他の4人は初めて経験する富士山九合目,さぞ苦しかったことだろう.「あと一ふんばり,休憩はあと一回とるかどうかだな.もし休憩するとしても,鳥居のすぐ下までは行こうね.」とみんなに声をかけて,出発することにした.

8:15頂上直下で最後の休憩
頂上直下,鳥居まであと標高差50mくらい,最後の岩稜帯を目前にして休憩をとる.「これが最後の休憩.ゆっくりでいいから,次は鳥居まで歩こう!」と言って,気を引き締めて出発する.

8:30登頂!
急な岩場で,疲れた足にはこたえたが,1歩1歩鳥居が大きく見えてきて,気持ちが踊ってくる.最後の折り返しで「去年はここで動けなくなって5分休んだんだよなあ」と笑いながら軽く曲がり,岩稜の道をまっすぐ進むと両脇に狛犬が座っており,その奥に頂上の鳥居!みんなで鳥居をくぐり登頂成功!!お疲れ様.もう登らなくていいよ!長い長い須走口登山道終了である.鳥居の前で記念撮影し,久須志神社で金剛杖に頂上の刻印を打ってもらう.その後,頂上の山小屋,東京屋で休憩する.御来光の時間も過ぎているせいか,とても空いていてのんびりできた.T.F君がコーヒーを,他の人はおしるこを注文した.暖かくて甘いおしるこは,疲れた体にはたまらなく美味しかった.気温12℃

9:15お鉢巡り挑戦
十分に休憩をとり,念願のお鉢巡りに向かうことにする.静岡側の浅間大社奥宮近くにある山頂郵便局から何人かに手紙や葉書を出そうと考えていたので,せめてそこまででも行きたかった.今日は頂上の風がめちゃくちゃ強いため,危なかったら引き返そうとみんなで話して出発.山小屋の陰を抜け,火口が見えたと思ったら,ビューッ!とすさまじい暴風!風を背にして1歩も動けない.その場にしゃがみ込み,じっと耐える.立つと歩けないので,四つんばいになって,這いながら火口近くの岩陰に進んだ.「こりゃだめだ!」と思い,みんなに両手で×印を作って中止のサインを送る.T.F君はサングラスも眼鏡も飛ばされてしまった.今までに経験したことのない強風だった.恐るべし富士山頂!火口の対岸にはレーダードームが,左手には虎岩が見える.すぐ手が届きそうなところにあるのに,行けないのがとても悔しかった.お鉢巡り,3度目にしてまた達成できず.残念無念である.かくして,山頂メールも諦めざるをえなくなった.お鉢巡りは,いろんな条件がすべて整わないと成功しないことを痛感した.また来年に夢持ち越しである.東京屋に戻り,息を整えて下山の準備をすることにした.

10:10下山開始
東京屋に戻りタバコを一服しながら頭の中を整理する.風は強いものの,雨に降られることもなく,全員高山病にかかったり,バテたりすることなく,あの長い須走口ルートを登ってこれたのだから,一応成功なのだろう.ただ一つ,学生時代からの夢であったお鉢は叶わなかったが,このためにまた来てやろうと思った.もう1度体を作りなおして,今度こそやってやる!
ザックを整えて背中に担ぎ,名残惜しく下山道に向かう.下山道は小さな砂礫の道であり,足への負担は少なく,ザックザックとある程度の勢いで降りて行ける.いくらか降りたところで,頂上で風が強すぎてトライできなかった凧上げを敢行する.道に座り込んで,ザックの横にさしておいたゲイラカイトを引っ張りだし,風下に向かって飛ばした!いくらか飛んだところで,「プチッ!」と音がして,糸が切れてしまった.楽しむ間も写真をとる間もなかった.あっけなく終了である.ここでも凧を上げるには風が強すぎた.次回は糸を丈夫な釣糸にしよう.楽しみがなくなってしまったし,頂上には笠雲が出来はじめていたので,天候が崩れる前に下山すべく,急いで下りる.気持ち良く下りていると,下から物資搬送用のブルドーザーが上がってくるではないか!ここは下山道とブル道が一緒になっているところらしい.壁に貼りついて,道幅いっぱいに登ってくるブルドーザーを避けてると,運転手さんが「プッ」とクラクションを鳴らし,右手を上げて「ありがとう」のサインを出していた.ひかれそうで怖かった.

10:30 本八合目
下りは速いもんだ.20分あまりでもう本八合目.上を見上げると山頂が既に遠くに見える.ここからの登りは1時間30分もかかるというのに...でも去年はみんなバテていたせいか,ここまでの下山も長く感じたものだけど,今回は去年よりも富士山が一回り小さく見えるようになっている.心にも体にも余裕ができたのかな.しかしながら,改めて富士山は登りと下りでえらい時間に差が出る山だなあと思った.ここで休憩し,暑くなったのでカッパを脱いだ.

11:00 八合目
順調に下りてきてはや八合目.ここで長袖も脱いでTシャツ一枚になる.ここから吉田口(河口湖口)下山道と分かれ,須走口の下山道を進む.

11:30本七合見晴館
今日の朝出発した見晴館に到着.山頂を出発して1時間半である.ここから頂上まで,必死で歩いて3時間半かかった(強風の影響もあるが)ことを考えると下山は本当に楽で速い.

12:00砂走り下山道
本七合目から少し下り,七合目の太陽館を過ぎるとすぐに須走口ルートは登山道と下山道が分かれる.下山道を進み,少し行くと,直進はブル専用道,左が須走口名物,砂走り下山道である.みんなワイワイ騒ぎながら深い砂礫を飛ぶように真っ直ぐ下りて行く.砂塵を巻き上げて駆け下りて行く気分は爽快だ.ものすごいスピードで下りて行くことができた.まるでスキーをしているような感覚だった.こんな下山が出来るのも富士山ならではだ.700m程の標高差をわずか1時間で下ってしまった.

13:00砂払い五合目
楽しい砂走りも終わり,砂払い五合目に到着.楽しみすぎてフラフラになった足を休める.眼下には相変わらず山中湖がきれいに見えている.ここはもう夏.さっきまでの涼しさは嘘のように,汗が額ににじみ出てきた.掲示されている地図によると,ここから駐車場のある新五合目までは30分とのこと.気を入れなおして,最後の樹林帯を進むことにする.

13:30須走口新五合目着
お昼も過ぎており,お腹も空いてきた.砂走りではしゃいだおかげで,いつもなら何でもない樹林帯の下りなのだが,足が重く,つらい.山の中で,お茶や水ばかり飲んでいるので,いつも下りてくると炭酸飲料が飲みたくなる.新五合目でコーラを飲み干している自分を想像しながら「早く着いてくれー」と心の中で叫んでいた.掲示されていた通り,30分程で,古御岳神社に到着し,少し歩いて新五合目到着!24時間あまりの富士登山終了!皆さんお疲れ様でした.今回はかなり密度の濃いワンダーランドだった.疲れた〜〜!!

新五合目の山小屋で昼食をとり,しばらくのんびりと買い物をした.ふとポストがあることに気付き,山頂で送れなかった手紙と葉書をここから送ることにした.天気が崩れそうだったので,急いで車に荷物を積め込む.出発前に,「初めてなので私にはよくわからないなあ」と言っていたT.Tさんが,笑顔で「富士山の大きさが分かりましたよ!」と言っていた.1日前とは違う彼女を,同じ場所から同じ富士山をバックに写真を撮ってあげた.きっと昨日の写真とは違う笑顔で写っていることだろう.

14:50新五合目出発.
2000年の富士山,たくさんの感動を有がとう.そして,残してきた忘れ物を取りに,来年またやってくるからね.この後は山中湖畔の日野自動車保養所,山中荘で温泉&お食事(+ビール!!)で盛り上がり,夜まで騒いでおやすみなさい.翌25日(火)は,河口湖美術館で楽しみ,「小作」河口湖店で山梨名物「ほうとう」に舌鼓を打ち,その後,ホームタウン八王子に向かった.

感想
強風を除けば,概ね天候にも恵まれ,楽しい登山だった.富士山の醍醐味を十分に味わことができた.去年より標高差の大きい須走口ルートだったが,トレーニングも含め,みんなの事前準備が整っていたおかげではるかに楽に登ることが出来た.また,富士宮口,河口湖口に続いて3ルート目の須走口ではあったが,体力さえあれば,3つの中ではこの須走口が一番いいと感じた.登山者が少なく,緑が多く,頂上でなくても影富士や御来光が十分楽しめる.都会の喧騒から離れて,のんびりと登山を楽しみたいなら,絶対にこのルートがいい!来年はいよいよ4度目4ルート目の富士登山,御殿場口ルートにチャレンジ.標高差はさらに大きくなり,2400m!絶対にトレーニング無しでは登れないと思われる.今年の経験を生かして,さらに自分に磨きをかけて臨みたい.そして,今度こそ,お鉢巡りを達成したい.

反省点
体力に余裕があっても,高地で激しく動いてはいけない.またたく間に体力を失い,高山病にかかってしまう
・集合時間厳守!最初の遅れは最後まで引きずってしまう.

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■16 富士登山の思い出 (河口湖口より 7/28)

20代の男女2名です。
運動不足の上に、初挑戦、徹夜で登るという無謀なプランでしたが無事に成功することができたのも、このホームページの教えを守ったからだと思います。
成功のポイント、
 1.あせらずゆっくりマイペース
 2.荷物は少しでも軽く
 3.ジグザグ走法
 4.寒さ暑さに適応できる服装
 5.オロナミンC

 28日の夜7時頃に五合目に到着するも、曇り空で星もなく小雨が降っている最悪の天気で、決行するか迷いながらも車の中で仮眠
 10時頃に目を覚ますと、星が出ていたので出発を決意。オロナミンCで乾杯して、11時に出発。寝不足のせいで体が重く、軽い登り坂でも足が重くどんどんぬかされていく。この時は高山病への不安があり、絶対頂上は無理だろうと思っていた。腹式呼吸をおもいっきり意識して歩く。歩きはじめると暑い。だんだん道が狭くて急になってくるが、山頂ご来光組はもっと上にいるのか大混雑というわけではない。ふと気づくと、はるか下に街の明かりがはっきりと美しく、見上げると満点の星空に流れ星が!山頂は見えないが、山小屋と人々の明かりが勇気づけてくれる.
 途中からペースがつかめてきたのか、登り始めよりも楽な気分。都度ある山小屋のベンチで、休みすぎない程度に息をととのえる。急な登り道と、岩場が交互にあるが、飽きずにすむのでかえって良い。
 8合目をすぎてからは、山小屋が少ないので、息があがってきたらカーブのところで座って小休憩を何度もくりかえしてゆっくりと登る。だんだん人が増えてきて、渋滞ぎみだが自分のペースが遅いので特に苦にならない。ただ風がでてきて寒い。カイロが役立つ。途中で2本目のオロナミンCを飲んだせいか、体調も良く眠気もさほどない。空気が薄いことも感じず、むしろお腹がすいてくる程絶好調。富士山に登っている自分にかなりテンションが上がっているらしい。8合目すぎの富士山ホテルのベンチでご来光を待つもあいにく雲が厚く、糸のような隙間からオレンジ色の光がもれてくるが太陽の輪郭は確認できず。残念!!気をとりなおして再出発。が、とうとう眠気がおそってきてつらい。それでもマイペースで一歩一歩登っていくが、見えている鳥居がなかなか近づかない。さすがに足が重く、疲れがたまっていて気力のみ。
 7時に山頂に到着。8時間もかかったけど本当にうれしかった!!疲れていても体調は本当に良くて持ってきた酸素は全く必要なし。トイレが100円なのは当然だろうけど、あのくさい中での見張りのバイトはつらかろう。山小屋で400円のコーヒーで乾杯して休憩後、ウキウキとお鉢巡りに出発。雲があるものの空は青くて、風もあまりなくいい気分。日本最高峰の剣が峰も達成、そこにはアコギで歌を歌う人、凧をあげる人、山には色んな人がいるなぁ。そして郵便局では、ハガキを出せるとは思ってなかった自分の頑張りを実感。11時半に下山開始、が4時間半も山頂を満喫しすぎて体力は残ってなかった・・・
 砂の下り坂で、金剛棒のない私はとにかく滑ってしまい、あまりのつらさに、一刻も早く降りたい一心でペースも乱れて横っ腹が痛くなる始末。あせりは厳禁。私的には下りの方がつらかった。膝に負担がかからないよう注意したので、膝は守れたけど筋肉痛がすごかった。ヨロヨロしながらなんとか、3時に五合目に到着。

 こうして16時間の長い富士登山が終わりました。写真を見ては、思い出にひたっている毎日です。来年は別のコースも考えているのですが、御殿場口はつらいし、須走り口はスタートが低いし、富士宮口は山頂しかご来光が見えないし・・・おススメはどこですか?まあ、1年間じっくりと悩めますが。本当に役立つ情報をありがとうございました。

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■17 2度目の登山は? (むらの樹  大阪 7/19  往路:河口湖口 復路:富士宮口

昨年に引き続き登ってきました。(昨年の登山記は1999年厳選レポート富士宮口からNO.1をご覧ください)

さて、今夏も東京出張の延長で7/19〜20で登ってきました。昨年は単独でしたが今年は出張も一緒だった会社の同僚と2人です。朝7時の新幹線で新大阪を出発。昼まで一緒に商用をこなし同僚とは別れ、夕方まで別の仕事をこなした。
19時に新宿バスターミナルで待ち合わせ。キップを買う前にコンビニで食料を買い、地下で着替えて「さぁキップを買おう」と並んだら、目の前の男4人組でキャンセル待ち。私たちを入れて6人ものキャンセルが出るのかとても不安で待つ。出発直前にやっと買えて「ほっ!」。(注1)キップは予約するか早めに行って買っておくべし。

定時の19:30にバスは出発、途中で小雨がパラパラ。昨年は快晴だったのでまたもや不安が。早めの21:35に5合目着。身支度をして22時に出発した。今年は月明かりもなく眼下の風景も霞んで、しかも雨の予感。でも、休日前のわりに人出も少ないようでちょっと安心。

6合目に22:40,7合目に0:00到着。(注2)ここでいう○合目は標識のこと。山室は○合目小屋がいくつも続きます。昨年は初登山で夜間登山、しかも単独だったので気が張っていたのだが、今年は気の弛みかちょっと様子が違う。彼が少し高山病のせいか(出張のせいか)軽い頭痛と強烈な眠気に襲われはじめた。少し登って彼が回復すると今度はこっちが激しい睡魔に。ゆりかごのように交互に睡魔に襲われながら2:15に本8合に到着。ゆっくり休んで9合目には3:20。昨年は一気に頂上を目指したので「3時前には登頂していたなぁ」と思いながら・・・。今年は反省(学習)して、4時着のスケジュールを組んでゆっくり登っていたのだが、9合目からは有名な大渋滞で、頂上に着いたのが4:30。かろうじてご来光には間に合った。昨年は死ぬかと思うほどの寒さに遭い、今年は万全の準備をして登ったが、この時間に着いたので思ったより寒さを感じなかった。

久須志神社から富士宮下山口にかけて写真を撮りながら1時間余りを過ごす。彼は頭痛と眠気で早く大阪に帰り着きたいとのことで6時前に別れる。そして、もっとも下山時間が短い(と紹介されている)富士宮口を1人下っていった。私はしばらく山頂で休憩し富士宮下山口の小屋で昨年と同様キーホルダーに日付の刻印をしてもらおうと店内へ。「ここでは刻印はしてない」の一言に愕然。もういいか、と思ったが唯一の登山記念として久須志神社側の小屋まで戻ることを決意。やっとたどりついて買い求めたついでに、昨年はできなかったお鉢巡りを断行。思いのほか体調はよく、ゆっくり見て回れた。(帰宅して気づいたのだが、昨年の刻印は11年。今年の刻印は00年。同じ店で買ったのに、平成と西暦が・・・2011年に登ったらもう1回11年を買うことになるのかな)

彼は富士宮口9:10発のバスに合わせて下山したが、次のバスは12:00だったので、8:00に下山を始め、のんびり?下山をスタートした。と思いきや、途中視界が20メートルくらいの霧(雲)に見舞われ、雨に遭うのを嫌い走るように降りた・・・つもりが砂礫は滑って歩きづらい(登りは楽だそうです)。
途中の山小屋では時間調整のつもりでゆっくり休みながら下って、新5合目に11時に到着。早速バスのキップを買っておこうと駐車場へ行ったら、なんと休日には10:20発の便があったではないか。またまたがっくり。(注3)バスを利用する人は富士急行などのHPを事前チェックすべし。出発まで1時間以上あったので、食堂へまっしぐら。昨年は山頂で人生ワースト3の悪食を食べさせられたので、今年は買っていったおにぎり以外は食べていなかったのだ。食堂のメニューを見渡して、無難?そうなカレーうどんを注文!20秒で出てきた。ちょっと心配!これがなんと、普通の汁うどんにカレーライスのルゥをぶっかけた超まずもの。富士山にうまいものはないのか!せめてまずくないものは!是非このHPで○○小屋の△△△△なら食うに耐えられる、といった投稿を集めていただければ・・・(営業妨害にならない程度に)。

12:00発新富士駅行きのバスで出発。車内は乗客8人。(同僚の乗った便は4人だったとか)車中ではぐったり、ぐっすりで13:40到着。新大阪に帰るにはとても乗り合わせの悪いダイヤで、ひとまず14:25発のこだまに乗り込む。(三島まで行けばよかったと反省しきり)。静岡での乗り換えも中途半端だったのでそのまま名古屋まで乗った。ホームに降り立つとすぐに乗り換えのひかりが入ってきたが、「きしめん」ののれんが目に眩む。あのカレーうどんさえなっかたらと思いつつのれんをくぐりひとまず安堵。

昨年も思ったが、今度こそゆっくりのんびり温泉にでも泊まりながら、体調万全の富士登山をするぞ〜。
是非是非、私のおすすめ登山コース(旅程)を紹介するページも欲しいなと、わがままを言わせてもらって今年の報告を終わります。
また来年!?

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■18 のんべえの富士登山 (富士宮口より 8/5)

 今年の6月に三十路を迎えたばかりの飲んべえ男です。仲間8人と共に登頂してきました。
 5日の午後2時半過ぎに新五合目から登り始め、6日の午後2時前に新五合目に戻ってきましたので、まる一日富士山にいたことになります。
 下界では缶ビールを5本空けたり、昨年の秋にはある飲み会で一升瓶を空けてしまったという左党ですが、環境の違う富士山での飲酒はいかがなものか?と思いつつ、一方で「ものは試し」という好奇心がありました。
 新五合目を出て15分ほどで新六合目。口にしたのは酒ではなく栄養ドリンク。「買った飲物の空き缶は店へ、持ってきたゴミはお持ち帰りを」というドでかい看板が立っています。栄養ドリンクは買ったものですので、嫌な顔一つせずに引き取ってくれました。この新六合目には生ビールサーバーが置かれてあって、「飲み欲」をそそるのですが、後で歩くのがしんどくなるのも嫌なので敢えて黙殺しました。
 一つ上にあるのが旧六合目(休業中)。そばの広いスペースで休憩をとりました。持ってきたペットボトルの水に口をつけ、「早いうちから吸っておく方がいい」という同行者のアドバイスに従い、携帯酸素にも口をつけました。
 新七合目で三ツ矢サイダーを買いました。予約してある元祖七合目と、八合目の診療所が近接して見えます。元祖七合目は三つ並んだ赤いベンチが目印です。
 元祖七合目にはだいたい五時過ぎに到着。既に到着している方々が夕食の最中。メニューはもちろん「カレー」。とりあえず入って左側の桟敷席のようなところに通され、夕食を待ちます。が、私はここで缶ビールを注文。禁酒を破った瞬間です。スーパードライ350mlで、600円なり。同行のKさんも一本飲んでいました。夕食後、私はさらにもう一本飲りました。
 午後7時には寝床に通され、Kさんが「ウィスキー飲りませんか」と誘ってくれました。が、この日は想像を絶する混み方で、二人で敷布団・掛け布団一枚ずつを使い、足の置き場に困ってしまうような状況。とてもウィスキーを飲るような状態ではなく、Kさんのスーパーニッカは口をつけられることがありませんでした(空しい……)。
 午前1時に起こしてもらい、午前2時過ぎに再び登山開始。上も下も懐中電灯が連なる中、少しずつ上って行きました。九合目でスポーツドリンクを買いました。自動販売機が設置されていますが、空き缶はその前に並べられるようにして置かれています。私は持ちかえりましたが。
 九合目から先は大渋滞で、一歩進むと一分待つという状態。ご来光は拝めないまま、6時過ぎに登頂。富士・沼津・愛鷹山・伊豆半島の大パノラマを眼前にして、欲しくなったのはやはりビール。頂上富士館では、空き缶持ち帰りを条件に、600円でスーパードライを売っていました。
 御鉢めぐりの途中、小内院辺りで雪渓のそばの人工施設を発見。雪渓の溶けた水をどこかへ送るためのもののようで、河口湖口頂上方向の道に沿って15Aの鋼管が這っていました。
 河口湖口頂上の山小屋(というよりお茶屋)では、ペットボトル入り飲料・缶ビールなど多数取り揃え、売っているそばにオレンジ色のゴミネットを用意していました。が、昼過ぎにはハンドルを握ることを考え、アルコールは遠ざけます。
 もと来た富士宮口を下ります。途中山小屋ごとに休憩、夜間登山となって焼印が押されなかった九合五勺、九合、八合の各山室で焼印を押してもらいました(全て200円)。が、飲み物を買ったのは新七合目のみ。
 新五合目に下りてきてから昼食。セルフサービスですが、注文と同時に品物が出てくるのには驚きました。山菜ラーメンが一番時間がかかりましたが、ものの2分とかかったかどうか。
 というわけで、とりあえずビール3本に終わり、「飲み歩き」とは言えない成績(?)でしたが、マイカーで新五合目に入って登頂するならこれくらいが適当かもしれません。下山時に「飲むなら」新五合目から「乗るな」ということもありますし、登山時には宿泊前でもなければ飲む気になれません。ということは途中の山小屋で宿泊する時と、山頂に着いて間もなくの2回くらいしか飲む機会がないということです。
 富士山で飲み歩きするなら、登山バス利用の上で、登りの途中で一泊、というのが賢明なようです。

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■19 2000年富士登山体験記 (須走口より 8/6)

 はじめまして、 このサイトのおかげで初めての登山で山頂まで行って来ました。
 (パーティー 無し、単独 登り時間 6時間 下り時間 2時間20分)

 皆さんは富士登山を目指してこられるのだと思いますが、私はその2週間後の三浦遠泳大会に照準を合わせていますので、ご来光はおろか、山頂にも全くこだわっていませんでした。(千葉すず選手みたい、やなヤツかな?)ですので、8月5日の22時頃に5合目の駐車場に到着し、ビールを飲んでから3時まで一眠り。(寝られませんでしたが)朝食と身支度を整えて4時にスタート。
 服装はTシャツにトレーナー、Gパンで十分寒さはしのげました。Gパンは汗をかくとべた付いてきますので、出来れば厚手で伸縮性のあるウールのズボンがベストかも?Gパンでも乾きが早いので何とかなりましたけど。
 樹林帯を抜ける頃に素晴らしいご来光を迎え、頂上が確認出来た時に、120%成功を確信しました。まずアドバイスが効いたのが、最初に飛ばしすぎないこと。これは自分の心臓の音と会話しながら、知らず知らずに早まる足を戒め、歩幅を小さく取ることに気を付けました。
 どのサイトにも書いてなかったんですが、どこまで行っても蜂とアブが多いのにはビックリしました。山頂近くでも、高山植物の花が咲いていましたから、その花と共存しているんだろうなと思っていましたけどね。こちらが何もしなければ襲うようなことも無いみたいでしたし。それとゴミが多いのにはこれ又ビックリしました。私たちがこんなに簡単に山頂まで行けるのも、登山道を開いた諸先輩方、それを引き継いで登山道を整備してくれている方々のおかげと思って今回登らせていただきました。その事を思ったら普通の人間ならゴミは捨てられないと思うんですけどね。
 私からの提言です。駐車場1台3000円くらいで有料にしましょう。悲しいかなゴミを捨てるのは山に登った人間以外いないのですから。あくまでも私個人の考え方ですけどね。
 話を戻します。 須走りから登って、一番辛かったのが登りはじめてから、本6合目までの区間。この距離の長かったこと。一番楽だったのが、本6合目から7合目の区間。気温も上がって来て足取りも軽く、楽に上がれましたが、その次に見える鳥居に私もだまされた一人です。これで8合目だと思って見るとナント7合5尺。その上に立派な鳥居が。

 でも9合目を過ぎて、その次が9合5尺だと思ったらもう山頂でした。時計の針は10時。高山病はほとんど感じませんでした。多少胸の苦しさは感じましたが、喘息の発作に比べたら月とすっぽん状態。それと、あまり知られていないんですが、最大酸素摂取量を上げるスポーツドリンクが明治乳業から発売されています。それを毎朝1本ずつ1週間ほど飲んだかな?それより、週2・3回プールで2キロ〜3キロ泳ぐ方が有効だったのかもしれませんね。

 装備で有効だったのが、スキーのストック1本と、ショートスパッツ。スキーのストックだと、登りはちょっと長すぎると感じたんですが、下りの時効力を最大限に発揮しました。ストラップは使わない時引きずって歩けますし、斜面下に突くわけですから、長くなくては意味がありません。リングで沈み込みも止まりますし、最後の樹林帯の時ストックがなかったら、月曜日仕事出来なかったかもしれません。(有ってもスッゴイ辛かったけど)下りの段差乗り越えの時、膝に掛かる負担をかなり少なくするが出来ました。

 スパッツは事前に知っていて良かった情報の中でもスゴク参考になりました。砂走りで、靴底の薄いズック靴に裸足でウルトラ苦労している人を見かけました
 私はおかげさまで歩幅を思いっきり小さくして踵に体重を掛け、小走りで降りて来る事が出来ましたので、自分でもたまげる時間で下山することが出来ました。お昼ご飯を食べて、11時30分に下山開始、13時50分には、元気に5合目の派出所を通過しました。帰りの渋滞の凄かったこと。疲れが襲ってきて眠かったですね。
 でも無事に帰宅できました。そうそう、cdmaCneは途中使えないところもありますが、山頂は使えます。ただし、富士山は電池の消耗が激しいので、予備電池かそれに準じるものを持参するか、無ければ、山頂まで電源を切っておくことを勧めます。(持って行ったのに全然使えなかった)

 私の両親がどうしても登るんだと言って聞かないため、今シーズンもう一度登るかもしれません。(9月第1週辺り、富士宮口から)1度登ったのでもう良いかなと思ってもいるんですが。

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■20 参考になりました。 

 20代と40代に富士登山を経験していますが20代は職場の山岳部(私は入部したばかりの新米)のベテランと2合目から登りましたが余りのスピードに6合目あたりでダウン!「来なければ良かった」「一人で帰るのも怖いし」と頭の中でもんもんと思いながら、仲間に金剛杖で引っ張ってもらいながら、頂上にたどり着いた想い出があります。
 富士登山の苦しさを思えば{下界での仕事や人間関係のいざこざは、チッポケなこと}と思えるようになりました。

 2度と登るまい、と思ったのに、
 40代に家族五人(主人、中1女、小4男、小1男、私)で登る事になり、1回目の恐怖が蘇り、「多分頂上までは無理だろう途中まで登ろう」と思って出かけましたが、中1の娘と最初からゆっくり、休憩ばかりして登ったので、時間は掛かったけど、全然苦しくなく楽しく登りました。主人と2人の息子は1時間も早く頂上へ着き、私達を待っていましたが合流した頃小1の息子が高山病にかかり、ぐったりしてしまったので主人が自分のリュックを置いて、息子をおんぶして八合目の医務室へ跳ぶ様に下山しました。仕方なく私がリュックを背負い下山しましたが、大変だった と言う記憶が全く無いのです。

 この経験から 富士登山は気の合った人とマイペースで登る事 と思います。

 小1のとき高山病になった息子が明日20年ぶりに富士登山をすると言うのです。しかも10月に結婚する婚約者をつれて・・・・。このページを印刷して息子に渡したら「参考になる」と喜んでいました
 どうもありがとうございました。   8/8 60代の心配性の母より



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